- 「親が離婚に反対しているがどうしたらいい?」
- 「いつ親に離婚の報告をしたらいいのか知りたい」
親に離婚することを報告すると、様々な理由から反対を受けることがあります。タイミングによっては夫婦問題に親が介入してしまう可能性も考えられます。しかし早い段階で親が介入すると、思いもかけないデメリットが生じる恐れも。こちらの記事では親が離婚に反対する理由や、反対しているときの対処法について紹介していきます。
いつ親に離婚のことを報告すべきかについては、親の性格や状況だけでなく、当事者の事情によっても異なります。また親に伝えるときのポイントや伝え方にも注意が必要。離婚後の親との適度な距離を保つ付き合い方も紹介するので、離婚後の親との付き合い方の参考にしましょう。
親が離婚を反対する理由と親が介入するデメリット
親が子どもの離婚に反対するには、次のような理由からと考えられます。一方で親が夫婦の問題に介入するデメリットについても解説していきます。
あなたの将来を心配して
離婚してしまうと経済的に苦しくなるのでは、子ども(孫)をきちんと育てられなくなるのではなどと、あなたの将来を心配して離婚を反対している可能性があります。またあなたが養育費を支払う側であっても、きちんと支払っていけるかや、将来再婚がしづらくなるのではということも心配になります。
自分の子どもはいくつになっても子どもです。子どもが幸せにきちんと生きていくことができるか心配になるのは、ある意味親として当然なのかもしれません。
昔ながらの価値観から
昔ながらの価値観から「女なんだから我慢すべき」や「夫の浮気ぐらいで離婚するなんて…」と離婚を反対する親も少なくありません。とくに都市部に住んでいる親よりも、地方部にすむ親の方がより顕著にこのような傾向が現れます。
昔なら親族同士の関係性もあり、結婚や離婚は夫婦だけの問題ではありませんでした。しかし今の日本では「3組に1組が離婚する」と言われるほど離婚が珍しくなくなり、離婚は夫婦の問題であるという価値観が定着しています。昔ながらの価値観を持つ親と、今の離婚についての価値観を持つ子では、どうしても双方の意見がぶつかってしまうのかもしれません。
世間体を気にして
親世代の中には、いまだに離婚は「悪いこと」「恥ずかしいこと」というイメージを持つ人が少なくありません。そのため子どもが離婚することで、近所の人や親戚などからどう思われるか気にして離婚に反対している可能性があります。
世間体を気にして反対している親の場合、自分の子どもが離婚することで周囲にどう思われるか気になるというケースと、離婚した子どもがいるということで世間体が気になるケースの二つがあります。こちらもとくに田舎の方が気にする傾向にあります。
孫に会えなくなる心配から
離婚すると孫の親権が子どもの配偶者の方に行ってしまうと、もう孫にはなかなか会えなくなってしまいます。孫に会えないのは耐えられないからと、離婚を反対する親もいるでしょう。養育費を支払っている側には、離婚後も定期的に子どもと会える「面会交流権」がありますが、義理の親にはそのような権利はありません。
将来の成長が楽しみでかわいがっていた孫ともう二度と会えなくなるのでは…。それが嫌で離婚を反対しているのかもしれません。
親自身の将来の不安から
子どもの離婚によって、自分自身の将来が不安定になるのではという心配から、離婚を反対する親もいます。例えば今まで生活費等を仕送りしてもらっていた場合などに「離婚すると生活が苦しくなり、今まで通り仕送りをしてもらえなくなるのでは?」というケースです。
また将来自分に介護が必要になったときに嫁に世話をして欲しい・するのが当然と考えていた人は、息子の離婚によってそのような将来は期待できなくなります。
まだ夫婦関係を修復できると思っている
子ども夫婦の離婚理由が納得できなかったり、軽く考えていたりして、まだ夫婦関係を修復できると思い込んでいる可能性があります。また突然離婚すると報告されて、気持ちが受け入れられないというケースもあるでしょう。このような親には、ある程度時間をかけて離婚を決めた理由などを丁寧に説明する必要があります。
親が夫婦の問題に介入するデメリット
こちらでは、親が夫婦の問題に介入するケースやデメリットについて解説していきます。
夫婦の問題に親が介入する主なケース
夫婦の問題に親が介入するケースとして、次のようなことが考えられます。
- 離婚したいのに離婚するなと強要する
- 配偶者と話し合う前に親が離婚しろと言ってくる
- 夫婦が住む場所を一方的に決めようとする
- 子どもの人数や作る時期などに口出ししてくる
- 子どもの名前を勝手に決めようとする
- 子どもの進学先や就職先をあれこれ要求してくる
離婚について親に報告する以前から上記のような介入があるとすると、離婚についてもあれこれ言われる可能性が高いでしょう。
問題がより複雑化・泥沼化する
夫婦の問題に親が介入すると、問題がより複雑化したり泥沼化したりします。夫婦間の些細なトラブルであっても親が介入してしまうと、スムーズな解決が難しくなります。とくに両家の親が夫婦の問題に介入すると、それぞれが自分の息子・娘の味方に付き、そこから親同士の喧嘩に発展してしまうことも。
例えば夫の浮気でトラブルになったとき、夫の親は「嫁が夫を大切にしていなかったから悪い」と主張するケースが少なくありません。これに対して妻の親は「浮気したのはそちらの方では?」と反論し、夫婦の問題が両家の争いにまで及んでしまうでしょう。
夫婦関係がより悪化する恐れ
夫婦の問題に親が介入すると、夫婦関係がより悪化して修復の余地がなくなってしまいます。上記のケースでは、夫婦の問題が両家の争いにすり替わり、話がこじれ修復の道は閉ざされてしまうでしょう。夫婦だけのトラブルなら、夫が謝り妻が折れることで修復できたかもしれないのに、親の介入で離婚する以外の道が閉ざされてしまいます。
嫁姑問題が原因で離婚したいという方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「嫁姑問題を理由に離婚や慰謝料請求をしたい!離婚を決断する前にすべきことは」
親にいつ離婚のことをいうか迷ったら…
夫婦問題に親が介入するとトラブルに発展するケースが少なくありません。とはいえ、離婚のことをいつかは親に報告しなければなりません。ではいつ親に離婚のことを報告すればいいのでしょうか。こちらでは親にいつ報告したらいいか迷っている方に向けて、考え方やタイミングごとのメリット・デメリットを紹介していきます。
「親に反対されたくない」という方はもちろんのこと、「なるべく親に心配をかけたくない」「親をがっかりさせたくない」という方も参考にしましょう。
離婚協議への同席はケースバイケース
離婚について夫婦が話し合いする場に親を同席させるかどうかは、ケースバイケースで判断すべきでしょう。離婚は夫婦の問題のため、基本的には夫婦だけで離婚の話し合いを進めるのが望ましいでしょう。親が介入し過ぎると、自分の意思で適切に判断するのが難しくなるため。
一方でDVやモラハラなどがあり配偶者から強いプレッシャーを受けているケースや、自分が弱い立場に置かれているケースでは、親の同席によって状況の改善が期待できる可能性も。結局のところ離婚協議に親を同席させるべきかについては、個々の夫婦の状況に応じて適切に判断する必要があります。
親の性格・状況を考える
離婚を親に伝えるタイミングについては、親の性格や状況によって変わってきます。こちらは親の性格に応じた離婚の伝え方や、伝えるタイミングのポイントです。
理解のある親 | 子どもの判断を尊重してくれる可能性が高い
ある程度状況が落ち着いてから報告しても問題ない |
心配性の親 | 早めに離婚を伝えることで、悩みを共有したりサポートを求められる可能性がある
一方で過度な心配をかけてしまう可能性があるため、伝え方には注意が必要 |
干渉してくる親 | 離婚の理由や経緯、詳細について細かく聞いて来たり、子どもの決断に口出ししてくる可能性が高い
伝える情報を整理したうえで、早すぎないタイミングで伝える |
厳格な親 | 離婚に反対する可能性がある
離婚の意思が固まってから、理由などしっかり説明できるように準備しておく |
親の性格以外でも、親の状況に応じた適切な対応が必要です。
病気や高齢の親 | 過度に精神的ショックを与えないよう、慎重にタイミングを見計らう
体調の良いときを選び、落ち着いて話せる環境を作る |
冠婚葬祭や仕事の都合で忙しい親 | 忙しい時期や精神的ゆとりがないときには報告を避ける
ひと段落して落ち着いたタイミングを見計らう |
親の性格や状況を考慮して離婚の報告をすることは、親への思いやりであり、今後も良好な関係を継続するための第一歩。自分が親だったらいつどのように伝えられたら受け止めやすいだろうと考えながら、親に伝えるタイミングを見極めましょう。
親に言う2つのタイミング
こちらでは離婚を決断する前に相談した場合と、離婚が決まってから報告した場合の二つのタイミングごとのメリット・デメリットを紹介していきます。
事前に相談するケース
離婚すると決める前に親に相談するメリットとデメリットはこちらです。
メリット | デメリット |
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とはいえ自分だけで離婚したらいいかの判断が付かない方や、精神的に辛くて誰かに支えてほしい場合、離婚後に援助をお願いしたいときには、事前に親に相談するのもいいでしょう。
離婚が決まってから報告するケース
離婚の意思が固まり夫婦での協議がまとまった後で親に報告するケースでは、次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット | デメリット |
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「親に心配をかけたくない」のであれば、離婚が決まってから報告するのがいいでしょう。一方で「親身に話を聞いてほしい」という方は、迷っている時点で相談した方がいいかもしれません。どちらのケースがいいかは、親との関係性や双方の性格などを考慮して、自分にあったタイミングを選んでください。
親に離婚を伝えるときのポイント
親に離婚を伝えるときには、以下のポイントに気を付けましょう。
- 親に感謝の気持ちを伝える
- 離婚は自分の決断であることを伝える
- 離婚理由を簡潔に説明
- 今後の生活について具体的に伝える
- 親の気持ちを出来るだけ受け止める
これらのポイントをもとに、前もって伝える内容を整理しておくといいでしょう。うまく伝えられるか心配な方は、話す内容を紙に書きだしてみてください。できれば直接伝えるのがベストですが、難しい場合は電話や手紙で伝えても問題ありません。
そのとき大切なのは、あなたの誠意を伝えること。親の気持ちに寄り添いながら、自分の気持ちを丁寧に説明することで、きっとあなたの決断を理解してもらえるはずです。
離婚の報告はどこまでしたらいいか知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
「離婚の報告はどこまですべき?報告すべき相手やタイミング、気を付けるべきポイントとは」
親に感謝の気持ちを伝える
親に離婚を報告するときには、これまで育ててくれたことや支えてくれたことへの感謝の気持ちを伝えてください。「今までありがとう」という親への感謝の言葉は、親の心を和らげるだけでなく、あなたの話を聞く姿勢を作ります。また「自分の育て方が悪かったのではないか」という自責の念を持たずに済み、あなたの言葉を受け入れやすくなります。
離婚は自分の決断であることを伝える
次に離婚は、自分自身で決めたことという点を強調しましょう。配偶者に離婚原因があった場合でも、「自分で決めたこと」というスタンスで説明するといいでしょう。親はあなたが自分の人生を自分で選択したことを理解し、安心感を覚えるはずです。「○○さんと話し合った結果、別々の人生を歩むことに決めました」と毅然とした態度で、冷静に伝えましょう。
離婚理由を簡潔に説明
親に離婚理由を聞かれたら、客観的に簡潔に、そして感情的にならずに説明してください。なるべくなら詳細な説明を避け、「価値観の違い」や「性格の不一致」などの一般的な理由にとどめた方がいいでしょう。相手のDVやモラハラ、不倫などと詳細に伝えると親に大きなショックを与える可能性があります。また親が相手に直接連絡して責めたりする可能性があります。
同様に相手の悪口や愚痴もNGです。親は子どもの味方でありたいと思っているため、相手の悪口を聞かされると感情的になり事態が悪化する恐れがあるためです。同様に感情的な言葉も控えてください。親が冷静に話を聞けなくなるので、客観的な事実のみを落ち着いて話すように心がけましょう。
価値観の違いで離婚したいと思ったら、こちらの記事を参考にしましょう。
「価値観の違いで離婚したい…よくある理由と離婚の可否、迷ったときの相談機関を紹介」
今後の生活について具体的に伝える
親が心配しないように、離婚後の生活について具体的な見通しを伝えてください。住む場所や生活費、仕事や子どものことなど、親が心配するであろう点を中心に説明するといいでしょう。具体的に「子どもは私が引き取る」「仕事は今まで通り続ける」「実家に帰らずに子どもと賃貸で暮らす」などと伝えるのがポイントです。
女性のために離婚準備マニュアルは、こちらの記事を参考にしましょう。
「【完全版】女性のための離婚準備マニュアル|スムーズかつ有利に離婚するために必要なこととは?」
親の気持ちを出来るだけ受け止める
一通り報告が終わったら、親の気持ちを出来るだけ受け止めるようにしましょう。親の言葉に耳を傾け「心配かけてごめんね」など親の気持ちに寄り添う言葉をかけてください。親はあなたの離婚を悲しみ、離婚後を心配するなど様々な感情を抱くはず。そのようなときには、親の言葉を聞き、気持ちを理解しようとする姿勢を示すことが大切です。
親に離婚を反対されないためにできること&反対されたときの対処法
親に離婚を反対されないためには、次のようなポイントを踏まえましょう。すでに反対されているという場合は、適切な対処を取っていってください。また親の反対にあって離婚できないケースには、次のような対処法があります。
反対されないためにできること
親に離婚を反対されないためには、次のようなことを実践していきましょう。
基本的に夫婦のみで話し合う
夫婦の問題は、夫婦二人で話し合って決めるのが原則です。相手の親が離婚問題に首を突っ込んできそうであれば、事前に相手と話し合い方について相談して決める必要があるでしょう。まずは「これは夫婦の問題だから、2人だけで話し合って決めよう」と相手に伝えて理解を得てください。
配偶者の中には、夫婦の状況や夫婦間の問題についても、逐一自分の親に相談・報告する人もいます。また中には、積極的に親の介入を求めてくる場合も。そのような相手には、「夫婦の問題だから親には相談しないで」と強く言う必要があるでしょう。
マザコン夫と離婚する方法や注意点は、こちらの記事を参考にしましょう。
「マザコン夫と離婚したい方必見!離婚方法や注意点、離婚を迷ったときの考え方とは」
話がまとまるまで親に話さない
夫婦の問題に親を介入させないためには、夫婦で話し合いがまとまるまでは連絡を控えるようにすべきでしょう。親と同居しているので、どうしても介入させないのは不可能だという場合には、夫婦二人が自宅以外の別の場所に移動して話し合いを行うことも検討すべきでしょう。親の介入を最小限にできれば、話し合いにより集中できる可能性があります。
反対されたときの対処法
親に離婚報告をしたときに反対された場合には、どのような対応をしたらいいのでしょうか。
親の気持ちを受け止める
親が離婚を聞いて反対するのは、親自身がその事実をまだ受け止められない可能性があります。そのため、まずは親の気持ちを受け止めたうえで「辛い思いをさせてごめんね」などと親に寄り添う言葉をかけるようにしましょう。そうすることで親自身が冷静になり、子どもの離婚を受け止められるようになるかもしれません。
もう決断したことだと伝える
親の気持ちを聞いたうえで、「それでも離婚は自分が決めたことだから」ということを伝えてください。自分で決断したことなので後悔しないという意思を示すのがポイント。ここではあいまいな態度や未練がましい態度を見せずに、毅然とした態度ではっきりと伝えてください。
ときには時間をかけて理解を求める
最初の報告で理解してもらえないときには、時間をかけて理解を求めてください。親の心配や不安を解消できるよう「離婚後の生活設計を立てている」「子どもは責任をもって育てる」など、具体的な説明を心がけるといいでしょう。とくに人は年を取ると変化を恐れます。一度の報告で理解してもらえるとは思わず、時間をかけて何度も自分の気持ちを伝える覚悟で報告するといいでしょう。
第三者の意見を聞く
親との話し合いに決着がつかない場合には、第三者の意見を聞くのも有効です。共通の知人や親戚、カウンセラーなどの専門家に相談することで、第三者の視点から客観的に会アドバイスがもらえる可能性があります。また「○○さんにも相談してよく考えた結果の離婚です」と伝えることで、親も離婚の報告を受け入れやすくなるかもしれません。
弁護士に相談する
親と同居している場合や、親の介入によって混乱してしまった場合などには、第三者であり専門家でもある弁護士に相談することを検討してください。弁護士が専門家の立場から関与することで、これ以上の親の関与をおさえられる可能性があります。
相手が親と一緒でないと話し合いに応じないというときにも、弁護に相談するのがおすすめです。あなたの代理人という立場で、相手方との話し合いや交渉を行えます。とくに離婚問題に強い弁護士は、多くの夫婦問題を扱ってきているため、実家依存の妻やマザコン夫との離婚といったケースでも適切な対応を心得ています。
また相手の親から何度も連絡を受けたり家に押し掛けられているというケースでも、弁護士が間に入ることで、相手を冷静にさせ離婚を納得させるという方法が有効です。
離婚したくてもできない場合の対処法
親が介入した結果、離婚したくてもできないときには、次のような対処法があります。
離婚調停を申し立てる
相手や自分の親の介入で離婚の話し合いが進まないときには、家庭裁判所に離婚調停を申し立ててください。離婚調停は、当事者の話し合いによって離婚や離婚条件の合意を目指すという点で離婚協議と共通していますが、「調停委員」が夫婦の間に入るという点で異なります。
当事者は調停委員を介して、自分の主張や意向を相手に伝える形となります。離婚調停では、当事者以外が話し合いに参加できないため、親が話し合いに介入することを避けられます。なお離婚条件の折り合いがつかない場合には、離婚調停が不成立となったとしても審判に移行し最終的には家庭裁判所が判断を下します。
離婚の仕方や手続き方法については、こちらの記事を参考にしましょう。
「離婚の仕方と手続き方法|後悔しないための離婚条件とを切り出す前にすべき離婚準備を徹底解説」
離婚裁判を起こす
離婚そのものの合意ができないために調停が不成立になった場合には、離婚を成立させるために離婚裁判を起こすという方法があります。協議離婚や調停離婚では、どのような理由であっても双方が納得すれば離婚できますが、離婚裁判では民法で定められた理由(法定離婚事由)がなければ離婚を請求できません。
法定離婚事由には、次の5つの項目があります。
- 配偶者に不貞な行為があったとき
- 配偶者から悪意で遺棄されたとき
- 配偶者が3年以上生死不明であるとき
- 配偶者が回復の見込みがない強度の精神病にかかったとき
- その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
離婚を認めるかどうかについては、最終的に裁判官が判断します。親の介入によって離婚できないときでも、それを回避して離婚手続きを進められます。
「悪意の遺棄」での離婚って何?という方は、こちらの記事を参考にしてください。
「悪意の遺棄での離婚|認められる条件と必要な証拠、スムーズに離婚するためのポイントとは」
離婚後の親との適度な距離を持った付き合い方
離婚後も親と適度な距離感を持って付き合うには、いくつかのポイントがあります。もちろん適度な距離化は、これまでの親子関係やそれぞれの性格、状況によって異なり、「これくらいがベスト」という距離感はありません。しかし、こちらで紹介するポイントを踏まえることで、親子とはいえ大人同士の適切な距離感で付き合えるようになるはずです。
親に頼りすぎない
いくら離婚して大変になったからといって、親に頼りすぎるのはNGです。最初のうちは喜んで親も協力してくれていたかもしれませんが、頼りすぎると親の負担が大きくなり、関係が悪化する可能性があります。できることは自力で行い、極力自立した生活を目指しましょう。
自分でできることは自分でするという姿勢を示すことで、親も安心して見守れるはずです。
親の意見を尊重するが干渉させ過ぎない
離婚後も親と適切な距離で付き合うには、親の意見に耳を傾けて尊重する一方で、干渉させ過ぎない姿勢が大切です。親がこちらに干渉し過ぎると感じたら、自分の意見を伝え理解を求めたうえで、親が近づきすぎるのを防ぎましょう。
親が心配するあまり、あなたの生活に干渉してきているのかもしれません。そのようなときには「心配してくれてありがとう、でも自分のことは自分で決めるね」とやんわりと伝えるといいでしょう。
定期的に連絡を取る
親との関係を良好に保つには、定期的に連絡を取り近況を報告してください。そのときに「最近どう?」や「変わりない?」など、親を気遣う言葉を添えるといいでしょう。電話やメール、LINEや手紙など、自分にあった方法で連絡を取ってください。
子どもとの交流を大切に
離婚後子どもを引き取っている場合には、子ども(孫)と親(祖父母)との交流を大切にしましょう。定期的に遊びに行ったり、電話やビデオ通話などでコミュニケーションを取る機会を設けてください。親と一緒に子どもの成長を喜び、楽しい時間を共有することで、より親子の絆が深まります。
イベントや行事は積極的に
親の誕生日や父の日、母の日や敬老の日など、親に関連するイベントや行事にはできるだけ参加するといいでしょう。このようなイベントは、親への感謝を示す良いきっかけになります。プレゼントを贈ったり、一緒に食事に出かけることで、親子の絆をより深められます。
まとめ
親が夫婦の問題に介入するケースは少なくありません。子どもの将来を心配してという理由だけでなく、昔ながらの価値観や世間体を気にして、孫と会えなくなるのではという心配や親自身の将来への不安からという理由も。親が介入すると問題が複雑化・深刻化し、夫婦関係が悪化する恐れがあります。
親に離婚を反対されないためには、離婚がはっきりするまでは親に伝えず、夫婦2人の問題だということを双方が再認識する必要があります。もしすでに反対されているようなら、親の気持ちを受け止めたうえで、もう決めたことだからと伝えてください。場合によっては弁護士に依頼するのもおすすめです。
親に離婚を伝えるタイミングは、これまでの関係性や双方の性格、状況によって変わってきます。親に離婚を伝えるときには、これまでの感謝の気持ちや今後の生活について具体的に説明し、親の心配や不安な気持ちを受け止めるようにしましょう。親とは離婚後も適切な距離感で付き合っていきたいものです。適切なタイミングで伝え方に気を付け、親子の絆をより深められるようにしましょう。