風俗通いによる離婚の可否|発覚した後の対処法と慰謝料請求する場合のポイントとは

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  • 「夫の風俗通いが原因で離婚を考えている」
  • 「風俗通いによる離婚で慰謝料を請求できる?」

夫の風俗通いが我慢できず、離婚を考えているという方はいませんか?また夫が風俗に行っていることが発覚して、今後どうしたらいいか分からないという人がいるかもしれません。そこでこちらでは、夫の風俗通いが発覚したときの対処法や、離婚の可否について詳しく解説。

さらに離婚時に慰謝料を請求できるかについてや、請求する場合のポイントについても紹介していきます。夫の風俗通いが原因で離婚を考える人は少なくありません。離婚する・しないにしろ、後悔しない人生の選択をしたいもの。こちらの記事を参考に、判断の一助にしていただければ幸いです。

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夫の風俗通いが発覚…そのときどうする?

夫がソープランドなどの性風俗店に通っていたことが発覚した場合、多くの女性はショックを受けるのではないでしょうか。というのも風俗に通っていたということは、妻以外の女性と程度の差こそあれ、性的な関係を持ち、しかもそのために少なくない金銭を支払っていたということになるからです。

「もう夫を信用できない」「節約に頑張っていたのに信じられない」という気持ちになり、夫のことが許せなくなるのも当然。では夫の風俗通いが発覚したとき、どのようなことを考えるべきなのでしょうか。

放置はNG

夫の風俗通いという現実から目を背けたいからといって、放置するのはNGです。今のまま放置し続けていると、夫は今後も風俗に通い続け、安くない対価を支払い続けるかもしれないからです。場合によっては性病をうつされる可能性も。客と風俗嬢の関係から、男女の恋愛関係に発展する恐れも否定できません。

夫の風俗通いは、妻にとって一つもいいことはありません。とくに夫との離婚を考えていない方は、風俗通いを見つけたら絶対に放置しないようにしましょう。

妻への不満がなかったか

妻との性生活に不満があり、風俗通いを始める人もいます。夫の風俗通いが発覚したら、妻である自分への不満がなかったのか考えてみましょう。とくに妻が妊娠中や子育て中などの場合、夫の希望通りに性生活を持てないことが少なくありません。また元々、性行為の相性が悪い夫婦もいるでしょう。

もし妻への不満が原因で風俗通いが始まった場合、その不満を解消できれば風俗通いを止めるかもしれません。まずは夫に風俗に行くようになった理由をよく聞いて、自分にもその原因がなかったのか確認してください。そのうえで自分ができること・できないことを明らかにして、今後どうしていくかを考えてみましょう。

浮気・不倫との違い

夫の風俗通いが発覚すると、多くの女性は「それって浮気や不倫じゃないの?」と思うでしょう。しかしこれは当たっている場合もあれば、当たっていないケースも少なくありません。

浮気や不倫が不貞行為とされているのは、「妻で満たされなかった愛情を他の女性に求めた」「妻以外の女性に心惹かれてしまった」という心の動きがあり、本気になると離婚へと進んでしまう可能性が高いから。

しかし男性の中には、浮気や不倫と風俗通いを全く「別物」として考えている人がいます。例えば妻が出産間際で妻と性交渉ができない夫が、性欲を満たすために風俗に行ったとしても、果たしてそれは不貞行為となるのでしょうか。「愛しているのは妻だけ、風俗は性欲を満たすため」と考えている夫の場合、風俗通いが許せずに離婚を考えているのであれば、もう少しじっくり考える必要があるのかもしれません。

男女間の認識のズレを埋められるか

夫の風俗通いが発覚したとき、男女間で認識の違いがあることを頭に入れておきましょう。多くの女性は恋愛感情と性交渉を持つことがイコールになっています。それは妊娠・出産という人生の一大事業が控えているので、愛する人としか性交渉を持たないという性に生まれついているため。

しかし男性は単に性欲の解消や快楽だけを求めて、異性と性交渉を持つことができます。男性の中には、風俗通いに対して罪の意識がない人も少なくありません。友だちや会社の人と飲んだ勢いで、風俗に行ったことがあるという人もいるでしょう。

そのような男女間の認識の違いや社会背景もあり、「結婚しても風俗はOK」と考えている男性も。もちろん道徳的に許されないことですが、男女の認識の違いゆえに「風俗通い=(イコール)離婚」と考えるのは早いのかもしれません。

夫を信じられるか

夫が風俗通いをやめた場合、この先結婚生活を続けていく中で夫を信じられるかも考えていきましょう。夫の風俗通いを受け入れられない場合には、夫とよく話し合い反省してもらって、今後は絶対に行かないことを確約してもらう必要があります。

それでもなお、夫が少しでも怪しい行動をすると「また風俗に行っているのでは?」と考えてしまうかもしれません。あまりにしつこく問い詰めると、夫の方がその状況に耐えられず、夫婦関係が悪化する場合も。離婚せずに夫婦関係を続けたいと思ったら、夫のことを信じられるかや信じられなくなったときにどうするかについても考えていく必要があります。

離婚を回避したいが制裁を与えたいという方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「不倫の制裁をしたい!相手にダメージを与える方法とは?合法・違法なやり方と確実に制裁するためのポイント」

性依存症の可能性

夫の風俗通いがやめられないというときには、風俗依存や性依存症の可能性があります。性依存症とは、脅迫的性行動症ともいい、精神的・社会的なリスクを冒してまで、頭ではやめたいと思っているのに性的行動の抑制がきかなくなる状態のこと。強迫性行動症は国際的にも病気の一種とされ、男女問わずかかる可能性がある病気です。

この場合、夫の努力だけでは風俗通いがやめられない可能性が高いです。とくに発達障害等で衝動の抑制が苦手な人は、より大きな問題に発展する恐れがあるでしょう。性依存症の治療には、専門の医療機関への受診やカウンセリングが必須です。場合によっては妻だけでも家族カウンセリングを受け、家族としてサポートできないか考えていく必要があります。

風俗通いを理由に離婚できる?

夫の風俗通いに愛想が尽きて、また風俗通い以外にも耐えられないことがあり、離婚を考える人もいるでしょう。こちらでは風俗通いを理由に離婚できるかや、風俗通いがあっても離婚が認められないケースについて解説していきます。

【協議離婚・調停離婚】相手が合意すればOK

日本の法律では、夫婦の両方が離婚に合意すれば、基本的に自分たちの意思で離婚が可能です。夫婦の話し合いで離婚することを「協議離婚」といい、離婚する夫婦の約9割が協議離婚を選択しています。

話し合いで離婚の合意が得られないときには、「離婚調停」に進む場合があります。離婚調停とは、家庭裁判所に申し立てて豊富な社会経験や法的な専門知識を持つ調停員が仲介して当事者それぞれの話し合いの中で、紛争の解決に当たる法的手続き。調停でも基本的に双方の合意がないと離婚できないので、風俗通いをしていた夫が離婚を受け入れれば、離婚が成立します。

離婚調停は弁護士なしで対応できるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚調停は弁護士なしで対応できる?依頼したほうがよいケースとメリット・デメリット」

【裁判離婚】法定離婚事由が必要

調停でも離婚の話し合いがまとまらないときには、次の手段として「離婚裁判(訴訟)」があります。ただし裁判で離婚するには、民法第770条に定めている「法定離婚事由」が必要です。法定離婚事由があると認められれば、相手が離婚を拒否し続けていても、裁判所の判決によって離婚が認められます。

法定離婚事由は次の通りです。

1. 配偶者に不貞な行為があったとき。

2. 配偶者から悪意で遺棄されたとき。

3. 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき。

4. 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき。

5. その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき。

引用:民法|e-GOV法令検索

夫の風俗通いで離婚したいケースでは、法定離婚事由の1、2、5に該当するか考えるべきでしょう。次項で順番に見ていきます。

裁判離婚で負ける理由やサンバ印をすすめるコツについて詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚裁判で負ける理由|統計からみる裁判結果と裁判を進めるコツ&負けたときの対処法とは」

不貞行為

法定離婚事由の一番目は不貞行為があったとき。不貞行為とは既婚者が配偶者以外の異性と性交渉をすること。風俗通いが不貞行為とみなされると、離婚が成立します。不貞行為の要件として「配偶者以外の第三者と」「自由な意思のもとで」「性交渉を行うこと」としています。

恋愛感情があったかどうかは別問題で、風俗でいう「本番行為」以外にも、「口淫」や「手淫」といった性行為と類似の行為も不貞行為とみなされる場合があります。ただし過去の判例を見ると、数回の風俗通いでは離婚が認められない可能性も。一般の相手と不貞行為した場合と比べて、離婚のハードルはやや高めです。

不貞行為はどこからの行為かについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「『不貞行為』はどこからの行為?不倫・浮気との違いや当てはまるケース、法的に有効な証拠を解説!」

悪意の遺棄

悪意の遺棄とは、社会的に非難されても仕方がない程度に正当な理由なく、夫婦間の三つの義務「同居義務」「協力義務」「扶助義務」を行わないこと。風俗通いで離婚する場合に悪意の遺棄として認められるのは、次のようなケースです。

  • 風俗嬢に夢中になって自宅に帰らなくなった
  • 生活費を風俗に使い込んで家にお金を入れない

風俗通いが悪意の遺棄と認められるには、次のような証拠を裁判所に提出してください。

  • 家にお金を入れなくなったことが分かる家計簿や通帳
  • 夫が家を出たことが分かる住民票や賃貸借契約書
  • 家を出た経緯が分かる通話やメールのやり取り
  • 夫婦関係の修復を求めたが拒否されたことが分かる会話の録音データやメールのやり取り
  • 風俗通いで借金していることが分かるクレジットカード・キャッシングの明細

その他婚姻を継続しがたい重大な事由

法定離婚事由の5番目、その他婚姻を継続しがたい重大な事由とは、夫婦関係が実質的に破たんして婚姻生活の継続や夫婦関係の回復の見込みが不可能となったような状況です。夫婦関係が破綻している事実を客観的に証明できれば、婚姻を継続しがたい重大な事由として離婚が認められます。婚姻を継続しがたい重大な事由に該当するのは、次のような事態です。

  • DVやモラハラ
  • 性的不一致
  • 性的不能・性的異常
  • 配偶者の親族との不和・嫁姑問題
  • 過度な宗教活動
  • 犯罪による服役
  • 借金やギャンブルなどの金銭問題
  • 長期間の別居

風俗通いしている夫に暴力や暴言を日常的に振るわれている場合、風俗通いのための借金が家計を圧迫するほどになった場合、夫婦関係が悪化して長期間の別居に至った場合などが、婚姻を継続しがたい重大な事由と認められれば離婚が可能です。

別居期間1年で離婚できるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「別居期間1年で離婚できる?長引く・認められないケースと早く離婚するポイント」

風俗通いがあっても離婚が認められないケース

一方で、夫が風俗通いをしていても離婚が認められないケースがあります。

風俗通いの回数が少ない

夫の風俗通いの回数が少ないと、離婚理由として認められない可能性があります。とくに離婚裁判において、風俗の利用回数が2~3回程度だったり、風俗通いが継続的でないと判断されると、風俗通いによって婚姻生活が破たんしたとはただちに認められず、離婚理由とみなされない可能性が高いです。

夫が反省している

風俗通いがあっても夫が反省している場合は、離婚が認められないでしょう。風俗通いをしている夫と離婚するには風俗通いによって婚姻生活が破たんした事実が必要だからです。夫が心から風俗通いを反省し、心を入れ替えて夫婦関係を修復する努力が認められれば、夫婦関係が破たんしたとはいえず、離婚は難しいでしょう。

裁判所では、離婚原因の有無のみから離婚すべきか判断せず、夫婦間の交流の程度や子どもの有無、子どもの年齢なども考慮して、総合的に夫婦関係が破たんしているか判断します。

風俗通いが原因の離婚で、慰謝料請求できる?

風俗通いが原因で離婚となったとき、夫に慰謝料を請求できるのでしょうか。

不貞行為が理由なら慰謝料請求が可能

風俗通いが不貞行為と認められれば、慰謝料請求が可能です。そもそも離婚時の慰謝料は、相手の不法行為によって被った、精神的苦痛に対する損害賠償という意味合いがあります。不法行為とは故意や過失によって相手に損害を与える行為で、浮気や不倫といった不貞行為も該当します。

夫の風俗通いが継続的で回数が多いと、不貞行為に該当する可能性が高いので、その場合には離婚時に慰謝料を請求できます。

慰謝料の相場

配偶者の不貞行為で離婚する場合の慰謝料の相場は、100万~300万円です。ただし一般的な不貞に比べると、やや減額されるのが一般的。というのも風俗と不倫を比較した場合には、不倫の方が精神的苦痛が大きいと考えられるためです。

協議離婚の慰謝料相場については、こちらの記事を参考にしてください。

「協議離婚の慰謝料相場が知りたい!増額・減額できる秘訣や慰謝料の決め方を解説」

慰謝料が増額できる要因

風俗通いで慰謝料が請求できる場合、次のような要素があれば金額を増額できる可能性があります。

風俗通いの回数・期間が長い

一般的な不倫で慰謝料請求するケースと同様に、風俗に通っている回数が多い、期間が長いといった場合には、そうでない場合と比べて慰謝料が高額になりがち。また風俗通いが原因で婚姻関係が破たんしたとみなされる場合も同様です。

客と風俗嬢の関係を超えている

客と風俗嬢の関係を超えて、明らかに不倫をしているような状況であれば、風俗通いによる慰謝料請求よりも増額が認められるでしょう。例えば風俗嬢の業務時間外にデートしたり性的関係を持つといった状況にあれば、それは通常の不倫と考えられるため。また金銭の授受がなく性的関係を持った場合も、不倫とみなされる可能性があります。

ただし最近では店舗を持たずにラブホテル等に派遣されて性的サービスを行う風俗もあります。部屋の中という密室であれば、金銭の授受があったかを証明するのも困難です。このようなケースでは、プロの探偵などに相談して、言い逃れができない証拠を得る必要があるでしょう。

約束を破って風俗通いした

「もう行かない」と約束したのに、約束を破って風俗通いを再開した場合も、慰謝料の増額が認められる可能性が高いでしょう。この場合、行かないと約束したことを証明できる念書などが必要です。慰謝料を増額できるかどうかは個々のケースによって異なります。詳しくは法律の専門家である弁護士に相談しましょう。

不貞以前から婚姻関係が破綻していたら請求できない

離婚時に慰謝料を請求できるのは、風俗通いによって婚姻関係が破たんした場合です。それ以前から婚姻関係が破たんしている場合は、風俗通いによって婚姻関係が破たんしたとはみなされないため、離婚時に慰謝料を請求できないでしょう。

例えば、夫の風俗通いが発覚する以前から夫婦関係が冷え切っていて、セックスレス状態や家庭内別居状態になっていたというケースです。また夫との性交渉が嫌で「風俗にでも行ってきて」などというと、慰謝料請求が認められない場合があります。夫婦関係の悪化により別居して、別居後に夫が風俗に通うようになったケースでも、風俗通いにより婚姻関係が破たんしたとはいえないため、離婚慰謝料の請求が認められない可能性があります。

離婚時の慰謝料の踏み倒しが可能かについては、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時の慰謝料踏み倒しは可能?支払えないときの対処法と踏み倒しを予防する対策」

風俗嬢への慰謝料請求は難しい

夫の風俗通いが不貞行為だとみなされた場合、相手の風俗嬢にも慰謝料を請求したいと考える人もいるでしょう。しかしこの場合、風俗嬢への慰謝料請求は難しいと考えられます。というのも、風俗嬢から見てお客との行為が自由な意思のもとで行われたとはみなされないため。

風俗嬢は、雇用されている店との雇用契約や業務委託契約により、性的サービスを提供する仕事に就いています。本人が希望して既婚者と性交渉している訳でなく、あくまでも仕事として性的サービスを提供しているに過ぎません。また風俗嬢の方から既婚者と独身を区別して客を選ぶという自由は、基本的に有りません。

このような理由から、風俗嬢に慰謝料請求するのは難しいと考えます。ただし風俗嬢としてではなく、店の外で個人的に性交渉をした場合には、通常の不貞行為とみなすことが可能です。

夫の風俗通いで離婚・慰謝料請求するときのポイント

こちらでは夫の風俗通いを理由に、離婚や慰謝料請求する時のポイントを紹介していきます。

性交渉があったか

夫の風俗通いで離婚や慰謝料請求するには、実際に風俗嬢と性交渉があったかが問題です。女性が男性を接客する店にも様々な種類や形態があり、必ずしも性交渉を伴う接客をするとは限らないからです。例えば次のようなお店では客と女性が性交渉することは基本的に有りません。不貞行為に該当しないので、離婚や慰謝料請求は難しいでしょう。

  • キャバクラ
  • スナック
  • クラブ
  • セクキャバ(セクシーキャバクラ)
  • のぞき
  • ストリップ

一方で次のような風俗は、性交渉やそれに類する性的行為があるとみなされます。

  • デリヘル(デリバリーヘルス)
  • ホテヘル(ホテルヘルス)
  • ソープランド

サービスとして性交渉は想定されていないものの、個々の店によって提供されるサービスが違うことも。このような場合には個別に性交渉の有無を証明する必要があるでしょう。

  • 風俗エステ
  • 性感エステ
  • ピンサロ(ピンクサロン)
  • イメクラ(イメージクラブ)

証拠があるか

次に夫が風俗通って性交渉をしていたという証拠が必要です。証拠がない場合、夫に「風俗に行ったんだから慰謝料払って」といっても、夫が否定すればそれ以上追及できなくなってしまうため。慰謝料請求をするためには、具体的に次のような証拠が必要になります。

  • 風俗店の会員証・ポイントカード
  • ソープランドの支払明細やクレジットカード明細
  • 風俗で性交渉をしたことをみとめた音声や書面の記録
  • 風俗嬢の名刺など、風俗で性交渉を行ったと認めた書面や音声の記録

探偵などに依頼すれば、ソープランドに出入りする写真や動画を押さえてもらうことも可能です。また証拠を補強するものとして、店を予約するときに使った電話の履歴、ホームページの検索履歴なども有効です。

浮気調査の証拠の取り方や注意点は、こちらの記事を参考にしてください。

「浮気調査で証拠なかった…どうしたら?自分で証拠を集めるときのポイントと注意点とは?」

不倫や浮気と違わないか

風俗通いを理由とする不貞行為の特殊な点として、通常の不倫や浮気との違いがあげられます。通常の不倫や浮気では、特定の異性との間で恋愛感情や精神的なつながりを持つのが普通です。しかし風俗の場合は不特定多数の女性を相手に、恋愛感情を持たずに性交渉をするケースが少なくありません。

このようなときに不貞と認められるには、次のような事情が必要です。

  • 利用回数が多い(2~3回以上)
  • 継続的に利用している
  • 夫が反省していない

風俗通いで婚姻関係が破たんしたか

離婚や慰謝料請求が認められるには、風俗通いで夫婦関係が破たんしたかも重要。風俗嬢との性交渉だけでも慰謝料請求が可能ですが、婚姻関係が破たんしたと認められれば、慰謝料の増額が認められる場合があります。例えば次のようなケースです。

  • 風俗通いが原因で夫婦間の性交渉がなくなった
  • 風俗通いが原因で夫から性病をうつされた
  • 風俗通いで借金を作り生活が苦しくなった
  • 風俗通いをするために家庭にお金を入れずに生活が苦しくなった

風俗通いが原因のセックスレスになった場合には、風俗通いが始まった時期やセックスレスの期間などを記録しておきましょう。風俗通いの前から夫婦関係が破たんしていた場合は、離婚や慰謝料請求が認められない場合があります。

夫に支払い能力があるか

慰謝料を請求する場合、夫に支払い能力があるかもポイントです。慰謝料を請求できたとしても、夫に支払い能力がなければ実際に支払ってもらうことが不可能だからです。風俗通いをやめられない人の中には、借金してまで通っている人いるので、夫の支払い能力の有無が重要です。

弁護士に相談・依頼するメリット

夫の風俗通いで離婚や慰謝料請求を考えた方は、弁護士に相談・依頼するのがおすすめです。夫に離婚を告げえる前に弁護士に相談することで、離婚で生じるトラブルを回避できたり有利に離婚する方法についてアドバイスを受けられたりします。

慰謝料を請求する場合は、夫の風俗通いが不貞行為と認められるのか、不貞行為と認められるにはどのような証拠が必要かなど、検討すべき課題が数多くあります。このような状況でも、弁護士に相談すれば適切なアドバイスがもらえるはず。

実際に依頼をすれば、相手との交渉や離婚協議書の作成、調停や裁判での代理人としての手続きなどを任せられ、精神的負担を軽減できます。離婚時の相談は早いに越したことがありません。話し合いが決裂して離婚成立まで時間がかかるということを避けられ、トータルで時間や費用を節約できるというメリットもあります。

離婚時に依頼したい弁護士の選び方は、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時に依頼したい弁護士の選び方|相談前・相談時のポイントと費用に関する注意点を解説」

まとめ

夫が風俗通いしていることが分かったとき、そのままにしておくのはNGです。風俗に行った理由を聞き、自分にも落ち度がなかったかや男女間の認識の違いなどをよく考えたうえで結論を出しましょう。協議や調停では、双方の合意があれば離婚が可能です。

裁判で離婚するには、法定離婚事由が必要。風俗通いが不貞行為とみなされるかや、そのほかの理由が該当しないかチェックしましょう。不法行為があれば離婚時に慰謝料請求が可能です。ただし風俗通いの前から婚姻関係が破たんしていた場合は慰謝料を請求できず、風俗嬢への慰謝料請求もできないケースが多いので注意が必要です。

風俗通いで離婚や慰謝料請求をするには、弁護士に相談するのがおすすめ。不貞行為に該当するかどうかや証拠の取り方などのアドバイスを受けられます。実際に依頼すると、夫との交渉をスムーズにまとめられたり、自分で進めるよりも時間や費用をかけずに済む場合があります。

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