離婚調停の期間を短く有利にするには?長引く原因や疑問を解決して新たな一歩を

離婚調停の期間を短く有利にするには?長引く原因や疑問を解決して新たな一歩を
離婚調停の期間を短く有利にするには?長引く原因や疑問を解決して新たな一歩を
  • 「離婚調停にかかる期間はどのくらい?」
  • 「離婚調停を早く終わらせる秘訣を知りたい」

夫婦のみで離婚の話し合いがまとまらないと、裁判所に「離婚調停」を申し立てて調停委員や裁判官の仲介の元で話し合いをしていくことになります。一日も早く離婚して新たな生活を送りたい人にとって気になるのが、離婚調停にかかる期間ではないでしょうか?こちらの記事では離婚調停の流れごとにかかる期間や、離婚調停が長引く原因を詳しく解説。

さらに離婚調停の期間を短くするコツや、有利に進めるポイントも紹介していきます。今は離婚した人の約1割が離婚調停を行っています。少しでも早く有利に離婚調停を進めるには、事前の準備を欠かさず行うのが秘訣です。


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目次

離婚調停の流れ・平均の期間について

まずは離婚調停の流れを知って、それぞれにどのくらいの時間がかかるのか見ていきましょう。さらに過去の司法統計から、離婚調停の平均期間についても紹介します。

離婚調停の流れごとの期間

こちらでは離婚調停の流れとそれにかかる期間について解説していきます。離婚を成立させたい期限がある方は、かかる期間を頭に入れて逆算して行動していきましょう。

家庭裁判所に申し立て~第1回期日決定

調停は家庭裁判所に申し立てるところからスタートします。相手が住んでいる地域を管轄する家庭裁判所に、申立書や事情説明書などを添付して提出。申し立てた調停には、当日のうちに事件番号が付されます。その後裁判所が担当の裁判官や調停委員を選出して、申立人と調整したのち第1回調停期日の日程を決定します。申し立てから第1回調停期日が決定するまでの期間は1週間前後です。

調停期日とは実際に家庭裁判所で双方の意見を話し合う日のこと。今後は調停期日に双方の話を聞いて話し合いを進めていくことになります。

第1回期日決定~第1回期日

第1回調停期日が決定したら、申立人と相手方の双方に呼出状が裁判所から送付されます。通常は申立てから10日~2週間で呼出状(調停期日通知書)が届きます。第1回調停期日は調停申立てから1カ月から1カ月半ほど先の期日に設定されることがほとんどです。場合によっては2カ月程度かかることもあります。

調停当日はお互い別々の部屋で待機して、双方の言い分をおよそ30分かけて裁判官と調停委員が交互に聞きます。それを数回繰り返して、全体では2時間~3時間ほどで終了します。1回目の調停期日では、双方の言い分を聞いて終了することがほとんどです。

第1回期日~第2回期日

第1回調停期日が終わってから1カ月~1カ月半後に、第2回調停期日が設定されます。ただし申立人や相手の都合がつかない場合は、第2回の期日が2カ月~3か月先にずれ込むことがあります。また親権を争うようなケースでは家庭裁判所の調査官による調査が行われるため、同じように期日が延びる可能性が高いでしょう。

2回目の期日でも、1回目と同様にお互いが交互に調停室で調停委員などと意見の調整を行います。2回目以降は具体的な条件の折り合いがつくかどうかを話し合います。ただしこのときも原則として相手と顔を合わせる必要がないので、気にせず自分の意見を話せるでしょう。

第2回期日以降

第2回の期日で話し合いがまとまらない場合は、第3回以降の調停に進みます。通常調停は1カ月~1カ月半ごとのペースで行われ、双方の意見の食い違いが大きすぎる場合や、相手が無断で調停を欠席するような場合は1~3回の調停で終了します。それ以外の場合は合意できるまで、もしくはこれ以上調停を行っても合意が成立するり見込みがないとみなされるまで調停が続きます。

調停が終わるまでの平均期間は半年程度ですが、1~2回目の調停で成立になることもあれば、争点が多いなどの理由がある場合は1年以上かかることも覚悟しましょう。

離婚調停成立・不成立後

お互いが離婚やその条件に合意すれば離婚調停が成立します。調停が成立すると、裁判官が合意内容などを記した「調停証書」を作成します。その調停調書と離婚届を役所に提出することで離婚が成立します。調停調書の提出には成立から10日以内と期限が定められていて、申立人が提出することも決められています。

話し合いがまとまらない等で調停が不成立になった場合は、離婚の訴訟提起を検討することになります。離婚訴訟にはいつまでという期限が決められていませんが、不成立から2週間以内に提起すれば、調停を申し立てるときに使用した印紙代1200円が節約できます。またこの期間中に離婚すべきかを含めて訴訟を起こすかどうかじっくり考えるのも、解決への一つの方法です。

離婚調停にかかる平均期間

調停を申し立てたから調停が成立・不成立に終わるまでの平均期間や平均回数は司法統計からみることができます。

9割以上は1年以内に終わる

令和元年度の司法統計によると、調停を申し立ててから調停が終了するまでの期間は、9割以上が1年以内に終了します。下の表を見ると、92.1%が1年以内に審理を終了しています。そして3カ月以内に終了するのは全体のおよそ3割、半年以内では6割以上が審理を終えています。9割以上は1年以内に終了していることから、離婚調停は長くても1年をめどに考えるといいでしょう。

審理期間 1カ月以内 3カ月以内 6カ月以内 1年以内 2年以内
件数(総数60,542) 3,309 15,752 20,479 15,954 4,772
割合 5.6% 26.1% 33.9% 26.5% 7.9%

参考:家事 令和元年度 婚姻関係事件数―実施期日回数別審理期間別―全家庭裁判所|裁判所

調停期日の平均回数は2回~5回

調停期日の平均回数は2回~5回となります。調停期日が開かれる回数が多いほど、調停にかかる期間も長くなると考えていいでしょう。こちらは令和元年度の調停(審理)回数の一覧です。

審理回数 0回 1回 2回 3回 4回 5回 6~10回 11~15回 16~20回 21回以上
件数 4,339 8,361 12,660 11,158 7,782 5,443 9,458 1,117 139 25
割合 7.2% 13.8% 20.9% 18.4% 12.9% 9.1% 15.6% 1.8% 0.2% 0.04%

審理回数0回というのは、第1回の期日が来る前に申し立てを取り下げた場合や、相手が調停期日に来ないためにそもそも調停が行われなかった場合です。取り下げの中には調停が始まる前に協議離婚が成立したケースも含まれます。

上の表を見ると、調停回数が5回までで8割以上が終了しています。期間にすると半年~8カ月程度です。10回までの調停で9割以上が終了しているため、長くても調停回数は10回を目安にできます。

最長で2年以上かかることも

ただ離婚調停では2年以上かかるケースが7.9%、11回以上行われるケースが2%ほどあり、調停が長引いてしまうケースも存在します。長引いてしまうケースの結末は調停成立が多いのですが、調停が不成立になり訴訟へと発展するケースもあります。調停が長引いた末に訴訟となると、そこからさらに半年から2年ほどかかることも。

このように離婚調停では2年という長い期間を必要とするケースもあり、最後まで調停を乗り切るには強い精神力や、専門家の協力が不可欠になります。

離婚調停の期間が長引く要因

離婚調停は早いと1~3カ月以内に終わりますが、中には2年以上かかることも。なぜ調停期間が長引いてしまうのでしょうか?こちらでは離婚調停の期間が長引く原因を紹介していきます。

日程の調整が困難

調停の日程調整が上手くいかないと、離婚調停が長引く可能性があります。調停期日は裁判所が開廷している平日の午前10時~12時と午後13時~17時に行われます。調停の期日は次のような三方のスケジュールを調整して、担当裁判官が決定します。

家庭裁判所側
担当裁判官1名・担当調停委員2名以上・調停室の空き状況
申立人側
本人・代理人弁護士
相手方側
相手・相手の代理人弁護士

三方全てのスケジュールが合わないと調停を行うことはできません。とくに仕事や育児、介護などにより申立人や相手の日程調整が上手くいかないと、調停期間が延びる原因に。裁判所が指定する期日に調停を行えないと、たとえ調停回数が少なくても、調停成立までの期間が延びてしまいます。本人の都合がつかない場合は代理人弁護士のみの出席も可能ですが、あくまで本人の出席が必要です。

また年度終わりから年度初めにかけて(3月~4月)や、夏季休廷期間(7月~8月)、年末年始(12月~1月)は担当の裁判官や調停委員の予定確認に時間がかかることも。裁判所からの連絡が遅れると期日も延びてしまいます。

準備に時間がかかる

調停の準備に手間取ると、調停が思うように進められず期間が延びてしまいます。離婚調停では、決める条件ごとに多くの資料が必要です。特に金銭面(財産分与・養育費など)の条件を決めるときは、資料が準備できているかが調停の進行に大きく影響します。というのも、調停委員は資料をもとにその金額が妥当かどうか判断するからです。

財産分与では双方の財産の詳細をまとめた資料が、養育費の取り決めでは双方の収入を証明する資料が必要です。資料を揃えるのに時間がかかると無駄に調停の回数を重ねるばかりで解決しません。なるべく申し立てまでに資料を揃えておくと、調停がスムーズに進められます。

子どもがいる

夫婦の間に子どもがいると調停が長期化しやすくなります。未成年の子どもがいる場合は、離婚届を提出するときに親権者をどちらにするか明示する必要があり、離婚前に親権をどちらにするか決めなければならないからです。他にも子どもの養育費や面会交流についてなど、子どもに関する決め事が多いのも、調停が長期化する一因です。

とくに「親権は絶対に相手に譲りたくない」と子どもの親権をどちらにするか争っているケースでは、調停が長期化しやすい傾向にあります。対立すると互いに譲らず、相手方の有責配偶者が跡取りとして子どもを必要としているケースでは、目いっぱい抵抗される可能性があり長期化する傾向に。

また親権を双方で争っている場合、どちらが親権者にふさわしいかの調査を期日中に家庭裁判所の調査官が行います。その調査のために次回の期日までの期間が2カ月~3カ月空くために調停が長期化することも考えられます。

どちらかが離婚を拒否している

どちらか一方が離婚自体を拒否している場合は、離婚調停が長引きます。離婚の条件を話し合う前に、まずは離婚すべきかどうかについて合意しなければならないからです。離婚を拒否している側は「配偶者や子どもと一緒に生活し続けたい」などと執着していることがほとんどで、なかなか離婚に応じず調停がこじれてしまうことに。

離婚を片方が拒否している場合は、両者の離婚への考えを調停委員が聞き取り、証拠をもとに判断することになります。その手続きだけで時間が必要になる可能性が高く、さらにそこから離婚の条件面についての話し合いに移行するため、条件面でも折り合いがつかないと調停期間がかなり長期化してしまうでしょう。

明確な離婚原因がない

明確な離婚原因がなかったり、離婚原因に関する責任の所在についての意見が食い違うと調停が長引きます。訴訟を提起するためには、法律で定められた「法定離婚事由」に該当しなければなりません。夫婦間に明確な法定離婚事由がないのに申立人が離婚を求めている場合は、裁判で決着がつけられないため何とか調停で離婚の合意を得ようと粘るためです。

また離婚の責任がどちらにあるかお互いの意見が対立している場合は、それぞれに自分にとって有利な条件を主張し合う可能性が高いです。離婚の条件を話し合う前提として、離婚の主な原因がどちらにあるかについて共通認識があるとスムーズに進みます。逆に相手に責任があると双方が主張していると、互いに譲らず水掛け論となり結果的に調停が長引いてしまうことが考えられます。

離婚原因の証拠が少ない

離婚する・しないについてや、離婚条件が争点の場合、離婚原因として提出できる証拠が少ないと、離婚調停が長引きやすくなります。明らかに法定離婚事由が一方にあったとしても、相手がそれを認めなかった場合、自分の主張が正当だとする根拠として証拠を示さなければなりません。

調停委員を納得させられるような証拠がなければどちらに原因があったか分からず、条件が決められないためです。さらに法定離婚事由の証拠がないと、離婚訴訟に進んでも離婚が認められないため、訴訟で決着をつけなければならず、八方ふさがりになる可能性も。

双方が感情的になっている

双方が感情的になりすぎると離婚調停が長期に及ぶ可能性が。離婚調停とは、夫婦それぞれの意見を調整して妥協点を見つけたうえで、離婚条件の合意を目指すためのものです。しかし当事者同士が感情的になってしまうと、自分の主張にこだわって相手の話に耳を傾けることができず、歩み寄りが上手くいかない原因に。

離婚調停を速やかに終わらせるためには、代理人弁護士や調停委員の意見をよく聞きながら、お互いに感情的にならず冷静な態度を保つようにしましょう。

離婚条件が複数に及ぶ

離婚条件が複数あると、離婚調停の期間は長くなりがちです。離婚条件が一つしかない場合、調停ではその一つの交渉に集中できるため、手続きを早めに終わらせることができます。しかし合意できない条件がいくつもある場合は、それぞれの条件が複雑に関係しあっているうえで双方の意見をすり合わせる必要があるため、どうしても調停期間が長くなってしまいます。

また争点がいくつもあると、その分だけたくさんの資料が必要となるのも、調停が長くなる原因です。資料の作成や収集に時間がかかると手続きを進められないため、結果的に長期に及ぶ可能性が高くなります。

経済的な理由から

離婚調停で長期化する原因に、経済的な理由から長期化するケースがあります。離婚調停を申し立てている側は、「離婚すれば利益が増える(減らない)」と考えている一方で、申し立てられた方は「離婚すると不利益になる」と考えるからです。主に次のような経済的理由から調停は長期化します。

財産分与で長期化

財産分与で調停が長期化するケースでは、財産分与の対象をどこまでにするかでもめることが多いです。そもそも財産分与の対象となるのは、「婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産」です。財産分与を請求する側は、できるだけ多くの財産を分与対象の財産と主張しますが、請求される側はできるだけ少ない財産を主張します。

双方が主張する財産の内容や範囲の食い違いが大きければ大きいほど、意見の調節が難しくなり、長期化する訳です。また夫婦共有財産を元手に投資を行った場合、投資の結果増えた財産を共有財産に含めるかで揉めるケースも。投資を行った側は「自分のおかげで増えたんだから分与対象ではない」と主張し、もう片方は反対の意見ということがよくあります。

慰謝料で長期化

慰謝料で長期化するケースでは「どちらがどれだけ非があるか」で揉めることがあります。例えば夫の浮気が原因で妻が離婚調停を起こした場合、妻は夫に対して離婚と慰謝料を請求します。しかし夫が浮気に走った原因が妻側の理由のない性生活の拒否や、妻の浮気だったとするなら、夫としては慰謝料を払う義務はないと思うはずです。

また浮気をする以前から夫婦関係が破綻していたとみなされれば、慰謝料が発生しない可能性もあります。このように離婚原因や過失の割合について、双方の意見が食い違うと、離婚調停が長期化します。

離婚慰謝料の相場や金額をアップさせるポイントについては、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚慰謝料の相場が知りたい!離婚理由や婚姻期間による相場・金額をアップさせるポイントを解説」

養育費で長期化

養育費で長期化する原因で多いのは「もっと養育費を払えるはず」という意見と「これだけあれば十分生活できるはず」という意見の対立です。子どもの養育費の額は、子どもの年齢や夫婦の収入、資産などに基づいて細かく算定されます。養育費を請求する側はなるべく高い額を希望しますが、請求される側は少ない額を主張することが多いため、この金額の差が大きいほど調停は長引きます。

さらに夫婦間に収入の格差があると、養育費として主張する金額の差も大きくなりもめる原因に。夫婦間で収入を明らかにしていないケースでは双方が主張する金額に食い違いが生じて、調整が難しくなる可能性もあります。

養育費に関する弁護士費用は、こちらの記事を参考にしましょう。

「養育費に関する弁護士費用が知りたい!ケースごとの相場・払えないときの対処法とは?」

離婚調停の期間を短くするには?

こちらでは離婚調停の期間を短くするコツを、調停成立・不成立を目指すそれぞれのケースで解説していきます。

調停不成立を目指すとき

早めに離婚訴訟に移行したいときなどは、調停不成立を目指す場合があります。調停は期日何回で終わりという決まりがありません。話し合いを続けていても合意に至らないと裁判所が判断すると「不成立」となり、調停が打ち切られます。

譲歩できないことを主張

調停の不成立を目指す場合は、調停委員に対して譲歩できないことを主張する必要があります。離婚調停はお互いに条件を譲歩し合い、合意を目指す手続きです。しかし相手が提示した条件に対して全く引かないと、調停が不成立になる可能性が高まります。離婚調停を早く不成立で終わらせて離婚訴訟を行いたいときは、譲歩できないことを調停委員にしっかりアピールしましょう。

調停成立を目指すとき

早期の調停成立を目指す場合は、次のような方法があります。

準備は万全を期す

調停成立に早くたどり着きたいときは、事前準備を万全に行いましょう。まずは調停申し立ての前までに、相手に離婚原因がある場合は証拠をそろえ、離婚条件で話し合う項目ごとに資料を揃えておきます。また調停が始まってからも、スムーズに進めるには準備が欠かせません。

1回の調停につき2~3時間ほど時間がかかりますが、相手と交互に調停委員と面談するため、自分が話せる時間は1時間程度しかありません。そこで効率よく自分の意見を伝えるために、自分の意見を紙にまとめておくようにしましょう。さらに調停委員に伝えたいことは、あらかじめ陳述書に記載して提出しておくことも可能です。

要求は現実的に

離婚調停の期間を短くするには、要求を現実的な範囲にすることが大切。慰謝料や養育費など金額を決める場面で、相場とかけ離れた非現実な金額を請求すると、相手が合意せず調停期間が長くなる可能性があるからです。調停の場では過去の判決などに基づいて、相場の金額が決められています。

例えば不貞行為による離婚の慰謝料なら50万円~300万円といった具合にです。それに対して「慰謝料を3000万円払ってほしい」と請求しても相手が認める可能性が低く、調停委員も妥当とは判断しないでしょう。調停をスピーディに終わらせるには、予め相場金額を把握して、現実的な範囲に納めることがポイントです。

妥協点を考えておく

自分の中で妥協点を考えておくと、調停が長期に及ぶのを防げます。離婚調停で条件を決める場面では、自分が希望する条件と妥協できる最低ラインの2つを決めることをおすすめします。相手との話し合いが難航したときに、妥協案を提示することで早い解決が期待できるからです。また妥協点を提示すると、調停委員のあなたへの印象が良くなるというメリットもあります。

上で説明した通り、調停はお互いの主張を譲歩しあって解決することを目的としています。どの条件も全く譲歩しないという態度では調停が進められず、調停委員にも「自分の主張ばかりで結婚生活も大変だっただろう」と悪い印象に。調停では自分の主張が全て通ることはあり得ません。金額面で譲歩した場合は条件面で譲歩しない等、自分なりに妥協点を見つけるのが長期化を防ぐコツです。

裁判官との評議を依頼

離婚調停を早く終わらすには、裁判官に評議を依頼するという方法があります。離婚調停では通常双方の意見を調停委員が聞き、必要に応じて調停委員と裁判官が話し合う「評議」が行われます。こちら側が妥当な条件を提示しているのに、相手側が一方的な主張を繰り返しているというケースでは、裁判官との評議を依頼することで膠着状態を抜け出せる場合も。

調停委員には双方の言い分を聞いて相手に伝える仲介の役割がありますが、裁判官との評議を依頼すると法的な争点について意見を示してくれる可能性があります。この評議を活用することで、法的に適正な条件での合意が可能になることが多くあります。

離婚問題に詳しい弁護士に相談

離婚訴訟を早期に決着をつけるには、離婚問題に詳しい弁護士に相談することをおすすめします。離婚調停では、弁護士に依頼しなくても手続きができますが、長期化を防ぐために弁護士に依頼するという人もいます。弁護士に依頼すると、次のようなメリットがあります。

  • 離婚調停を有利に進めるアドバイスを受けられる
  • 資料収集の代行を依頼できる
  • 証拠収集のポイントが分かる
  • 調停の申立て書類の作成および提出を迅速に行える
  • 当日の同席により交渉の着地点や提示された条件が合理的かが分かる
  • 弁護士が付いているということで本気度を見せられる

離婚調停をすべきかどうかの判断も弁護士に相談できます。もしも話し合いだけで交渉が終わる場合は、わざわざ調停を申し立てなくても協議離婚で離婚できる可能性があります。

離婚問題に詳しい弁護士の選び方については、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚時に依頼したい弁護士の選び方|相談前・相談時のポイントと費用に関する注意点を解説」

離婚調停を有利に進めるポイント

離婚調停を成功させるには、相手側よりも自分に有利に進める必要があります。こちらでは離婚調停を有利に進めるための5つのポイントを紹介します。

調停委員を味方に付ける

調停委員を自分の味方に付けると、離婚調停を有利に進められます。調停委員を味方にできれば、こちらの主張を相手に通しやすくなるためです。反対に調停委員が相手の味方に付いてしまうと、相手側の肩を持たれて不利な状態に。調停委員を味方に付けるにはまず好印象を持ってもらう必要があります。具体的には次のようなことに気を付けるといいでしょう。

  • 身だしなみを整える
  • 言葉遣いは丁寧に
  • 嘘をつかない
  • 感情的にならない
  • 無茶な要求をしない

社会人として礼儀正しい態度でいることはもちろんですが、自分の意見を冷静に理論立てて伝えることが重要。異なる2つの意見をまとめる場合は、より妥当で正当な意見に合わせようとするのが一般的です。上のような点に注意して、調停委員に自分の意見の妥当性や正当性を理解してもらえるよう、調停委員を味方に付けましょう。

陳述書の内容に注意

陳述書に記載する内容に気を付けるのも重要なポイントです。陳述書とは離婚調停を請求するときに提出する申立書と一緒に出せる書類です。調停委員は提出された申立書や陳述書の内容を見て、離婚に至った事情や希望などを把握します。もしもその陳述書を適当に書いてしまったり、相手の悪口ばかり書いてしまうと、それを読んだ調停委員のあなたに対する心証が悪くなることも。

たとえ相手のことが嫌いでも、陳述書にあなたの想いをぶつけるのは控えましょう。なぜ離婚したいと思うようになったかについて、時系列をもとにして経緯を詳しく書くなど、陳述書には客観的事実を述べるにとどめましょう。

証拠を揃える

離婚調停を有利にしかも早期に成立させるには、自分の主張を裏付けるような証拠を揃えるようにしましょう。法的に有効な証拠があれば相手は言い逃れ出来なくなり、こちらの意見に従う可能性があるからです。また証拠があることで調停委員を納得させやすくなり、結果として調停を有利にそしてスムーズに進められるでしょう。

とくに相手の不貞行為によって離婚を希望する場合は、証拠がないと相手が不貞行為を素直に認めるケースは少ないです。慰謝料を請求するときも、証拠がないと請求を認めさせるのは難しくなります。不貞行為の証拠は相手に警戒されると集めにくくなるため、なるべく早い段階で不貞行為が分かるような書類を集めておきましょう。

安易に妥協しない

相手の言い分や条件に対し、安易に妥協しない姿勢も必要です。離婚調停は離婚裁判と異なり、あくまでも話し合いの場です。納得できないような要求や条件には応じる必要はありません。たとえ調停委員から「まだ子どもが小さいから離婚しない方がいいのでは?」と言われても、自分自身に納得できない理由があるならその場で簡単に返事をしないようにしましょう。

納得がいかないなら返事を保留にして、一度冷静になって考え直すのがおすすめ。その上でやはり離婚したいと思ったら、自分の考えをもう一度話し、調停委員や相手に理解してもらう努力が必要です。理解してもらえれば相手に自分の要求が通る可能性があります。

譲歩にはタイミングが重要

離婚条件で合意を目指す場合は、ときにはこちらが譲歩しなければならない場面があります。そのような場合では譲歩のタイミングや内容を見極めるようにしましょう。あまりに早く譲歩してしまうと、調停委員から「こちらの方が説得しやすい」と思われてしまいます。調停委員は説得しやすい方から説得する傾向があるため、こちらに不利な条件でも譲歩するように言われかねません。

それを避けるには相手に対しての説得も十分に行われたうえで、お互いにもう譲歩することはないだろうというタイミングで譲歩することをおすすめします。

離婚調停期間に関するQ&A

離婚調停は一生のうちでそう何度も行わない手続きです。そのため離婚調停の期間について知らないことも多いと思います。こちらでは離婚調停期間に関する疑問や質問にお答えしていきます。

離婚調停の期間中に恋愛しても大丈夫?

離婚調停を申し立てている期間中に、配偶者以外の異性と恋愛しても大丈夫なのでしょうか。離婚調停中はまだ離婚が成立していないため、その期間中の恋愛には注意が必要です。というのも恋愛の内容によっては法律上の「不貞行為」当たる場合があり、離婚調停で不利になる可能性があるからです。

もしも調停で不貞行為だと判断されれば、相手と一層もめてしまうばかりでなく、慰謝料を請求されたり調停委員の心証を悪くする恐れも。結果として調停が不成立となり、離婚できるまでさらに時間がかかってしまいます。

「離婚調停を開始しているということはすでに婚姻関係が破綻している」として、調停期間中の恋愛はOKだとする意見もありますが、離婚が成立する前に恋人を作る行為は、裁判官や調停委員に決していい印象は与えません。「調停以前から関係があったのでは?」と勘ぐられる恐れもあるため、離婚調停を短期間で終わらせたいなら恋愛するには控えた方がいいでしょう。

調停の期間が長くなると費用もかかる?

調停の期間が長くなると心配になるのが費用です。裁判所にかかる費用は、申し立てる件数や子どもの数が多いほど収入印紙代(1,200円)がかかりますが、一般的には1万円前後で済みます。ただ弁護士に依頼すると、調停の期日のたびに弁護士の日当や交通費等の実費がかかるため、調停の期間が長くなると費用もその分かかってしまいます。

もしも調停時の弁護士費用をねん出できないときは、離婚調停を申し立てる前に弁護士に代理交渉を依頼するのがおすすめ。代理交渉とは、離婚問題専門の弁護士が依頼者の代わりに相手と直接交渉するものです。離婚調停と違い短期間で解決できる可能性が高く、弁護士費用も抑えられます。また調停よりも柔軟な解決が可能なこともあります。

調停の期日を延期・変更・欠席したいときは?

調停期日にどうしても外せない用事ができたり、急に子どもの具合が悪くなった場合、期日を延期したり欠席することは可能なのでしょうか。実際には担当弁護士に連絡して調停期日を変更や延期の依頼をすることが可能です。ただしこの場合調停期日を変更する「顕著な事由」が必要となり、相手が日程変更に同意または異議を述べないことが求められます。

また代理人弁護士がいる場合は、代理人弁護士に代わりに出席してもらうという方法も。しかしこれらの方法が使えないこともあるでしょう。そのようなときでも、必ず期日前に担当の裁判所職員に連絡を入れてください。無断で調停期日を欠席すると、過料が科されたり、成立の見込みがないとみなされ不成立として調停を終了されてしまう恐れがあります。

別居しているとき離婚までの生活費は?

離婚調停の期間が長引けば、その分の生活費をどうするかも気になる所です。たとえ離婚調停中でも同居の場合はもちろん、別居中でも収入の高い方が低い方へ生活費(婚姻費用)を支払わなければなりません。離婚が成立するまでは夫婦として、互いに協力しながら助け合わなければならないと民法に定められているからです。

婚姻費用は配偶者と経済的に自立できない未成年の子どもが毎日の生活を送る上で必要な経費のこと。したがって別居中の場合は、離婚が成立するまでは婚姻費用を相手に支払う必要があります。

調停期日に相手が来ないときは長引く?

離婚調停を申し立てたとき、相手が期日に来なかったらどうなるのか心配する方が多いです。第1回調停期日は相手の都合を考えずに期日を決めることがあるため、正当な理由があれば日程を変更したり出席できなくても許してもらえる可能性が高いでしょう。

ただし2回目以降の調停期日では、相手が調停に来ないと話し合いを進められません。当日ドタキャンされた場合は、何もできずその日の調停は終了します。そしてその後の調停も無断で欠席した場合は、その次の調停で不成立として終了します。この場合、申立人は離婚を求めて訴訟を起こすことが可能になります。次は裁判を起こして離婚やその他の条件について争うことになるでしょう。

まとめ

離婚調停にかかる期間は6割以上が半年以内に、9割以上は1年以内となっています。回数でいうと2回~5回が平均です。ただし中には2年以上もかかる場合があり、それでもまとまらない場合は離婚訴訟へと進み、さらに時間がかかることも。離婚調停に時間がかかる原因には日程の調整や事前準備が上手くいかないこと、離婚条件が複数あったり双方が感情的になっていることが挙げられます。

それを防ぐには準備を万端にし、要求は現実的なものにとどめ、妥協点を考えておくことをおすすめします。さらに離婚問題に詳しい弁護士に依頼すると、書類集めを代行してもらったり早期に終わらせるアドバイスが受けられます。また調停期日当日も相手が提示した条件が妥当か判断でき、弁護士が付いていることで本気度を示せます。

離婚調停は早期に終わらせると同時に有利に進められるかもポイント。身だしなみや発言に注意して調停委員を味方に付けましょう。陳述書には相手の悪口を書かず、証拠はキチンと揃えてください。簡単に妥協する必要はありませんが、タイミングを見極めて譲歩することが調停を有利に進められるはずです。

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