HSPが離婚のきっかけに?離婚危機になる理由と「繊細さん」でも幸せになるための対処法とは

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  • 「夫に言われたのだが、私ってHSPかも」
  • 「HSPの特徴や離婚危機になる理由が知りたい」

最近ネットなどを中心に「繊細さん」「HSP」といった言葉がブームになっています。ではHSPとはどのようなもので、それが離婚にどのように関係してくるのでしょうか。こちらではHSPの特徴や夫婦のすれ違いに至りやすい理由、離婚問題になる原因について解説していきます。

またHSPの人ならではの夫婦関係を改善する秘訣や、どうしても我慢できなくなったときの対処法も紹介。ケ近生活に限界を感じたときには、事前の準備が必須です。とくにHSPは急激な環境の変化が苦手という特徴があります、後で「こんなはずでは」とならないよう、しっかりと準備を進めていきましょう。

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HSPとは?

まずはHSPについて、特徴も交えながら解説していきます。

繊細な「気質」のこと

HSP(エイチ・エス・ピー)とは、英語で「Highly Sensitive Person」の頭文字を取った略語です。生まれつき感受性が高く、他人の感情や周囲の環境に対してとても敏感な人のこと。環境によるものや性格などの後天的な性質ではなく、生まれ持った先天的な気質をいいます。また病気ではないので、治療の対象にはなりません。

1996年にアメリカの心理学者が自身の著書の中で提唱した概念で、日本では「繊細さん」と呼ばれることも。統計的には人口の15~20%、およそ5人に1人がHSPの特性を持つと言われています。逆に言うと8割の人はこの性質に該当しないため、HSPについての共感を得ることが難しいという側面もあります。

そのため非HSPの人との差に自己嫌悪を感じたり、周囲に合わせようとして無理をしたり生きづらさを感じやすくなるのもHSPの特徴です。

HSPの人の特徴

こちらではHSPの特徴について、より詳しく解説していきます。

過剰な刺激を受けやすい

HSPの人には、外部からの刺激に対して過剰に反応しやすい(敏感)という特徴があります。例えば大きな音や食べ物のにおい、衣類の肌触りや気候の変化などです。五感で受ける刺激に対して過敏に反応してしまうので、外出が苦手な人も。また人が発するエネルギーや電磁波といった目に見えないものに対しても反応しやすいです。

夫がタバコを止めてくれずトラブルになっているという方は、こちらの記事を参考にしてください。

「夫がタバコをやめない!タバコを理由に離婚や慰謝料請求はできる?」

深く情報を処理する

HSPの気質を持つ人は、人の感情や場の空気を深く読み取る能力に長けています。他人のちょっとした表情の変化や言葉の響きなどから、相手がどのように感じているかなどの情報を読み取ることができます。また何か問題に直面したときには、様々な面から考え、慎重に行動するケースが多いです。

情報を読み取りすぎるという特徴があるために、自分が思っている以上に疲れてしまう原因になります。また経験が鮮明に記憶されるという特徴もあり、興味の対象が外部や他人よりも、自分の内面や過去に向きやすいといわれています。

変化に気が付きやすい

自分を取り巻く些細な変化に気が付きやすいのも、HSPの特徴の一つです。そのため色々なことが気になっていつも落ち着かなかったり、疲れやすかったりします。一方で美的感覚など芸術的な才能に優れているという特徴もあります。

共感性が高い

共感性が高いのは、HSPの特徴です。他人の感情を深く理解し共感する能力が高いので、相手に合わせることができます。また映画や音楽、小説などに強く感情移入できるので、作品に対して深く感動できるという特徴が。一方で共感性が高いあまりに、他人の感情に影響されやすい一面もあります。

心の境界線がもろい

HSPの特徴として、心の境界線がもろい点が挙げられます。心の境界線とは自分が自分であるためのバリアや自分の心のテリトリーといったもの。HSP人はこの境界線が薄くてもろいため、相手からの影響を容易に受けてしまいがち。相手に対し過剰に同調してしまったり、相手の感情や考えに引きずられたりして、自分の感情や本音が分からなくなってしまう人も少なくありません。

HPSセルフチェック

自分がHSPかどうかは、セルフチェックである程度確認できます。次の項目に少しでも当てはまる場合には「はい」、全く当てはまらない、あまり当てはまらない場合には「いいえ」とお答えください。

  • 周囲の微妙な変化によく気がつく
  • 他人の気分や感情に左右されやすい
  • 痛みにとても敏感である
  • 忙しい日々が続くと、刺激から逃れられるひとりだけの場所に逃げたくなる
  • コーヒーを飲むとすぐ眠れなくなる
  • 明るい光や強い匂い、ざらざらした布地、サイレンの音などに圧倒されやすい
  • 想像力が豊かで、空想にふけりやすい
  • 騒音に悩まされやすい
  • 美術や音楽に深く心動かされる
  • 他人に対し、とても良心的である
  • 些細なことにもびっくりする
  • 短期間にたくさんのことをしなければならなくなると混乱する
  • 人が何かで不快な思いをしているとき、その人が何を求めているかすぐに気がつく
  • 一度にたくさんのことを頼まれるのは避けたい
  • ミスをしたり、物忘れをしたりしないように常にチェックしている
  • 暴力的な表現のある映画やテレビは見ないようにしている
  • あまりに多くのことが周囲で起こっていると、不快になり神経がたかぶる
  • 空腹になると、集中できないとか気分が悪くなるといった強い反応が起こる
  • 生活に変化があると混乱し、慣れるのに時間がかかる
  • デリケートな香りや味、音、音楽を好む
  • 動揺するような状況を避けることを、普段の生活で最優先している
  • 何かをするとき、競争させられたり観察されていたりすると、緊張し、実力を発揮できなくなる
  • 子どもの頃、親や教師に「敏感だ」とか「内気だ」といわれていた

参考:The Highly Sensitive Person|Elaine Aron

上の質問のうち12個以上に当てはまる方は、HSPの気質があると考えられます。また当てはまる項目が多いほど、HSPの度合いも高いです。一方で当てはまるものが少なくても、その度合いが極端に強いときには、HSPの気質があるとみられます。

HSPが夫婦のすれ違いに至りやすい理由

夫婦のどちらかがHSPの気質を持っていると、夫婦仲が悪化しすれ違いに至りやすい傾向が。場合によっては離婚のきっかけになる可能性もありますが、それはどのような理由や原因からなのでしょうか。

HSP妻×非HSP夫の組み合わせが多い

HSPが夫婦のすれ違いの原因になりやすいのは、HSP妻×非HSP夫の組み合わせが多いためといわれます。HSPの男女比はほぼ50:50で、男女別はもちろん、人種や年齢といった要素に左右されないと考えられます。しかし些細なところが気になる繊細な妻と、鈍感で無頓着な夫の組み合わせで夫婦間のトラブルに発展してしまうケースが多いです。

人は自分と異なる性質を持つ人に惹かれる傾向があります。恋愛中はとくにそれが顕著に現れます。しかし結婚して共同生活を送るうちに、両者の違いがトラブルの原因に発展することも。「どうして自分と同じようにできないのか」「私の気持ちをどうして理解してくれないのか」とストレスがたまり、トラブルに発展したり、すれ違いの原因になりがちです。

アスペルガー夫と離婚をお考えの方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「アスペルガー夫と離婚したい人必見!発達障害の夫と離婚する方法&離婚条件で注意すべきポイントとは?」

自己肯定感の低さやマイナスの感情が強い

HSPの人は自己肯定感が低いので、褒められても素直に受け止めることができません。またマイナスの感情を強く抱きがちで、つい卑屈になってしまうことも。些細な言葉にも「自分を否定された」と受け取って傷ついてしまうので、相手は「そんなつもりじゃなかったのに」というモヤモヤを抱え、両者の間に感情のすれ違いが生じがち。

同時に自己主張が苦手な人が多く、相手との関係を修復するタイミングを逃してしまうため、なかなか状況を改善できないというケースもあります。

モラハラ夫のターゲットになりやすい

HSPの傾向がある人は、モラハラ夫のターゲットになりやすいです。過度な優しさや他人への配慮から、自分よりも他人を優先してしまう傾向があるため、モラハラ夫にとっては御しやすいと見られがち。また自己肯定感が低いHSPの人にとって、自分への要求が分かりやすく感情の起伏が激しいモラハラは、ある意味相性が良い関係といえます。

しかしモラハラ夫から否定や批判を受けているうちに、自己肯定感はさらに低くなってしまいます。そして自己肯定感の低さによって「自分には価値がない」「自分を必要としてくれる人はいない」と思い込み、現状から抜け出す勇気が持てなくなるという悪循環に陥ります。

モラハラ夫の母親に共通する特徴や付き合い方については、こちらの記事を参考にしてください。

「モラハラ夫の母親に共通する特徴|母親の影響が大きいケースと義母との上手な付き合い方とは」

環境の変化に敏感

環境の変化や外部からの刺激に敏感な性質も、夫婦のすれ違いに至りやすい原因です。HSPと非HSPとでは、室温や寝室の明るさ、テレビの音量などの感じ方が違います。非HSPの人からすると「そんなことまで気になるの」ということも、HSPの人にとっては耐えがたいと感じるケースも。

料理の味の濃さやにおいに敏感だったり、外の気温や暑さ・寒さにも敏感なので、場合によってはわがままにとらえられてしまい、喧嘩に発展することもあるでしょう。

疲れやすい

外部からの刺激に敏感なHSPの人は、疲れやすいという特徴もあります。それが夫婦関係の悪化やすれ違いにつながることも。とくに共働きの場合、仕事で疲れ切ってしまい帰宅後もすぐに気持ちを切り替えられない人や、家事などに取り掛かれないという人も少なくありません。

また休日にどこかに出かけたり食事に出たりすると「もう何もしたくない」というほど疲れ切ってしまう人もいるでしょう。相手にとっては「一緒にいても楽しくないのかな?」と思われる原因に。たとえ相手がHSPのことを理解していたりしても、頻繁に「疲れた」「休みたい」などの言葉を口にしていると、関係にヒビが入る可能性があります。

相手の気持ちを察し過ぎる

相手の気持ちを察し過ぎるのも、夫婦のすれ違いに至りやすい一因です。HSPの人は相手の気持ちを察し過ぎる傾向があるため、夫や妻であっても「今は話しかけない方がいいかな」などと勝手に気持ちを想像してしまいます。しかし想像だけでは相手の本心は判りません。その決めつけがトラブルのもとになるケースも。

こちらは気を使って話しかけないようにしていても、相手にとっては無視されていると取られたり、冷たい態度を取っていると感じてしまいます。結婚生活でこのようなすれ違いが多くなると、離婚問題にまで発展する可能性があります。

共依存夫婦の特徴や危険性については、こちらの記事を参考にしてください。

「共依存夫婦の特徴|主な原因と陥りやすい危険性、共依存関係から抜け出す方法とは」

甘えるのが苦手

HSPの人は甘えるのが苦手な人が多く、それが夫婦関係にすきま風が吹く原因に。相手の気持ちを察するあまり「こんなことをお願いしたら悪いかな」と考えてしまい、他人に頼ったり甘える行為が気軽にできません。しかし男性側は頼りにされたい気持ちが大きく、とくに妻や恋人には甘えてほしいもの。

女性側が上手に甘えられないと、頼りにされない=信頼されていないと誤解される可能性もあり、夫婦間の気持ちのすれ違いにつながってしまいます。

人付き合いが苦手

共感力が高く心の境界線がもろいHSPの人は、人付き合いが苦手な傾向が。しかし結婚生活では、義実家や子どもの関係など、人付き合いは避けて通れません。義両親との相性が悪い場合には、帰省する度にストレスを感じてしまうでしょう。またママ友付き合いがうまくできないと、子どもの交友関係に影響が出ることも。

とくに義実家への帰省を嫌がると、「自分の家族を大切にしてくれないのか」と相手に思われる可能性があります。甘え下手で自己主張ができないHSPの人は、その理由さえ言えずに一人でストレスを溜め続けてしまいます。このようなストレスが互いに積み重なると、夫婦間のトラブルを引き起こす可能性が高まります。

親戚付き合いにストレスを感じている方は、こちらの記事を参考にして下さい。

「親戚付き合いがストレスで離婚したい…ストレスを溜めない対処法&離婚後の付き合い方とは?」

夫婦仲を改善し幸せになる秘訣

HSPの人が結婚生活を幸せなものにするには、夫婦仲を良好に保つ必要があります。すでに夫婦仲が悪くなってしまっていたとしても、こちらの秘訣を実践してみましょう。

自分を責めすぎない

HSPの人が夫婦仲を良好に保つためには、自分を責めすぎない姿勢が大切。過去や内面に気持ちが向きやすいHSPの人は、1人反省会をしがちです。「今日の自分の振る舞いは大丈夫だったか?」「相手は喜んでいたか」など、常に相手にとっての自分を気にしすぎてしまいます。

もちろん相手を気遣う優しい気持ちがあるからこそなのですが、一方で自分へのダメ出しや悪かった部分にばかり焦点を当てがちに。一人で抱え込んでしまっても解決に至らないケースがほとんどなので、何か問題が発生したときには、極力口に出して相手に確認したり相談する姿勢を心がけてください。

自分の気持ちを大切に

HSPの人は、他人の気持ちや感情が気になるあまりに、自分を後回しにしがちです。しかし幸せになるには、自分がどうしたいのかや、自分らしさとは何かを分かっていることが重要です。そのためにも自分の気持ちや感情を大切にすべきでしょう。

日常生活では「自分はどうしたいのか」についてしっかりと考えてください。そして相手から否定されることを恐れずに「私はこうしたい」と伝えるよう努力しましょう。

察して欲しいはNG

共感性が高く相手の気持ちが分かってしまうHSPの人は、相手にも「察して欲しい」と思いがち。しかし非HSPの人にも同じように、察して欲しいという感覚を求めるのは難しいです。両者の感覚の違いを理解し、相手に「察して欲しい」と求めることはやめましょう。

会話が減った夫婦の修復のポイントは、こちらの記事を参考にしましょう。

「会話が減った夫婦の現状&原因|関係修復のポイントとNG行為を知って、程よい距離感の関係に」

2人の間のルールを作る

HSPと非HSPの夫婦が互いにイライラせずに生活するには、話し合って2人の間でルールを決めるといいでしょう。とくに様々な刺激に敏感になってしまうHSPの人にとって、しっかりとルールを決めるのはとても大切。「とりあえず我慢しよう」「今度話そう」と思わずに、気になったことについてルールを決めていきましょう。

  • テレビの音量
  • エアコンの設定温度
  • 休日の家事分担について
  • ゴミ捨ては早く家を出る方がする

細かい内容かもしれませんが、このようなルールを作って慣れていくと、互いに快適に家で過ごせるようになるでしょう。どちらかが一方に合わせるというよりも、双方が歩み寄って妥協点を見つけていきましょう。

伝え方を工夫する

相手に要望や意見をするときには、次のような伝え方を工夫するといいでしょう。

嫌味を織り交ぜない

相手に自分の気持ちや要望を伝えるときには、嫌味を含めないようにしてください。自分の主張に嫌味を交えてしまうと、言われた相手が怒りやイライラの感情が生じてしまい、本当に伝えたいことが伝わらないため。「あなたは○○だから」という代わりに「私はこう感じる」などと、主語を「私(I)」にするといいでしょう。

具体的に言い続ける

非HSPの人に要望や苦手なことを伝えるときには、「理由+要望」というようになるべく具体的に伝える工夫をしましょう。相手に配慮してもらいやすくなります。そして「前も言ったんだけど」という気持ちをぐっとこらえて、同じことでも何度も言い続けることが大切。具体的には次のような伝え方をするといいでしょう。

  • 「人込みは疲れるから2時間に1度は休憩したい」
  • 「大きい音が苦手だからテレビの音量は20までにして」
  • 「仕事で疲れるから休日は1人で休む時間が欲しい」
  • 「エアコンが効きすぎて寒いから、●度に上げたい」

完璧を目指さず無理をしない

完璧主義な人が多いHSPの人は、次のように思い込む傾向があります。

  • 仕事も家事、育児も完璧でなければいけない
  • 相手が望む理想像を演じなければ
  • 完璧な夫・妻・親でなければいけないと思い込む
  • 義両親や近所の人からの視線・評価が気になる

しかし仕事に追われる中で家事や育児も完璧にこなすことを考えると、やらなければならないことで頭がいっぱいになってパンクしてしまうでしょう。自分が完璧にできないことを相手のせいにしてしまい、夫婦関係が悪くなる人も。

しかしすべてを完璧にできる人などいません。まずは「いい妻・夫」「いい親・子」になることを止めて、全てに一生懸命になりすぎないようにしましょう。

なるべくプラスの感情を持つ

HSPの人は、様々な物事に対してマイナスの感情を持ってしまいがち。しかし相手にとっては自分への苦情や現状への不満ととらえられて、夫婦関係が悪化する可能性があります。たとえ仕事や家事等で疲れていたとしても、なるべくプラスの感情を持つように訓練しましょう。

相手に伝えるときには、マイナスの感情だけでなくプラスの感情も付け足して、具体的な要望を言うと角が立ちません。例えば夫婦で外出したときには「疲れたから帰って家事をしたくない」というのではなく「楽しかったけど少し疲れたから、家事を手伝って欲しい」というように柔らかい表現にするといいでしょう。

ストレス発散の方法を見つける

些細なことでもストレスを感じやすいHSPの人は、自分なりのストレス発散法を見つけるといいでしょう。心理学では「コーピング」というストレス対処法があり、ストレス発散法をいくつもストックするだけでも、ストレスに強くなれます。

例えば緑が多い公園を散歩する、ヨガのポーズをする、YouTubeでお気に入りの動画を見るなどです。そして5分でも10分でも時間ができたら、コーピングリストからピックアップして実践してみましょう。普段から自分を癒す習慣を持てれば、自然にストレス耐性もできます。

人間関係で無理をしない

人間関係で無理をし過ぎないのも、幸せになる秘訣です。「嫌な人とは無理に付き合わない」と決め、人間関係でストレスを溜めない工夫が必要です。義実家との付き合いに苦痛を感じるときには、配偶者に相談したうえで最低限の付き合いにしてもらいましょう。

理想通りの妻や母親であろうとして人間関係でストレスを溜めるよりは、あなたがあなたらしく入れることの方が大切。家族にとっても妻や母親が笑顔でいる方が幸せなはずです。

相談できる場所を見つける

相談できる場所や人を見つけるのも、HSPの人が幸せになる方法です。自分の気質を理解してもらえる友人や家族に、結婚生活の悩みや自分自身についてなど相談してみましょう。誰かに話すことで、心が軽くなれるかもしれません。

身近に相談相手がいない方は、メンタルクリニックや心療内科を受診して自分の悩みや辛いと感じていることを相談してください。

カウンセリングを受ける

誰かに話を聞いて欲しいときには、HSP専門のカウンセリングを受けるという方法もあります。メンタルクリニックや心療内科でも、カウンセリングを実施しているところがあります。医師をはじめ、臨床心理士や公認心理師といった専門家が、相談に乗ってくれます。

具体的な対処方法や考え方が分かるので、気持ちが楽になり結婚生活に希望が持てることも。「もう離婚しかない」と自分を追い詰める前に、専門家のカウンセリングを受けてみましょう。

結婚生活に限界を感じたら…やっておくべき離婚準備

様々な対処法を試してみても夫婦関係が改善できない、結婚生活に限界を感じているという人は、早めの離婚準備を始めてください。とくにHSPの人は、急激な環境の変化に抵抗を感じてしまいます。ある程度時間をかけて準備しながら、自分の気持ちを整えていきましょう。

別居を検討する

いきなり離婚というのはハードルが高い場合でも、別居なら受け入れられるという人もいるでしょう。喧嘩が絶えないときには、一度別居してお互いが頭を冷やす時間も必要に。

また相手が離婚に応じないケースでも、ある程度の期間別居することは有効です。離婚方法には主に3つの方法があり、このうち協議離婚と調停離婚では、双方の合意がないと離婚できません。しかし裁判離婚では、合意がなくても民法で定められた離婚理由(法定離婚事由)があれば離婚が可能に。

法定離婚事由の中には、「その他婚姻を継続し難い重要な事由」があり、長期間の別居がそれに該当します。具体的な別居年数は3~5年とケースごとに変わってきますが、相手の合意がなくても離婚が可能に。相手から拒否されそう、いきなり離婚は難しいという方は、別居を検討してはいかがでしょうか。

別居後の離婚話が進まないという方は、こちらの記事を参考にしてください。

「別居後の離婚話が進まない…原因と対処法、スムーズに離婚するためのポイントを解説!」

実家に頼る

夫婦の家から出たいという場合には、実家を頼るという選択肢もあります。とくに養育が必要な子どもを連れて家を出る場合、親が子どもの面倒を見られるのなら、就職もしやすくなります。家賃等も必要なくなるので、その分も子どもの教育費として貯められるのもメリット。

完璧主義で外部からの刺激に敏感なHSPの人にとって、1人でアパートを借りて子どもを育てていくのは簡単ではありません。可能ならば、生活が落ち着くまで住み慣れた実家を頼ることも考えてみましょう。

結婚生活に限界を感じたときの相談先については、こちらの記事を参考にしましょう。

「結婚生活に限界を感じる10の理由|関係を維持するポイントと離婚を決意したときの相談先とは」

仕事に結びつくスキルを身に付ける

今専業主婦やパート程度で働いている方は、離婚後の生活のためにも仕事に結びつくスキルを身に付けるといいでしょう。離婚してからでは毎日の生活に追われて、新しいスキルや資格を取得するのは容易ではありません。

夫から生活費を出してもらっている今のうちに、離婚後の生活を支えられるスキルを身に付けましょう。IT関係のスキルなど、家に居ながらでもできる仕事が見つかれば、在宅ワークをしながら家事や育児も可能です。

公的支援について調べる

とくに子どもを連れて離婚を考えている方は、ひとり親家庭が利用できる公的支援について事前に調べておきましょう。自治体や国が実施している支援には、母子家庭などひとり親家庭向けものがたくさんあります。自分の住んでいる(引っ越し先)の自治体には、どんな支援があるかあらかじめチェックしてください。

こちらはひとり親家庭が利用できる公的支援・助成制度の一部です。

助成・支援制度 内容
児童手当 0歳~中学卒業までの子どもを養育している全世帯を対象として支給される

3歳未満:15,000円(一律)

3歳~小学校修了前:10,000円(第三子以降は15,000円)

中学生:10,000円(一律)

児童扶養手当 ひとり親家庭を対象に、18歳の誕生日を過ぎた最初の3/31までの児童に対して支給される

所得制限の有無や扶養している子どもの人数、住んでいる場所によって支給月額が変わる

児童育成手当 東京都など一部の自治体で実施している、ひとり親家庭向けの助成制度

支給条件は児童扶養手当の内容に準じているところが多く、支給期間は年3回

月額は東京都で子ども1人あたり13,500円(2025年7月現在)

生活保護 やむを得ない事情があって働けない場合に、憲法で定められた「健康で文化的な生活」を送るための制度

収入や財産の制限があり、住んでいる場所や世帯人数、子どもの数によって需給金額が変動する

相談窓口は福祉事務所や自治体役場

住宅手当 20歳未満の子どもを扶養しているひとり親家庭向けに住宅費を支援する制度

自治体独自の制度なので、お住いの自治体にこの制度があるか確認が必要

上で紹介した以外にも、自治体ごとに様々なひとり親家庭向けの助成・支援制度があります。HSPの人は情報感度が高いので、全ての手続きを一度に行おうとすると混乱しがちです。一つずつ調べて、重要度が高いものから順に手続きしていきましょう。

パート主婦に必要な離婚準備について知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「パート主婦の離婚に必要な準備とは?お金・公的支援制度、注意すべきポイントを詳しく解説」

弁護士に相談する

結婚生活に限界を感じたら、弁護士に相談するのもよい選択肢の一つです。離婚時には財産分与や子どもの親権、養育費など決めなければならない事柄がたくさんあります。とくにHSPの人は、何事も完璧にこなさなければと思いがちなので、いざ離婚となると大変です。

そこで離婚問題に強い弁護士に相談した上で、相手との交渉や妥当な離婚条件の検討、書類の作成や裁判所での手続きなど、離婚に関するあらゆる事柄を依頼できます。自分や子どものためだけの時間が得られ、離婚後の生活準備もスムーズに進むでしょう。

お住いの地域で、離婚問題に強い弁護士を見つける>>

まとめ

HSPとは「繊細さん」とも呼ばれ、周囲の環境や他人の感情に敏感になってしまう気質の人を指します。およそ5人に1人の割合でいるので、「もしかして自分もHSPなのでは?」という方もいるでしょう。HSPの人は自己肯定感の低さや人間関係で無理をしやすいという特徴があることから、他人との生活でストレスを溜めがち。

とくに配偶者が非HSPだと、繊細さに理解が得られずにトラブルの元になったり夫婦仲が険悪になる場合もあります。夫婦関係を良好にして幸せを感じられるようにするには、自分の気持ちを上手に相手に伝える工夫

が必要。またあらかじめルールを決め、ストレス発散法を見つけるのも有効です。

それでもどうしても離婚しかないと思ったら、仕事に役立つスキルを身に付ける、別居するなどの離婚準備を始めてください。また法律の専門家である弁護士に相談するのもおすすめです。HSPの人はマルチタスクが苦手な傾向があります。専門家の力を借りながらひとつずつ確実に準備を進めていければ、後悔しない離婚ができるでしょう。

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