- 「メンヘラな妻との離婚を考えている」
- 「メンヘラな相手と離婚する場合の注意点は?」
メンヘラな相手との結婚生活は、まるでジェットコースターに乗っているかのよう。いつどのようなタイミングで感情を爆発させるか分からないので、ひとときも気が休まる時間はありません。そのため、早く離婚したいと考えている人もいるのではないでしょうか。
そこでそのような方のために、メンヘラな夫や妻と離婚する方法や手順について詳しく解説。メンヘラな相手との関係を断つには、相手のことを知らなければなりません。なるべく相手を刺激しない方法で、徐々に距離を取るのがポイント。一日でも早く平穏な日々が送れるよう、専門家の助けを借りながら、上手に離婚に持ち込みましょう。
「メンヘラ」って何?
「メンヘラ」という言葉、何となく聞いたことはあるものの、詳しい意味や原因について知らない方も多いのではないでしょうか。まずはメンヘラとはどのようなものなのかについて、詳しく解説してきます。
心に何かしらの問題を抱えている人のこと
メンヘラとは、心に何かしらの問題を抱えている人のことを指す言葉です。正式な医療用語などではなく、いわゆる「心の病」を今風に言い換えたものです。様々な理由や原因によって精神が非常に不安定になり、他人に対して些細なことでも攻撃的になったり、何かに追われているような感覚に陥り、自分自身を追い込む衝動を抱えてしまうような人のことです。
元々はネットスラング
メンヘラはネットスラングで、2ちゃんねる(現在の5ちゃんねる)の「メンタルヘルス板」に出入りする人から派生した言葉です。メンタルヘルスとは、精神衛生や精神の健康を意味することも。
このメンタルヘルスを略すると「メンヘル」となり、そこに~な人を表す英語の接続語「+er」を付けることで、「メンヘラー」から「メンヘラ」となり、次第に「メンタルヘルスに問題を抱えた人」という意味で使われるようになりました。
メンヘラの原因
メンヘラの原因はいくつかありますが、代表的なもの3つについて紹介していきます。
人格障害の可能性
メンヘラの原因の可能性として多いのが、人格障害の可能性です。中でも「境界性人格障害(パーソナリティ障害)」は、「ボーダー」と呼ばれることもある人格障害の一種。現実または妄想により、他の人に見捨てられることに強い恐怖感や不安を持っている人のことをいいます。
このような人は対人関係の変動が激しく、気分や行動が不安定で、衝動的に極端な行動をとりがち。例えば友人や恋人が待ち合わせに数分遅れただけでも、激怒したりパニックに陥ったりします。原因として幼少期に強いストレスを感じたり、親との関りに問題があると発症する可能性があるとされています。
自己肯定感の低さから
幼いころから兄弟など人と比べられて育つと、自分自身を肯定することができなくなる人が出てきます。比較され自分のダメなところや劣っているところを指摘され続けているうちに、自分が嫌になってしまうという感じです。そのような状態が継続すると、自己肯定感が低くネガティブ思考になりやすいと言われています。
自分に自信が持てないあまりに、大切な人、とくに恋人への束縛が強くなりすぐ浮気を疑ったり、愛情表現が重く愛情を確認するための試し行動をしがちです。
配偶者を支配する手段として
配偶者をコントロールする手段として、精神的に不安定な人(メンヘラ)を装う場合があります。このような手段は、経済力や腕力で他人を支配することが可能な男性よりも、女性の方がよく取る方法です。自分の思い通りに男性をコントロールしたいときには、男性に罪悪感を持たせようとします。
例えば夫から「もっとこうして欲しい」などと言われたときに、精神的に不安定な言動をしたり、手首を切って自殺未遂をしたりすることで、夫に「自分はひどいことを言って妻を傷つけてしまった」という罪悪感を植え付けるという訳です。
メンヘラは治らない
メンヘラの背景には、幼少期からの育ち方や人格障害、モラハラなどがあるため、基本的に治ることはありません。そのような人を相手にしていると、こちらがいくら支えても終わりがなく、要求はさらに大きくなるばかり。愛情や「根はいい人だから」と思って一緒に居ると振り回され、こちらの精神状態も不安定になってしまうでしょう。
メンヘラのように、精神的に病んでいる人と一緒に暮らすのは至難のわざ。例えば次のようなことを、日常的に我慢し続けなければならなくなります。
- 自分に自信がなく自己否定しがち
- 自己否定する一方で自尊心が高い
- 言っていることがコロコロ変わる
- 衝動的な行動(自傷行為など)をしがち
- 気分次第で要求が変わってくる
- 「ありがとう」「ごめんなさい」が言えない
恋愛中や新婚のうちは脳内にドーパミンなどの興奮物質が分泌されるため、全ての行動が「良いこと」と変換されます。しかし精神疾患は専門的な治療を行わない限り、治療することは困難で、治療を継続していてもゆっくりと時間をかけて回復していくのが通常。
そのため診断も治療もせずに支え続けていると、「共依存」に陥る可能性が高く、ますます解決することが困難になってしまいます。
メンヘラの特徴
メンヘラには、次のような特徴があります。自分の夫や妻が「メンヘラかも」と思ったら、当てはまるかチェックしてみましょう。
自分に自信がなくマイナス思考
メンヘラは、自分に自信がなく、物事に対して何かとマイナス思考になる傾向があります。マイナス思考になるのは過度な心配や極端な妄想によるものが多く、マイナス思考ベースの考えを相手にも押し付けがち。受け取る側はその都度自信がなくなったり、不愉快に感じたりすることがあります。
寂しがり屋のかまってちゃん
メンヘラには、寂しがり屋でかまってちゃんな人が多いです。メンヘラは自己肯定感低いため、他人に「肯定して欲しい」「認めてほしい」という要求を押し付けがち。頻繁に連絡をくれない、ずっと一緒に居てくれないと、自分という存在をないがしろにされたと感じてしまいます。
メンヘラは恋人やパートナーだけでなく、SNSにも依存しやすい傾向が。SNSでもネガティブ投稿が多いのですが、これは他人の同情を引きたいという気持ちから。他人に「そんなことないよ」「頑張って」などの言葉をかけてもらえることが、自己肯定感を高める手段になっています。
他人を攻撃しがち
メンヘラには、他人を攻撃しがちな一面もあります。心の不安定な人というのは、自分以外の誰かを攻撃することで、傷ついた自尊心を回復させ、自己を肯定しようとするため。攻撃対象になるのは、家族や恋人など近しい人です。とはいえ、我慢し続けていても攻撃はさらにエスカレートするだけで根本解決にはなりません。
「自分さえ我慢すれば」と考え、我慢するのは危険です。攻撃や要求がさらにエスカレートし、身体へ直接攻撃されることで、命の危険を脅かされる恐れも。本当に相手を支えたいと考えるなら、相手が拒否していようが専門の医療機関に連れて行くべきでしょう。
配偶者に依存し続ける
配偶者や子どもに依存し続けるのも、メンヘラの特徴です。自分が夫や妻に愛されているか常に自信が持てず、一日に何度も電話をかけたりメールの返信を求めたりして、行動を逐一チェックしたがります。相手が少しでも返信が遅れたり電話に出られなかったりすると、激しい怒りをぶつけてきます。
ないがしろにされたくない、認めてもらいたいという気持ちがあるため、相手の状況や都合を考えられずに、構って欲しいという思いを全力で表しがちです。
他人との適切な距離感が分からない
他人との適切な距離感が分からないのも、メンヘラにありがちなこと。大人になり仕事や家庭を持ったりすると、仕事や家庭に多くの時間を使うようなります。自然に友人や知人と会う時間も少なくなるでしょう。友人や知人とは、それぞれの関係性に応じて、適切な距離を保って付き合うのが通常です。
しかしメンヘラな人は、仲良くなれそうな人を見つけると、関係性にかかわらず距離を縮めようとします。しかし相手にメンヘラ気質がない場合は、理由をつけて断られたり、次第に距離を取られることも。仲良しの友だちが短いスパンでコロコロ変わるのも、メンヘラの特徴です。
情緒不安定で感情の起伏が激しい
メンヘラを示す特徴的なものに、情緒不安定で感情の起伏が激しいことがあげられます。人は誰しも機嫌が良くてテンションが高いときや、嫌なことがあってイライラしたり落ち込んだりするときの波があります。それ自体は普通なのですが、メンヘラはその波が激しく、ちょっとしたことで大きく落ち込みがち。
そのため一緒に居る人は、いつ機嫌が悪くなるかビクビクして過ごすように。次第に周囲から人が離れて行ってしまうケースもあります。相手を罵倒するのは自分に自信がない表れで、ネガティブ思考から少しでも責められると泣き出してしまいます。
貞操観念がゆるい
貞操観念が緩く、浮気や不倫へのハードルが低いのもメンヘラの特徴。メンヘラの人は、元々自分に自信がないので、異性にチヤホヤされたり構ってもらうことで承認欲求を満たそうとします。夫や妻がいるのに、以前の恋人と連絡を取り続け、そこから浮気に発展することも。
また不特定多数の異性とSNSでつながることに喜びを感じたり、八方美人的に相手に気があるような会話をしがち。本音とは別に体裁を整えるのは、自分に自信がないメンヘラの特徴。そこに承認欲求を満たすため浮気や不倫に走りがちという傾向がプラスされた結果、貞操観念が緩くなるということに。
良かれと思って好意を押し付ける
良かれと思って相手に行為を押し付けるのも、メンヘラにありがちなことです。とくに妻や母として、家族に対して「あなたのために」と、好意を押し付けてきます。ただそれらの好意は相手の都合を全く考えていないことがほとんどのため、それが受け入れられないと激怒して「こんな家出ていく」などと極端な言動になります。
恩着せがましく世話を焼き、それが拒否されると激怒するようなタイプ、メンヘラの傾向があります。
体調を崩しやすい
メンヘラには、体調を崩しやすいという特徴もあります。心と体は密接につながっています。ほんの些細な事、例えば雨が降っているだけで頭痛がする、相手に断られただけで夜眠れなくなるなどして体調を崩しやすいのであればメンヘラの可能性が高いでしょう。
朝型よりは夜型
人は活発に活動できる時間帯によって、「朝型」と「夜型」とに大別することができます。どちらがいいか悪いかではありませんが、心身の健康面から見ても、夜しっかり睡眠をとらないと眠りが安定せず健康にも悪影響です。しかしメンタルの面から見ると、自己管理力が弱い人は欲に負けて夜型になりがち。
メンタルに問題がないでも、日中よりも夜の方がネガティブ傾向になります。思い詰めて極端な思考になるのも、朝よりは夜が多いはずです。そして寝不足でイライラするのも、感情の起伏が激しいメンヘラの特徴と同じ。夜型だからメンヘラになるのか、メンヘラだから夜型になるかは人それぞれですが、夜更かしや不規則な生活を繰り返していると危険だということが分かります。
メンヘラな配偶者と離婚するには…
メンヘラな配偶者とこれから先も一緒に居なければいけないのか…と思うと、つい離婚を頭がよぎることもあるでしょう。そこでこちらではメンヘラな配偶者と離婚することはできるのかについて解説していきます。
双方が合意すれば離婚できる
たとえ相手がメンヘラでも、双方の話し合いで互いが離婚に合意すれば、離婚することは可能です。相手が自分に依存している場合には、簡単に離婚に応じることはないでしょうが、時間をかけて話し合いを重ねることで、離婚に合意する可能性はあります。
法定離婚事由があれば離婚できる
たとえ相手が離婚に応じなくても、裁判で離婚が認められる「法定離婚事由」があれば離婚が可能です。法定離婚事由は民法第770条に次のように定められていて、該当する場合は離婚裁判を起こすことができるとしています。
一 配偶者に不貞な行為があったとき
二 配偶者から悪意で遺棄されたとき
三 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき
四 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき
五 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき
法定離婚事由の第一番にある不貞な行為とは、いわゆる不倫や浮気のような配偶者以外の異性と性交渉する行為のこと。二番目の悪意で遺棄されたときとは、夫婦間の同居・協力・扶助・婚姻費用分担義務を行わないことを指します。例えば理由もなく同居を拒否する、収入があるのに生活費を渡さないなど。
五番目の「その他婚姻を継続し難い重大な事由」とは、上の4項目に当てはまらないものの、これ以上結婚生活を継続することは難しいと判断できる理由のことです。具体的には次のようなことが当てはまります。
- 性格の不一致
- 暴力や暴言、虐待やモラハラなど
- 性生活の不一致(セックスレス・性的不能・同性愛など)
- 配偶者の親族との不仲
- 過度な宗教活動
- 犯罪行為による服役
- ギャンブルや浪費などの金銭問題
このような理由があり、相当期間の別居をしていれば、もはや夫婦関係は事実上破たんしていて、修復の可能性も見込めないと裁判所が判断。このような場合には、離婚が認められる可能性が高いでしょう。
別居1年で離婚できるか知りたいという方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「別居期間1年で離婚できる?長引く・認められないケースと早く離婚するポイント」
メンヘラは強度の精神病に当てはまる?
前項の法定離婚事由の四番目に、回復の見込みがない強度の精神病とありますが、メンヘラはこれに当てはまるのでしょうか。
メンヘラだけでは離婚が認められない
一般的にイメージされるメンヘラのような状態では、強度の精神病と認められない可能性が高いでしょう。というのも、強度の精神病と裁判所で認められるためには、具体的に次のような病気がないと難しいからです。
- 統合失調症
- 双極性障害
- 偏執病
- 早発性痴ほう症
配偶者が上記のような精神病であると診断され、なおかつ医師の診断書によって「回復の見込みがない」と判断されないと、裁判で離婚が認められないでしょう。そして同時に、長期に渡る治療を献身的に消したかや、離婚後に相手方が生活するのに十分な支援ができるかも前提条件に。実際に4番目の理由で離婚が認められたケースはごくまれです。
メンヘラ+αがあれば離婚できる
メンヘラだけの理由では離婚が認められませんが、プラスαで次のような理由があると、離婚ができる可能性が高いでしょう。
暴力行為
配偶者である自分や子供への暴力、虐待行為は当然ですが、法定離婚事由に該当します。身の危険を感じたときはすぐに家を出て逃げてください。メンヘラだからといって、暴力をふるってもいい理由にはなりません。ただ裁判で離婚が認められるには、証拠の確保が必須です。
出来れば家を出る前に、ケガの写真や診断書、暴行の様子が分かる録音や録画などの証拠を確保してください。
DV夫と離婚する方法や、相談先については、こちらの記事を参考にしてください。
「DV夫と離婚したい…早く安全に離婚するための手順・相談先・気になるポイントを徹底解説」
暴言やモラハラ
身体への直接の暴力行為がなくても、暴言やモラハラも離婚理由となり得ます。モラハラも人格障害や発達障害の影響があり、基本的に治ることはありません。たとえ相手が反省の態度を示したとしても、短期間でモラハラと反省が繰り返されるような場合は、離婚を考えるべきでしょう。
また子どもにとっても悪影響です。幼少期に親のモラハラ行為を見聞きしていると、いつも心に不安を抱えるようになったり、子ども自身も成長してモラハラをするようになります。高い頻度で暴言を浴びせられると脳がストレスを感じて萎縮し、結果として感情のコントロールに欠陥が出ます。この場合も暴力と同様、録音やメールの内容などの証拠が必要です。
モラハラで慰謝料請求できるかについては、こちらの記事を参考にしましょう。
「夫婦や恋人間のモラハラで慰謝料請求できる?相場や方法を知って有効な証拠を確保しよう」
性行為を伴う不貞行為
上で紹介したようにメンヘラな性質を持つ人は、貞操観念が緩く浮気や不倫に走りやすい特徴があります。配偶者以外の異性との性交渉を伴う交際は不貞行為として、離婚理由の一つです。メンヘラな配偶者が浮気しているかもと思ったら、浮気相手とラブホテルに出入りしている写真や性交渉中の動画、浮気相手との性交渉をにおわすLINEでのやり取りなどが証拠となります。
不貞行為の定義や、配偶者が不倫しているかもと思ったときの対処法については、こちらの記事を参考にしましょう。
「浮気と不倫の違いはある?法律上の不貞行為の定義や『不倫しているかも』と思ったときの対処法」
メンヘラ配偶者と離婚する手順
メンヘラだけで他に法定離婚事由がないという場合は、裁判以前の協議や調停で離婚するしかありません。そのためにはしっかりとした対策や準備が必要です。メンヘラな配偶者との離婚では、次のような順序で話し合いをすすめましょう。
当事者同士で話し合う
離婚を考える場合、まずは当事者同士で話し合うことから始めます。メンヘラの特徴を考えると、逆上する可能性が高いですが、なるべく相手の機嫌が良い状態を選んで離婚を切り出しましょう。こちらは決して感情的にならず冷静を心がけ、話がこじれたり相手がメンヘラモードに入ったときは、すぐに話し合いを切り上げましょう。
そして話し合いは時間をおいて何度か行ってください。時間をかけて離婚したい気持ちを伝えることで、相にも考える時間を持てます。
第三者を交えて交渉する
一対一で話し合うと、相手が感情的になったり暴力をふるってくるようなときには、信頼できる第三者を交えて交渉することも有効です。できればカウンセラーや弁護士など、中立の立場で冷静に話を聞ける人が向いています。
友人や親族など、どちらかに肩入れする可能性が高い立場の人を間に入れると、味方がいないと感じた配偶者が逆上する可能性も。
話し合いの様子を録音、録画する
話し合いの様子は、なるべく録音や録画することをおすすめします。メンヘラな配偶者に離婚を切り出すと、プライドを傷つけられたと逆上する可能性が高いです。暴力に発展する恐れもあり、それを証拠にできれば、すぐに離婚裁判に踏み切れます。
調停を申し立てる
話し合いを重ねても離婚の合意が得られないときには、家庭裁判所に調停を申し立ててください。調停では調停委員を介して双方の意見を聞き、どのような条件で離婚するかについて冷静に話し合えます。また離婚を決意していない段階でも「夫婦関係調整調停(円満)」として、調停を利用できます。
離婚交渉するときのポイント
メンヘラな配偶者と離婚する場合は、次のようなポイントや注意点があります。
簡単に離婚できないと覚悟する
メンヘラな配偶者との離婚は、簡単でないことを覚悟しましょう。相手がメンヘラでなくても、離婚問題はこじれたり長期化したりしがち。自己肯定感が低くプライドが高いメンヘラなら尚のこと「先に離婚を言い渡された」という敗北感に耐え切れず、感情的になり離婚話が進まないことは目に見えています。
また離婚を言い渡されたことで、依存相手だったあなたを「敵認定」してくることも。いざ離婚に応じたとしても、その後の復讐される可能性もあります。メンヘラとの離婚はとにかく焦らず、時間をかけることが鉄則です。
夫や妻が離婚に応じないときの対処法については、こちらの記事を参考にしましょう。
「夫や妻が離婚に応じない…基本とケース別の対処方法を解説!やってはいけないNG対応とは?」
限界を感じたら逃げてもいい
いくら時間をかけるべきと言っても、限界を感じたら逃げることをおすすめします。夫がメンヘラの場合、暴言や暴力などの行為が伴うことは大いにあります。いくら夫婦として支えるべきとはいえ、相手の精神状態が不安定だといっても、家族を傷つけてもいい言い訳にはなりません。
最悪の場合、子どもの成長に深刻な影響が出たり、あなた自身に命の危険が及ぶ可能性もあります。もしも自分や家族の心身の健康に悪影響が出たときは、速やかに相手のもとから離れ、離婚へと舵を切るようにしましょう。
徐々に距離をおく
メンヘラの配偶者との離婚問題がこじれないためには、徐々に距離をおくことを心がけましょう。まずはあなたが嫌だと思っていることや改善して欲しいことを端的に相手に伝えます。ここでは決して感情的にならず、あくまで「あなたに知ってほしい」という姿勢で話してください。
あなたの言葉で相手が態度を変えようと努力するなら、配偶者のメンヘラ度はそれほど高くありません。もし改める気配がないのなら、家庭内別居や実際に別に住む本格的な別居を提案します。別居はあくまでも「冷却期間を持つ」という目的にするといいでしょう。そして最終的に離婚へとつなげていきましょう。
メンヘラの特徴として、目の前にいる人やものに執着しがちということがあります。あなたが目の前にいる状態では、絶えず配偶者はあなたのことを考え、メンヘラ行動をやめられません。夫婦が物理的に離れて目の前からいなくなることで、相手の気持ちが落ち着いて、離婚に向けて考えられる余裕が生まれます。
自尊心をくすぐる交渉術
メンヘラとの離婚交渉を成功させるには、相手のプライドを傷つけず自尊心をくすぐるような交渉術がカギになります。離婚したい理由も「自分が劣っているせいであなたを支えきれない」「私にはあなたはもったいない」と自分を卑下して相手のプライドをくすぐるような言葉を伝えましょう。
離婚する原因はとにかく自分にあることを強調し、悪いのは自分だということを伝え続けましょう。
SNSは極力使わない
これから離婚を切り出そうというときや、すでに離婚に向けて行動を起こしているようなときは、SNSの投稿を極力控えましょう。メンヘラ気質の人は、すでに結婚していても、平穏な日常が続いていてもどこかに不安を抱えています。あなたのことを心の底から信頼していないということもあり、SNSなどをチェックして、そこから妄想を膨らませ、勝手に病んでいくことも。
通常では全く怪しいと思えない投稿でも、メンヘラな人はどうとらえるか分かりません。離婚に向けて動き出す時期には、極力疑われる可能性のある行動は慎むのがベストでしょう。配偶者以外の異性と交際することはもちろんのこと、仕事の投稿や友人との様子を投稿するのも控えましょう。
弁護士に相談
メンヘラな人と離婚するためには、弁護士に相談するのがおすすめです。このような相手との離婚話は長期化する可能性が高く、直接交渉しようとするとは足がこじれて心身ともに疲れてしまうでしょう。離婚時には子どもの親権や養育費、財産分与など決めるべき条件が様々あります。
そこで法律の専門家である弁護士に依頼すると、代理人としてあなたに有利になるような条件の取り決めについて交渉してもらえます。相手も弁護士が来たということで冷静にならざるを得ません。離婚後に危害を加えようとしてきたり、ストーカーになったときにも対応を任せられます。
まとめ
メンヘラとは心に何かしらの問題を抱えている人のことで、人格障害や幼少期からの自己肯定感の低さが原因になっていることがあります。感情の起伏や束縛が激しく自分に自信がない一方で、身近な人を攻撃したり、距離感を無視した距離の詰め方で、自己肯定感の低さを埋めようとします。
そのような相手との結婚生活は平穏とはいいがたく、離婚を考える人も少なくありません。相手がすんなり離婚に応じてくれればいいですが、そうでない場合は徐々に距離を取り、プライドをくすぐるような文言で離婚を切り出すようにしてください。
離婚が成立するまでは、なるべく気配を消して静かにするのがおすすめ。離婚交渉は時間をかけ、場合によっては第三者を入れることや調停の利用を検討してください。メンヘラな配偶者との離婚をスムーズに進めるには、弁護士に依頼するのがベスト。相手との交渉はもちろん、離婚後にトラブルになった場合でも、対応を任せられます。