不倫慰謝料を分割払いできる?請求する側・される側の注意点とトラブル回避のポイントとは

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  • 「不倫で慰謝料請求された、お金がないから分割払いしたい」
  • 「請求した慰謝料を分割で払ってもらうときの注意点は?」

不倫慰謝料を請求される側はもちろん、請求する側でも、慰謝料の分割払いが可能かという点が気になる人はいませんか?こちらの記事では不倫慰謝料の分割払いについて、その可否とそれぞれの立場での注意点について詳しく紹介していきます。

後のトラブルや不払いを避けるには、合意時の取り決めがポイントです。場合によっては、弁護士など法律の線も下に依頼することも検討してください。具体的な合意内容や抑えるべき注意点を知った上で、法的に有効な合意書を作成していきましょう。

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不倫慰謝料は分割で支払える?

そもそも不倫慰謝料は分割で支払うことが許されているのでしょうか?こちらでは、慰謝料の分割払いの可否について見ていきます。

一括払いが原則

不倫が理由のみならず、慰謝料の支払いは一括にするのが原則です。慰謝料請求訴訟になったときなどは、判決では「分割払い」等の支払い方法については明記されていないので、一括払いになるのが通常です。もし一括払いができないときには、給与や預貯金などの財産を差し押さえられてしまう場合があります。

また任意の交渉で分割払いにする場合でも、支払が終わるまでの期間は遅延損害金が加算されることについて認められるのが一般的。このように、慰謝料の支払いは基本的に一括払いになるということを覚えておきましょう。

メールだけの浮気で慰謝料請求できるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「メールだけの浮気で慰謝料請求できる?できるケースとできないケース、注意点を解説」

事情がある場合には分割も可能

ただし請求された側に一括で支払えない事情がある場合には、請求する側が認めれば分割払いも可能です。よくあるケースは一括で支払うだけの資産がないケースです。このようなケースではたとえ一括払いにしても物理的に支払ってもらうことができず、差し押さえられる財産がなければ強制執行しても意味がありません。

かたくなに一括払いにこだわるよりは、実現可能性の高い分割払いに応じる方が、相手が任意に払ってくれる可能性は高まるでしょう。確実に慰謝料を支払ってもらうには、相手の資力や支払い能力を見ながら、柔軟な対応が必要になります。

分割払いが可能な期間

慰謝料の支払いを分割払いにした場合、支払期間には特に定めがありません。請求する側の判断次第ということになります。とはいえ10年などあまりに長期の分割払いには、応じられないという方も多いでしょう。支払う側の事情を考慮しながらも、第三者に弁済してもらう方法を検討しながら適切な期間を設定します。

分割払いにする場合は、通常1カ月に一度、25日や月末など日にちを設定するのが一般的です。これは習慣にすることで将来的な支払いを確実にするのに有効で、滞納があったときにすぐに対策を講じられるというメリットもあります。給料日の次の日などに設定することで、支払い可能性を高められます。

【請求された側】交渉のポイント

では慰謝料を請求された側は、どのようにして分割払いに応じてもらえばいいのでしょうか。こちらでは交渉時のポイントについて解説していきます。

不倫について謝罪する

まずは慰謝料を請求される事態に至った自身の行為について、真摯な態度で謝罪してください。あいまいな態度で落ち度を認めなかったり反省していないと思われてしまうと、分割交渉に応じてもらえない可能性が高いからです。

電話や書面でのやり取りで交渉しているときには、「直接お会いして謝罪したい」と伝えて謝罪する場を設けることで、慰謝料の分割払いや減額を認めてもらえる場合もあります。

浮気相手に制裁する場合の注意点が知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「浮気相手に制裁したい!された側ができる事とNG行為を知って納得できる合法的な制裁を」

一括で支払えない事情を説明する

分割払い交渉のときには、一括で支払えない事情を正直に伝える必要があります。なぜ一括で支払えないのか、分割にする場合にはなぜ毎月その金額しか支払えないかについて、ときには自分の収入や支出の状況を説明しながら申し入れるようにしましょう。

先ほど説明した通り、あくまで相手側が応じてくれない限りは分割払いが実現しません。現状を示したうえで具体的な計画を提示するとともに、支払を確実に実行すると約束する必要があります。

支払期間の設定

支払期間や回数については、相手方と交渉したうえで決めていきます。とはいえあまりにも長期になると受け入れてもらえない可能性が高いので、長くても1~2年が限度でしょう。慰謝料の金額や毎月の支払い可能額を考えたうえで、慎重に支払期間を決めていきます。

一回当たりの金額

一回当たりの支払金額は、自分の収入や支出を考慮した金額を設定します。あまりにも少額かつ長期の分割になると交渉に応じてもらえない恐れがあるので、生活に支障が出ない範囲内でできるだけ多くの金額を提示すべきでしょう。

目安としては、毎月の手取り収入から家賃などの固定費を引いた金額の1/3程度です。緊急かつ突発的な支出が生じる可能性もあるので、無理のない範囲で計画しましょう。

ダブル不倫の慰謝料問題について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

「ダブル不倫の慰謝料問題|ケース別慰謝料の相場と周囲すべきポイント、弁護士に依頼するメリットとは」

相手が提示した条件を検討する

分割交渉時には、相手方から条件を提示される場合があります。本当に受け入れていいものなのか慎重に検討しましょう。

公正証書の作成

分割払いを提案したときに、相手方から公正証書を作成することを条件で提示される場合があります。公正証書とは、全国にある公証役場で、法律の専門家である公証人が作成する公文書のこと。高い法的証明力があり、慰謝料の支払いが約束通りできなかったときに、強制執行が可能になるものです。

とくに「強制執行認諾文言付公正証書」を作成すると、滞納時に裁判手続きを経ずに強制執行が可能になります。つまり1回でも慰謝料の支払いが遅れると、あなたの車や預貯金を差し押さえて、そのお金を慰謝料として回収されてしまうという訳です。

滞納せずに支払う意思があれば、公正証書を作成するという条件を受け入れることで、分割交渉に応じてもらえる可能性が高いです。

連帯保証人を立てる

「慰謝料の支払いを分割にするなら連帯保証人を立てて欲しい」と言われることもあります。連帯保証人はあなたが慰謝料の支払いができないときに、代わって慰謝料を支払う役割の人です。もし連帯保証人に支払い義務が移り、保証人も支払えないときには財産を差し押さえられたり破産してしまう可能性があります。

またあなたとの関係や連帯保証人の職業、資産状況によっては、保証人として認められない場合もあるでしょう。通常、連帯保証人は親や兄弟などの親族に頼むケースがほとんどです。できるだけ固い職業に就いていて、安定した収入がある人に依頼した方が分割交渉は成功しやすいでしょう。

合意した内容は書面化する

分割交渉で合意した内容については、「合意書」などの書面にしましょう。口約束だけで済ませてしまうと、「分割払いを認めたんだからもっと支払って欲しい」などと後から問題が生じる原因に。慰謝料の金額や分割払いの方法はもちろんのこと、その他の取り決めもきちんと書面化したうえで2通作成し、1通ずつ保管しましょう。

具体的な内容についての詳細は以下の通りです。

合 意 書(示談書)

○○○○(以下、「甲」という)と□□□□(以下、「乙」という)とは、乙と甲の夫△△△△(以下、「丙」という)とが不貞行為を行っていた件(以下、「本件」という)につき、以下のとおり合意が成立したので、そのあかしとして本合意書2通を作成し、甲乙各1通ずつ保有する。

第1条(謝罪) 乙は、丙と不貞行為を行ったことについて、深く謝罪する。

第2条(解決金) 乙は、甲に対して、本件解決金として金○○万円の支払義務があることを認める。

第3条(支払方法) 乙は、前条の金員について以下のとおり分割して、甲名義の○○銀行○○支店普通口座(口座番号○○○○)に振り込む方法により支払う。ただし、振込手数料は乙の負担とする。

⑴ 令和○年○月から令和○年○月まで 毎月末日限り ○○万円

⑵ ⑴のうち、令和○年7月及び令和○年12月については、上記金額に○万円を上乗せして支払う

第4条(期限の利益喪失) 乙が、前条の金員の支払いを○回以上怠ったときは、当然に期限の利益を失い、乙は、甲に対して、第2条の金員から既払い金を控除した残額及び、これに対する期限の利益を失った日の翌日から支払済みまで年利○パーセントの割合による遅延損害金を、第3条の口座に振り込む方法で直ちに支払う。ただし、振込手数料は乙の負担とする。

第5条(接触禁止) 乙は、甲に対し、正当な理由なく今後一切、面会、電話、FAX、メール、LINE、SNSなど手段の如何を問わず、丙と一切接触しないことを約束する。

第6条(連絡先の削除) 乙は、自身の携帯電話やパソコンから丙の連絡先及び情報をすべて削除する。

第7条(資料の削除) 乙は、本件に関して撮影した丙の写真や動画、SNSの投稿などをすべて削除する。

第8条(求償権不行使) 乙は、本件不貞行為に基づく慰謝料支払債務について、丙に対する求償権を放棄する。

第9条(違反した場合) 乙が、本合意書の第○条及び第○条に違反した違反した場合、違反した都度、乙は甲に対して違約金として金○○万円を支払わなければならない。

第10条(秘匿条項) 乙は、甲に対し、不貞の事実や本合意書の内容について、第三者に口外しないことを約束する。

第11条(清算条項) 甲及び乙は、甲と乙の間には、本合意書に定めるものの他に、何らの債権債務がないことを相互に確認する。

令和   年   月   日

(甲)  住所

氏名                  印

(乙)  住所

氏名                  印

各条項の内容について詳しくは、以下の通りです。

第1条 不倫の事実を認める文言(被害者の感情を配慮して、不倫の事実を認めたうえで謝罪する条項を入れる)
第2条・3条 具体的な慰謝料の金額・支払い方法・期限など(毎月定額を支払う方法・頭金を入れる方法・ボーナス月に上乗せする方法など、経済状況によって決める)
第4条 期限の利益喪失条項(支払いの遅滞があったときには、期限の利益が喪失して一括請求となることを定めた条項。何回までの遅滞が許されるかは自由に設定できるが、2回までとするのが通常)
第5条~7条 慰謝料以外の誓約事項(書面を交わした後の接触を禁止すること、口外や誹謗中傷の禁止などを入れる)
第8条 求償権の放棄(共同不法行為者である不倫相手に対し、自分の責任の範囲を超えて支払った金額を請求できる権利を放棄するという内容。求償権は正当な権利のため、本当に放棄すべきか慎重に検討する)

その他、交渉で合意した内容はすべて書面に盛り込みます。最後に書面作成日と当事者2名の署名捺印を忘れないようにしましょう。

分割払いが難しくなったときは…

分割払いが難しくなったときには、それが明らかになった時点ですぐに相手方に事情を説明してください。そのうえで再度支払い方法について合意する必要があります。しかし相手からすると、「分割払いを受け入れたんだから、これ以上は受け入れられない」と受け入れてもらえない可能性もあります。

そのような場合には、通常の支払金額よりも多めに頭金を入れる代わりに支払期間を延長してもらうといった、相手にもメリットがある交換条件が必要です。

分割払いを遅滞するリスク

分割払いの遅滞を繰り返すと、期限の利益を喪失して残金を一括払いする義務が発生します。違約金を定めていればその違約金も支払わなければなりません。また残金+違約金に対して、遅延損害金が加算されるケースも。そのため遅延損害金の利率によっては、あっという間に残金が膨れ上がってしまうでしょう。

連帯保証人を立てているときには、連帯保証人に支払の督促がいったりして迷惑をかけてしまいます。分割払い交渉では無理のない範囲で金額を設定し、支払は遅滞しないように注意しましょう。

略奪婚で慰謝料請求されるリスクについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「略奪婚で慰謝料を請求される?略奪婚を考えている人が知っておきたいリスクや法的知識」

減額交渉はできる?

分割交渉をする代わりに、慰謝料の金額を減額してもらうことは可能なのでしょうか。裁判上、不倫慰謝料の相場は離婚しない場合で50万~100万円、離婚する場合で100万~300万円が相場です。相手が提示してくる金額が相場よりも高い場合には、減額交渉ができるかもしれません。

相場以内の金額であっても、経済的に支払いが困難であることを説明すると、減額に応じてもらえる可能性があります。いずれにしても減額や分割交渉の可否については、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

離婚時の慰謝料踏み倒しはできるのかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時の慰謝料踏み倒しは可能?支払えないときの対処法と踏み倒しを予防する対策」

分割払いのデメリット

不倫慰謝料の分割払いには、支払い負担を軽減できるというメリットがある一方で、次のようなデメリットがあります。

一括払いよりも高額になる可能性

一括で慰謝料を支払うよりも、分割払いの方が高額になる可能性があります。というのも相手方から「分割払いに応じる代わりに増額して欲しい」と提案されることもあるためです。相手としては分割払いのリスクを負う代わりに、増額を要求するというのはある意味自然な流れといえます。

このようなケースでは、慰謝料金額を据え置いたままで減額交渉をするのは難しいでしょう。結果的にトータルで支払う金額が増額される可能性があることを覚えておきましょう。

離婚慰謝料の相場については、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚慰謝料の相場が知りたい!離婚理由や婚姻期間による相場・金額をアップさせるポイントを解説」

関係性を切れない

分割払いをしている間は、相手方との関係性を切れません。支払う側だけでなく慰謝料を受け取る側も心の切り替えができずに精神的な負担を感じる点がデメリットです。なるべく早期に関係性を終わらせたいのであれば、誰かに借金してでも一括で支払うか、ボーナス時の支払いを増額するなどして、早期の支払いを目指しましょう。

【請求する側】交渉のポイント

慰謝料を請求する側が、分割交渉時に注意すべきポイントは以下の通りです。

増額が認められる可能性

前項で解説した通り、分割払いを認める代わりに慰謝料の総額を増額できる可能性があります。これは分割払いに伴う回収リスクを負うためで、そのリスクの対価として増額を求めます。増額割合は交渉次第となり、分割回数や期間、相手の資産状況によって変動します。

利息について

不倫慰謝料の分割払いでは、利息を付けることは多くありません。合意がない限り、支払期限に遅れなければ利息は発生しません。また慰謝料の支払いには利息制限法が適応されないので、利率の上限は規定されていません。とはいえ、当事者間の合意があれば、利息を任意で定めることができます。

配偶者の場合は財産分与として受け取る

不倫の慰謝料を請求する相手が配偶者の場合、財産分与に含めて支払ってもらうという方法があります。通常、離婚時の財産分与は夫婦で1/2ずつ分けるのが原則です。それを慰謝料を含めた金額で分与するという訳です。

例えば財産分与の対象となる預金が1,000万円あったとすると、通常は夫婦で500万円ずつの分割となります。しかし不倫をした夫からの慰謝料的な意味合いを込めて妻に300万円多く渡し、妻800万円、夫200万円という形で財産分与するという方法です。このような方法は、配偶者への請求でかつ離婚する場合、分与する財産があるときに使える手段です。

離婚時の財産分与で不動産をどうするかお悩みの方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚時の財産分与で不動産どうする?【ケース別】財産分与の方法と事前の確認ポイントとは」

第三者による立て替えの可能性

慰謝料を請求した本人に支払い能力がない場合には、第三者による立て替えができないか交渉しましょう。不倫慰謝料では、第三者による立て替え払いが認められています。例えば不倫相手の親や配偶者に立て替えを依頼し、一括で支払ってもらうと、それ以降は関与しなくても済みます。

尚この方法は、請求された側の親や配偶者が立て替え払いを認めた場合に限り可能な方法です。最初から本来の請求者以外に請求することはできません。無理に第三者に立て替え払いを要求してしまうと、こちらが恐喝や強要罪などに問われる恐れがあるので注意しましょう。

減額して一括で払ってもらう

どうしても一括で支払ってもらいたいときには、相手が支払える金額まで減額するという方法があります。例えば不倫相手に300万円の慰謝料を請求したとします。しかし相手がこの金額だと一括で支払えないということで、250万円に減額してもらえないかという申し入れがあるかもしれません。

どうしても一括で支払って欲しいというときには、減額の申し入れを飲むことになります。ただし減額幅が大きすぎる場合には、分割払いを検討した方がいいかもしれません。

示談書作成時のポイント

分割払いを認める示談書作成時には、次のようなポイントに注意してください。

期限の利益喪失条項を設ける

分割払いを認める場合には、示談書に期限の利益喪失条項を必ず入れるようにしましょう。この条項を入れることで、分割払い中の遅滞があった場合に、裁判を起こして残額を一括で請求できるようになります。

遅延損害金の設定

分割払いの合意書を作成する場合は、遅延損害金の設定も忘れずに行いましょう。遅延損害金とは、当初の約束から支払いが遅れた場合の損害賠償です。法律で定められた遅延損害金利率は年利3%ですが、当事者間でそれ以上に設定しても問題ありません。とくに利率について定めがないときには、年利3%となります。

公正証書で作成する

分割払いにおける回収リスクを低減させるためには、強制執行認諾文言付公正証書で作成することをおすすめします。公正証書を作成する場合の作成手数料は、慰謝料金額によって変わってきます。

慰謝料金額 作成手数料
100万円以下 5,000円
100万円~200万円以下 7,000円
200万円~500万円以下 11,000円

作成手数料以外にも、1通当たりで次のような手数料がかかります。

  • 執行文付与手数料:1,700円
  • 送達申立手数料:1,400円
  • 謄本・正本代:250円程度(写しが費用な場合)
  • 郵便料:実費

作成する公証役場は、全国どこでもOKです。事前に電話やメール等で連絡し、作成したい公正証書の内容を伝えた上で予約を取ります。あらかじめ提示された必要書類を準備したうえで、公証人が作成日を決定。作成当日は当事者双方が公証役場に出向いて、内容を読み上げた後で署名捺印すれば公正証書が完成します。

分割払いのデメリット

慰謝料を分割払いにすると、請求する側に次のようなデメリットが生じます。

支払いが途中で止まってしまうリスク

一括払いと違い、分割払いには支払いが途中でストップしてしまうリスクがあります。最初から踏み倒すつもりがなくても、予期しないリストラや減給、病気やけがなどで支払ができなくなる可能性も。その都度支払いの催促の連絡をしたり、回収のための手続きを講じる必要があります。

支払期間が長期になればなるほど、その間に相手方の収入状況が変わる可能性があります。それでも分割払いに応じるべきか、それとも減額してでも一括払いにしてもらうかは慎重に検討すべきです。

踏み倒すリスクがある

支払いが途中で止まってしまうだけでなく、相手が支払わずに逃げるリスクもあります。今月分が支払われていないからと電話をかけてもつながらず、他の連絡手段でもダメで住んでいる場所に行ってみると、すでに引き払って転居した後というケースは少なくありません。

回収のための手間がかかる

慰謝料支払いを分割払いにすると、回収のための手間がかかってしまいます。一括払いなら振込確認は一度で済みます。しかし分割払いにすると毎月通帳記帳などで確認しなければなりません。また支払いが遅れるたびに相手に連絡して催促しなければならず、一括払いよりも手間がかかります。

強制執行する場合も、裁判所に必要書類を揃えて申し立てる必要があります。認諾文言がない公正証書の場合は、一度裁判を起こして、確定判決などの「債権名義」を取得しなければなりません。全額回収までには手間や時間、費用がかかります。

不倫の事実を忘れることができない

分割払いの期間は、配偶者から不倫されたことを忘れることができません。一括払いなら相手の関係もそのとき限りにできます。しかし分割払いにする場合は、支払が続く限り不倫相手や不倫されたことを忘れられずに、思い出すたびに心が痛む人もいるでしょう。

このように分割払いには、不倫のことを忘れられなかったり、後々まで引きずってしまうというリスクがあります。

不倫慰謝料の交渉を弁護士に依頼するメリット

不倫慰謝料を請求する側もされた側も、スムーズに交渉を進めるには弁護士に依頼するのがベストです。こちらでは交渉を弁護士に依頼するメリットについて解説していきます。

交渉がスムーズにできる

とくに不倫慰謝料は明確に加害者と被害者に分かれます。不倫した加害者本人が分割交渉をしようとすると、被害者側に反省していないのではと思われたり、精神的苦痛を過小評価されたと感じて気分を害し、交渉が進まないケースが多いです。

その点、弁護士が代理で交渉すると、第三者の立場から冷静に慰謝料の相場を伝えたり、被害者に共感を示して感情を和らげる効果が期待できます。また弁護士が付いているということで、分割払いに応じる不安感やリスクを軽減できます。

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慰謝料の相場が分かる

不倫慰謝料の相場は、離婚する・しないだけでなく婚姻期間の長さや不倫の悪質度合いなど、様々な要素によって変わってきます。個々のケースによって適切な金額が異なるため、慰謝料の相場を知るためには不倫問題に詳しい弁護士に相談するのがおすすめです。

そもそも慰謝料を必要があるのか、必要があるとすると適正な金額はいくらになるか分かれば、減額交渉もスムーズに進みます。

協議離婚の慰謝料相場については、こちらの記事を参考にしましょう。

「協議離婚の慰謝料相場が知りたい!増額・減額できる秘訣や慰謝料の決め方を解説」

不払い時の回収方法をアドバイスしてもらえる

弁護士に依頼すると、支払が滞ったときの回収方法についてアドバイスを受けられます。スムーズに回収できるような条件の設定についてや公正証書の作成について、裁判所への申立て方法についても教えてもらえるでしょう。とくに不払い問題に関しては、事前の対策が必須。あらかじめ必要な対策ができていれば、後から不払いが生じることも防げるはずです。

離婚時の弁護士費用に関して詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時の弁護士費用を徹底解剖!費用をおさえるコツや注意点を紹介」

精神的ストレスを軽減できる

不倫慰謝料の交渉を行う場合には感情的な問題が生じるケースが多く、精神的ストレスがかかります。双方ともが感情的になると、冷静な話し合いができません。これでは分割交渉がまとまる可能性が低くなります。

しかし弁護士に依頼すると弁護士が相手方と交渉を行うことになるため、直接顔を合わせてやり取りする必要がなくなるので、双方の精神的負担を軽減できます。また請求される側の言い分を冷静に伝えられるので、適正な金額や支払い方法での解決を目指せるでしょう。

まとめ

不倫慰謝料の支払いは一括払いが原則ですが、支払う側にやむを得ない事情がある場合は、請求する側の合意が得られれば分割払いが可能です。毎月の支払金額は支払う側の収支をもとに計算し、支払う期間はあまり長期にならないようにしましょう。

他にも遅延損害金の利率や期限の利益喪失条項、接触禁止の内容や違反した場合のペナルティなどを決めていきます。合意した内容は書面にまとめ、強制執行認諾文言付き公正証書を作成すると回収リスクを低減できます。場合によっては、減額での一括払いや第三者による立て替えの余地も検討してください。

当事者だけで交渉が難しい場合は、不倫問題に詳しい弁護士に相談するのがおすすめ。慰謝料の相場感や、分割リスク回避の方法が分かります。交渉自体を任せられれば、あなたの精神的負担を大きく減らせるでしょう。一日も早くこの問題から解放されるためにも、専門家の力を借りましょう。

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