- 「離婚したいけど弁護士費用がいくらかかるか不安…」
- 「弁護士費用をなるべく安くするコツは?」
離婚やその条件を調停・裁判で争うとき、頼りになるのが弁護士の存在です。しかし離婚後の生活のことも考えると、弁護士費用がどの程度かかるか不安になる方も多いのではないでしょうか?そこでこちらの記事では、離婚時にかかる弁護士費用の相場を、離婚方法や条件ごとに詳しく解説。弁護士費用の仕組みや代理交渉だけ、公正証書作成だけで依頼するときの費用も紹介します。
さらに弁護士費用を支払えるだけの余分なお金がないという方は、弁護士費用をなるべく安く抑えるコツや、払えないときの対処方法を参考にしましょう。弁護士選びで大切なポイントは費用の他にもあります。結果に満足できるよう、弁護士費用の相場を知って、賢く弁護士を選んでいきましょう。
弁護士費用の仕組みと離婚に関する費用相場
弁護士費用は読んで字のごとく、弁護士に仕事(事件)を依頼したときに支払う費用のことです。以前は報酬が一律で決められていましたが、平成16年4月に弁護士報酬が自由化され、金額をいくらにするかはそれぞれの弁護士事務所で自由に決められるようになりました。こちらでは弁護士費用の仕組みや離婚に関する弁護士費用の相場について、詳しく解説してきます。
弁護士費用の仕組み
弁護士費用には費用の種類がいくつかあることをご存知ですか?こちらは弁護士費用の種類ごとの詳しい内容や費用相場の一覧です。
費用の種類 | 詳細 | 費用の相場 |
---|---|---|
相談料 | 弁護士への初回~依頼するまでの相談時にかかる費用 | 無料~5,000円(30分) |
着手金 | 弁護士に事件を依頼した段階で支払う費用 途中で弁護士を解任したり結果に不満があっても返金されない |
無料~50万円 |
報酬金(成功報酬) | 事件が成功したときに支払う費用 固定金額のほか、○%という形で請求される場合がある 相手から金銭を受け取る場合、弁護士の銀行口座に振り込まれ報酬金を差し引いた金額が手元に残る |
300万円以下…16% 3,000万円以下…11%+α |
日当 | 弁護士が遠方の裁判所などに出向いた場合に発生する費用 1日当たりで加算され、事務所ごとに支払うタイミングが異なる |
半日:3万円~ 1日:5万円~ |
実費 | 手続きにかかる印紙代・郵便料金・コピー代など 出張時の交通費や宿泊費も含まれる |
1万円~ |
手数料 | 当事者間で争いがない場合にかかる費用 離婚協議書作成や公正証書作成時など |
数万円~ |
多くの弁護士事務所では初回相談を無料で実施しています。実際に依頼するときは着手金を支払い、依頼した仕事が成功した段階で報酬金が発生します。遠方に出張するなどで、弁護士が拘束される場合は日当が請求されます。他にも実費や手数料がかかり、支払うタイミングは依頼した事務所によって異なります。
離婚方法ごとの費用相場
弁護士費用は離婚方法によって変動します。離婚方法には当人同士の話し合いで決める協議離婚や調停で離婚を求める調停離婚、裁判の判決で決める裁判離婚などがあります。離婚が成立するかどうかのみを争点にした場合の、離婚方法ごとの弁護士費用相場はこちらです。
離婚方法 | 着手金 | 報酬金 |
---|---|---|
協議離婚(相手との交渉) | 15万円~50万円 | 20万円~50万円 |
離婚調停 | 20万円~50万円 | 20万円~50万円 |
離婚裁判 | 30万円~60万円 | 30万円~60万円 |
協議離婚から調停に移行した場合は着手金が無料になる事務所があります。また離婚調停から離婚裁判へ進むケースでは、着手金は当初の額の1/2で済むところが多いです。
離婚する・しないだけでなく、離婚の条件も争点になる場合は、さらに追加で着手金や成功報酬がかかります。慰謝料や養育費など、離婚時に経済的利益が見込める場合は、その金額に応じたパーセントが着手金として必要です。こちらは経済的利益の金額に応じた着手金の相場です。
経済的利益の金額 | 着手金 |
---|---|
300万円以下 | 8%~(最低10万円) |
300万円~3000万円以下 | 5%~ |
3000万円~3億円以下 | 3%~ |
3億円以上 | 2%~ |
希望通りに慰謝料や養育費を受け取れることになった場合や、相手に支払う金額を減額できた場合は、成功報酬として以下のような弁護士費用を支払う必要があります。
離婚条件 | 請求する側 | 請求される側 |
---|---|---|
婚姻費用(離婚成立の場合) | 決定額×月数×11%~ | 減額できた金額×月数×11%~ |
婚姻費用(離婚不成立の場合) | 決定額×24カ月×11%~ | 減額できた金額×60カ月×11%~ |
慰謝料 | 決定額の11%~ | 減額できた金額の11%~ |
財産分与 | 財産分与額×11%~(総額3000万円以下) 財産分与額×6%~+α(総額3億円以下) 財産分与額×4%~+α(総額3億円超) |
|
年金分割 | 分割が認められると 55,000円~ | |
養育費 | 決定額×24カ月×11%~ | 減額できた金額×60カ月×11%~ |
上記の他に、経済的利益を争わない条件の弁護士費用相場はこちらです。
- 面会交流:33万円~
- 親権獲得:11万円~
弁護士費用は争点が多くなるほど費用もかかり、調停でも費用の総額が100万円を超えるケースが珍しくありません。
離婚調停にかかる費用の相場はこちらです。
「離婚調停にかかる費用とは?裁判所・弁護士費用の詳細や一括で払えないときの対処法も」
離婚裁判の費用相場や払えないときの対処法は、こちらの記事を参考にしましょう。
「離婚裁判の費用を徹底解説!金額の相場や払えないときの対処法、注意点とは?」
離婚条件ごとの費用相場
離婚することは合意済み、もしくはすでに離婚が成立しているケースで、離婚の条件だけが争点となっている場合の弁護士費用相場はこちらです。
条件の種類 | 着手金 | 報酬金 |
---|---|---|
婚姻費用の獲得・減額 | 20万円~ | 経済的利益の10%~ |
慰謝料(訴訟も含む)の獲得・減額 | 30万円~ | 経済的利益の17%~ |
財産分与 | 20万円~ | 経済的利益の10%~ |
年金分割 | 10万円~ | – |
親権者の変更 | 50万円~ | 50万円~ |
養育費の獲得・減額 | 20万円~ | 2年分の養育費の10%~ |
面会交流の獲得・阻止 | 30万円~ | 30万円~ |
離婚そのものを争点とするときよりも費用がかからないのが特徴です。さらに費用を抑えるには、自分がどうしても妥協できない条件のみを弁護士に依頼するといいでしょう。
個別で依頼するときの費用相場
こちらは離婚や離婚条件以外を、個別に弁護士に依頼するときの相場です。双方が合意した内容を公正証書で作成してもらったり、未払いになっている養育費の回収を依頼するときなどにかかる金額はこちらです。
依頼内容 | 費用相場 |
---|---|
離婚協議書を公正証書で作成 | 10万円~ |
未払い養育費の回収 | 養育費回収額の33%~(2年間)+事務手数料 |
子どもの引き渡し | 着手金12万~+報酬金20万円~ |
面会交流の立ち合い | 2万円~/1時間 |
子どもの氏変更・子どもの入籍届 | 4万~+実費 |
離婚後の子どもの引き渡しや面会交流の立会い、子どもを自分の戸籍に入れるため手続きなども弁護士が代理で行ってくれます。
養育費に関する弁護士費用は、こちらの記事を参考にしてください。
「養育費に関する弁護士費用が知りたい!ケースごとの相場・払えないときの対処法とは?」
離婚時の弁護士費用を安くする秘訣
協議離婚でも50万円前後、争点が多い裁判離婚になると100万円以上もかかる弁護士費用。少しでも安くするには、いくつかのポイントがあります。
複数の事務所の費用を比較する
弁護士事務所を選ぶときは、2~3の弁護士事務所をピックアップして、費用を比較検討することをおすすめします。上で説明した通り、弁護士費用は事務所によって設定が異なります。また離婚の種類や条件など個々のケースによっても異なるため、相場費用だけを見て事務所を決めるのは危険です。
時間の許す限り弁護士事務所に相談に行き、希望の離婚条件や最低限得たい経済的利益など具体的に依頼内容を説明しましょう。その上で概算費用の見積もりを取り金額を比較すると、判断しやすくなります。
早い段階で弁護士に依頼
なるべく早い段階で弁護士に依頼するのも、トータルで弁護士費用を抑える秘訣です。調停の途中からや裁判になってから弁護士に依頼すると、これまでの状況を把握するのに時間がかかり、決着までに相当時間を要してしまいます。また裁判が長引いたりすると弁護士が出廷するたびに日当や交通費がかかるため、費用がかさみます。
しかし相手と直接交渉する前段階から弁護士に依頼していると、交渉を弁護士に任せられることでスピーディに離婚でき、結果として弁護士費用をかけずに済みます。すでにもめている場合や今後もめそうだと予想される場合は、なるべく早めに弁護士に相談に行くことをおすすめします。
相談料無料の事務所を探す
初回相談料や着手金無料の事務所を見つけられると、費用を安くできる可能性があります。弁護士事務所を探す場合、初回相談無料のところを選ぶと相談料がかからず相談できます。多くの弁護士事務所では初回相談を無料にしているところが多いため、事務所や担当弁護士の雰囲気を見るためにも活用してみましょう。
無料だからと言って必ず依頼しなければならない訳ではありませんが、断りにくくならないようにするためには工夫が必要です。相談の始めの段階でかけられる費用に限りがあることや、まだ比較検討段階だということをキチンと伝えておくと、断るハードルが高くならずに済みます。
着手金無料のところを選ぶ
弁護士事務所の中には、「着手金無料」をアピールしているところもあるので、そのようなところを選ぶと初期費用をかけずに依頼できます。しかし着手金無料の事務所に依頼するときは注意が必要です。というのも着手金が無料の代わりに、成功報酬が高く設定されているところがあるため。
事件が終わるまで成功報酬が取れるか分からない弁護士事務所にとって、着手金は大きな意味合いがあります。その着手金を簡単に無料にするというのは難しいのが現状です。着手金無料をうたう弁護士事務所の中には、成功報酬が相場よりもかなり高めになっているところもあるため、事務所を選ぶ場合はトータルでかかる費用をよく確認するようにしましょう。
自宅や裁判所から近い事務所にする
自宅や裁判所から近い弁護士事務所を選ぶのも、費用を抑えるコツです。自宅からの距離が遠いと事務所に行くまでの交通費がかさんでしまいます。また裁判所から遠い事務所を選んでしまうと、日当や交通費がかかってしまうため。まずは交通費などが極力かからない、近くの弁護士事務所から探すようにしましょう。
無料相談
お住まいの地域で離婚問題に強い弁護士を探す
弁護士費用を支払えないときはどうする?
弁護士に依頼したいけど、どうしても弁護士費用を準備できないという方は、次の方法で離婚を進めることができます。
後払い・分割払いが可能か確認
弁護士に依頼するのにまとまったお金がないという場合は、後払いや分割払いが可能な事務所に依頼しましょう。弁護士事務所の中には、慰謝料や財産分与など事件終結後に得たお金で弁護士費用の支払いに充てられるところがあります。また高額な着手金を支払う代わりに数万円を最初に払い、その後は毎月3万円ずつ支払うといった後払いが可能な事務所も。
弁護士事務所のホームページで「分割払いOK」というところを探してみましょう。ホームページに記載されていなくても、支払い方法の変更に対応している事務所もあるため、無料相談で確認するといいでしょう。
法テラスを利用する
国が設立した「日本司法支援センター(法テラス)」を利用する方法がおすすめです。「まとまったお金がないので弁護士を頼めない」「約束した養育費を支払ってもらえないが、弁護士費用がまかなえないので泣き寝入りする以外にない」という方は、ぜひ法テラスの利用を検討しましょう。
法テラスでできること
法テラスでは、主に次のような業務を行っています。
- 法制度や相談機関に関する情報の提供
- 無料の法律相談
- 弁護士・司法書士費用の立て替え
- 犯罪被害者支援事業
- 国選弁護人に関する事業
- 司法過疎地域対策事業
中でも利用者にとって心強い制度が、無料の法律相談と弁護士費用の立て替え制度です。法テラスが契約している弁護士や司法書士による法律相談で、事前に予約した後で電話や面談で相談が受けられます。
また弁護士に依頼する費用がないという方を対象に、費用の立て替えも行っています。条件に該当した方を対象に、弁護士に支払う着手金や実費などを立て替えてもらえます。立て替えた費用は毎月の分割で法テラスに返済する形で、原則として3年以内に返済が終わるように返済額を決めていきます。利息などが付かないのもメリットです。
利用条件
ただし無料相談や費用の立て替え制度を利用するには、条件を満たす必要があります。前提として日本に住所を持っていない人や違法な残留資格のない外国人、法人や組合などの団体は法テラスを利用できません。それ以外にも次のような条件を満たすことが求められ那須。
- 収入や資産が一定額以下であること
- 勝訴の見込みがないといえないこと
- 民事法律扶助の趣旨にかなうこと
電話相談の場合は1と3の条件を満たす必要があり、立て替え制度は1・2・3の全ての条件を満たしていないと利用できません。収入や資産などの細かい条件については法テラスのホームページを参考にしてください、
司法書士・行政書士に依頼する
弁護士費用が準備できない場合、司法書士や行政書士に依頼するという方法があります。司法書士や行政書士に依頼する費用は、一般的な弁護士費用よりも若干安いからです。ただしできる業務の範囲に限りがあるため、自分がどのようなことを専門家に依頼したいかによって選ぶといいでしょう。こちらは離婚問題における司法書士と行政書士の主な業務内容です。
職種の別 | できること | できないこと |
---|---|---|
行政書士 | 行政手続きに関する書類の作成・提出 | 代理人としての文書作成 離婚の法律相談 相手との離婚条件の交渉 離婚調停・訴訟の手続き |
司法書士 | 裁判所に出す書類の作成・提出 140万円以下の事件の代理交渉・訴訟 |
相手との離婚条件の交渉 離婚調停・訴訟の手続き 調停や訴訟の代理権 |
行政書士は自治体役場に提出する書類に関する専門家です。離婚協議書の作成や離婚協議書を公正証書にするときのアドバイスをもらえますが、相手と交渉したり離婚調停・離婚裁判の手続きは依頼できません。
司法書士は裁判所に提出する書類の作成などを任せられ、140万円以下の訴訟の代理交渉などが可能です。ただし140万円を超える訴訟は扱えず、相手と交渉したり離婚調停や離婚裁判の代理権がないため、依頼する場合は注意が必要です。
途中で払えなくなったらすぐに相談
弁護士費用を途中で支払えなくなった場合は、すぐに担当の弁護士に相談しましょう。弁護士に依頼する場合、費用の概算総額や支払いのタイミングは充分に理解してから契約となります。したがって全く払えないというケースはごく少数ですが、中には契約後に事情があって働けなくなったりする場合があります。
万が一支払いが厳しい場合は、なるべく早めに弁護士に相談できると、毎月の支払金額の減額などの対応が可能です。気まずいからと何も相談せず、事件途中で音信不通になるのは絶対にNGです。弁護士に辞任されてしまうと離婚問題が解決できず、他の弁護士事務所に行っても、これまでのいきさつを説明すると引き受けてくれなくなるためです。
弁護士費用に関する注意点
弁護士費用に関しては、次のような点に注意するようにしましょう。
支払うタイミングは費用ごとに異なる
弁護士費用はその種類ごとに支払うタイミングが異なることを忘れずに。タイミングが分からないまま依頼してしまうと、いざお金が必要になったときに準備できず、慌ててしまう可能性があります。弁護士費用の種類ごとに費用を支払うタイミングは、一般的に次の通りです。
- 相談料…相談時
- 着手金…依頼時
- 報酬金…事件終了時
- 実費…終了時またはその都度
離婚のことだけでなく慰謝料や親権などの条件も同時に依頼する場合は、それぞれに着手金や報酬金が発生します。それぞれに支払うタイミングが前後したり、一緒に支払うよう求められる可能性があるため、それぞれの費用を支払うタイミングについては、必ず事前に弁護士に確認しましょう。
弁護士費用は固有財産から支払う
弁護士費用は依頼した本人の固有財産から支払うのが原則です。「相手が勝手に離婚するよう言ってきたから、相手に支払ってもらえいるのでは?」と考える人がいるかもしれません。しかし相手の不法行為による損害賠償請求(慰謝料)が全面的に認められて、裁判所から弁護士費用の支払い命令が出ない限りは、依頼したそれぞれが自分の財産から支払わなければなりません。
手持ちの現金がないからと、勝手に夫婦の共有財産から着手金などを支払ってしまうとトラブルの元です。共有財産は財産分与時に平等に分ける必要があり、そこから勝手に弁護士費用を支払ってしまうと、分与のときにその分だけ差し引かれる可能性があります。やむを得ず共有財産から弁護士費用を支払うときは、必ず相手から事前に了承を得ておきましょう。
依頼する前に必ず概算額を確認
弁護士費用でトラブルにならないためには、弁護士に依頼する前に総額でいくらかかるかの概算を確認しましょう。上で説明した通り、弁護士費用は事務所によって異なります。また個々の状況や争点によっても変わってきます。相談時や契約前には、必ず自身のケースでの弁護士費用の概算を弁護士に確認するようにしましょう。
また日当や実費など、どのような費用がどのくらい発生するかも同時に確認し、なるべく追加料金がかからないようにするのもポイント。後になって「こんなに費用がかかるなんて聞いてない」とならないために、弁護士に依頼する前に見積もりなどを取ることをおすすめします。
成功報酬の定義など疑問点はすぐに質問
成功報酬の定義など、少しでも分からない点は遠慮なく弁護士に質問してください。「こんなことを聞いたら迷惑なのでは」などと思う必要はありません。弁護士に依頼することなど一生のうちであるかないかのことで、依頼者が法律や事務所の料金体系に詳しくないのは弁護士がよく理解しています。
とくに成功報酬の定義や条件などは必ず確認してください。弁護士は「いくらでも慰謝料が取れれば成功」と考えている一方で、依頼者が「希望の100万円を取れないと成功と言えない」というとき、50万円しか慰謝料が取れなかった場合の双方の認識の違いで、成功報酬を払うことでトラブルになる可能性が。双方の認識の食い違いが生じないよう、契約時に必ず確認するようにしましょう。
安さより実績で選ぶのが成功のコツ
弁護士を選ぶときは、費用の安さよりも事務所の実績で選ぶのがポイントです。一般的にコストはより安い方が良いとされます。しかし弁護士費用に関しては、依頼者の一生を大きく左右する可能性があり、日常的に出るコストではありません。安いことのみで弁護士を選ぶと、思い通りに離婚ができなかったり、希望の条件を獲得できない恐れが。
そのため弁護士を選ぶ場合は、離婚調停や裁判の実績が豊富で、離婚問題に詳しい弁護士を選ぶようにしましょう。また費用以外に弁護士との相性も重要で、相談しやすく親身になってもらえるかも判断材料になります。費用の安い弁護士=腕が悪い訳ではありませんが、安さばかりで弁護士を選んでしまうと失敗の原因に。実績や相性もしっかりチェックして選ぶようにしましょう。
離婚時に依頼する弁護士の選び方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「離婚時に依頼したい弁護士の選び方|相談前・相談時のポイントと費用に関する注意点を解説」
まとめ
離婚時の弁護士費用は協議離婚で35万円から、調停離婚で40万円から、裁判離婚で60万円からが相場です。弁護士事務所や離婚に至る状況、争点にする離婚の条件によってかかる費用が変わってくるため、弁護士に依頼する前に必ず概算の費用を確認しましょう。弁護士費用は相談料・着手金・報酬金・日当・実費などが内訳にあり、それぞれに支払うタイミングが異なります。
弁護士費用を少しでも安くするには複数の事務所の料金を比較したり、相談料・着手金無料のところを選ぶのがおすすめ。またなるべく早い段階で、自宅や裁判所から近い事務所に依頼するのもポイントです。どうしても費用が払えないときは、分割や後払いを採用している事務所に依頼しましょう。法テラスを利用するのも費用を抑える秘訣です。
弁護士を探す際は、全国の弁護士を検索しやすい「法ナビ離婚」などのポータルサイトが便利です。
弁護士費用は固有財産から支払うのが原則で、黙って支払うとトラブルの元。成功報酬の定義など、弁護士費用で不明な点はその都度弁護士に確認するようにしましょう。弁護士費用は安いに越したことはありませんが、安さだけで選ぶと後悔の原因に。離婚はあなたの一生を左右する重要なタイミングです。実績が豊富で相性のいい弁護士に依頼して、離婚を成功させましょう。