不倫されたけど嫌いになれない…苦しくなる理由とどうしたらいいか分からないときの対処法とは

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  • 「不倫を何回もされているけど夫を嫌いになれない…」
  • 「配偶者の不倫が発覚後、どうしたらいいか分からないときの指針は?」

夫や妻に不倫された直後は、混乱してどうしたらいいか分からなくなります。何度も不倫をされているのに、相手を嫌いになれないとお悩みの方もいるかもしれません。そこでこちらの記事では、不倫されたのに嫌いになれない理由や苦しくなってしまう原因について解説していきます。

どうしたらいいか分からないときには結論を急がずに、自分の気持ちに正直に行動してください。やがて不倫のショックから落ち着いてきたら、自分自身でどうしたいのか決めていきます。不倫後の行動指針も紹介するので、どのようなことをしたらいいかの参考にしましょう。

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不倫されたけど嫌いになれないのはなぜ?

一生を誓った相手に不倫され、深く傷ついてもなお相手を嫌いになれないという人は少なくありません。ではなぜ嫌いになれないのでしょうか。

まだ愛しているから

不倫されたからといって、その瞬間から愛情がゼロになるとは限りません。発覚前は円満だったからこそ、不倫されても嫌いにはなれないのかもしれません。経済的な理由や子どものことを抜きにしても、出会ってからの楽しい思い出や一緒に乗り越えてきた過去があればあるほど、不倫=離婚とはならないはずです。

離婚したい夫としたくない妻のそれぞれの対処法は、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚したい夫としたくない妻、どうしたらいい?妻がすべきこと、絶対にしてはダメなこととは?」

不倫されても辛いと感じない

夫や妻に不倫されても全く辛いと感じない人もいるかもしれません。辛いと感じない理由は「もう愛情がないから」「遊びなら構わない」「自分も不倫したことがある」など様々です。辛いと感じなければ、相手を嫌いになるということもないでしょう。

執着しているから

不倫されたけどどうしても嫌いになれないという方の中には、配偶者への執着が理由のこともあります。執着は、相手を失うこと(離婚)に対する愛着の気持ちから生じます。夫や妻への怒りや未練、不倫されたことへの悲しみなどが原因となりますが、執着の気持ちが強すぎると自分の精神的負担も大きくなりがちです。

とくに自分に自信がない人やマイナスの感情に意識が向きやすい人、承認欲求が強い人にその傾向があります。執着から生じた敵意が不倫相手に向かうと、不倫相手の自宅や職場に押しかけたり、嫌がらせをするなど、法的にしてはいけない行為をしてしまう恐れがあります。

嫉妬し過ぎて疲れたとお感じの方は、こちらの記事を参考にしてください。

「嫉妬しすぎて疲れた…嫉妬や束縛をしてしまう心理と対処法を知って、離婚を回避しよう」

依存の可能性

配偶者への依存から、不倫されたけど嫌いになれないという場合もあります。依存と執着は一見すると似ているように感じますが、執着は配偶者がいないと気が済まない、手放せない状態を指します。一方で依存は不安や恐れを伴うもので、配偶者に頼らないと生活が成り立たないと感じる状態です。

常に相手の言動や機嫌に敏感で、片時も離れていたくないと感じます。また束縛や干渉が強く、自分の意見よりも相手の意見を優先しがちです。幼少期の愛着形成が影響を与えているケースが多く、夫婦が互いに依存しあう「共依存」の関係になると、不倫されても別れられないという状態に陥りがちです。

共依存夫婦の特徴と危険性については、こちらの記事を参考にしましょう。

「共依存夫婦の特徴|主な原因と陥りやすい危険性、共依存関係から抜け出す方法とは」

不倫されて苦しいと感じる理由

不倫されても嫌いになれないと感じながらも、一方では苦しい思いが生じます。こちらでは不倫されて苦しいと感じる理由について見ていきます。

不倫が事実か分からない

不倫が事実かどうかわからないと、自分の心が決められずに苦しい状態が長く続きがちです。例えば状況証拠から不倫をしていることが明らかなのに、かたくなに不倫を認めてくれないケースなどです。不倫相手との性行為を目撃したという場合を除き、本人が認めない以上は確実に不倫しているとは言い切れません。

配偶者を愛していればなお、不倫の事実を認めたくないという気持ちが生じます。99%不倫しているのではと思いつつも、残りの1%に望みをつなぎたいという人もいるでしょう。このような状況が続く間は、心が揺れ動いて苦しいと感じてしまいます。

自分が大事にされていないと感じる

不倫されると、自分が大切にされていないという思いから苦しく感じます。とくに自己肯定感が低い方は、配偶者の不倫によって「自分が魅力的でないから」「自分にないものが不倫相手にあったからでは」という気持ちになり「自分は愛されていない」と思い詰めがちです。そしてこのような現実に苦しくなり、いっそのこと消えてしまいたいと考える人もいるかもしれません。

結婚生活に限界を感じる理由と離婚を決意した後の相談先は、こちらの記事を参考にしてください。

「結婚生活に限界を感じる10の理由|関係を維持するポイントと離婚を決意したときの相談先とは」

離婚への不安から

配偶者の不倫が原因で離婚になるのではという不安から、心が苦しくなる人もいるでしょう。自分よりも不倫相手の方を好きになってしまい、離婚を言い渡されたらどうしようと不安に感じる場合もあります。とくに相手の収入に頼って生活している方や、小さな子どもを抱えていて働けない方は、離婚への不安が大きく出がちです。

自分に原因があったのではと考えるから

不倫された原因が自分にあるという思いから、心が苦しくなる人もいます。配偶者のことをもっと大切にしていれば、冷たい態度を取っていなければ不倫されなかったのでは…というケースです。また自分が拒否したことによるセックスレスが不倫の原因ではと考える人もいるかもしれません。

「あなたのことを大切に思っていれば不倫されないはず」という意見もありますが、不倫に至る大きな原因がある場合には、その限りではありません。

妻に興味がない夫と離婚すべきかお悩みの方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「妻に興味がない夫と離婚すべき?やりがち行動とその原因、妻が取れる対処方法とは?」

どんな行動も怪しく感じてしまう

一度不倫されてしまうと、その後配偶者がどのような行動を取っても怪しく感じてしまいます。例えば何気なくスマホを見ても「不倫相手から連絡が来たのでは?」と考えてしまい、「会社の飲み会に行ってくる」と言われても、実は相手とこっそり会っているのではと疑ってしまいます。

一度不倫を許してもまた不倫される可能性はあります。配偶者を24時間絶えず監視し続けていなければ、この疑念は消えません。また同じような思いをするのではという恐怖から、苦しさを感じる人もいるでしょう。

不倫された後にどうしたらいいか分からないときは…

不倫された後でも嫌いになれず、かといって心の苦しさが消えずにどうしたらいいか分からないときには、参考にしてください。

すぐに立ち直ろうとしなくてもいい

配偶者の不倫は当事者にとって大きなショックです。怒りや悲しみ、離婚への不安などが渦巻いていて精神的にも落ち込んでしまうでしょう。しかしすぐに立ち直ろうとする必要はありません。今は悲しんでよい時期と決め、日常をこなしながら自分の気持ちと向き合いましょう。

暗いトンネルからいつかは抜け出すことができるように、永遠に続くのではないかと思っていた悲しみや辛さもいつかは形が変わり、不倫のことを思い出す時間が少なくなってきます。人は忘れる生き物。悲しみ続けることの方が難しく、「時間薬」という考え方もあります。すぐに立ち直ろうとする必要はありません。

今に意識を向けて没頭できることを見つける

執着や依存から不倫されても嫌いになれないという場合には、過去や未来に意識が向きすぎという傾向があります。そのようなときには、「今」この瞬間に意識を集中することが大切です。自分のためにやりたいことをやり、没頭できる趣味を見つけるのもいいでしょう。

このような手法を心理学では「マインドフルネス」といい、心のバランスを取り戻すのに役立ちます。

事実と憶測を分けて考える

不倫が事実かどうか判明していないときには、事実と憶測とを分けて考える必要があります。第六感や相手の言動から「怪しい」と感じても、すぐに不倫に結びつけるのは止めましょう。発覚後「また不倫されるのでは」という場合も同様です。今不倫をしているという証拠がない限り、むやみに相手を疑うのはおすすめできません。

離婚した方がいい夫婦の特徴は、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚したほうがいい夫婦の特徴|悩んだときのポイントと対処方法を知ってより良い道を選ぼう」

不倫された原因を考える

不倫された原因がこちらにもある場合には、その原因を突き止めて改善に努めましょう。まずは相手に不倫した理由を聞き、自分にも反省する点がなかったか明らかにしてください。不倫の原因がセックスレスや倦怠期、家事や育児への不満だった場合には、あなたにも原因の一端があるかもしれません。不倫された原因を探ることで、夫婦関係改善の糸口が見えてくるかもしれません。

家庭内別居のメリット・デメリットについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「家庭内別居はどのような状態?離婚理由になる?メリットやデメリット、注意点を知ろう」

相手を許すべきか考える

不倫されたショックが癒えてきたら、相手を許すべきか考えます。相手を許そうと思えるのなら、夫婦関係を再構築する方向に舵を切っていきます。逆にどうしても相手を許せないというのならば、離婚した方が互いのためになるのかもしれません。

許すべきかどうか考えるときにはつい自分の感情を優先しがちです。しかしここで冷静になり論理的に考えることで、不倫された苦しさが和らぐ場合があります。経済面や子どものことを踏まえ、離婚しても生活できるのか、子どもに不自由を感じさせないかなど、様々な角度から検討しましょう。

離婚するか考える

相手を許すべきか考えた後は、離婚するかそれとも再構築を目指すのか決めていきます。

結婚生活を続ける

結婚生活を続けると決めたのは「まだ愛しているから」という理由だけでなく、「子どもの幸せのため」「親に心配をかけたくないから」といった理由からという人もいるでしょう。しかしどのような理由であれ、不倫されても離婚しない人は勇気のある愛情深い人といえます。

離婚するよりも結婚生活を続ける選択をした方が、場合によっては辛いと感じる人も少なくありません。そのような状況にもかかわらず子どもや周囲の人のことを考えられるのは、思いやりがあって優しい人ではないでしょか。

離婚を検討する

相手の不倫で離婚を検討する場合、自分のタイミングで離婚が可能です。今は経済的に難しいという方は、仕事が見つかってからや子どもがある程度の年齢になってから離婚を検討してもいいでしょう。不倫した側は、離婚の原因を作った「有責配偶者」となり、有責配偶者からの離婚請求は相当高いハードルをクリアする必要があります。

有責配偶者から離婚を切り出された場合でもすぐに応じる必要はありません。離婚後の生活に不安がなくなるよう準備は周到にしながら、離婚のタイミングを考えましょう。

離婚して幸せを感じる人の特徴は、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚して幸せを感じられる人11の特徴|離婚を後悔しないポイントとスムーズに離婚するコツとは?」

慰謝料を請求する

配偶者の不倫が発覚した後、慰謝料を請求したいと考える人も少なくありません。請求する相手は、不倫相手や配偶者の両方もしくはどちらか一方です。慰謝料の相場は50万円~300万円程度。離婚する・しないや不倫期間、婚姻期間や子どもの有無などによって金額が変わります。

離婚慰謝料の相場に関しては、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚慰謝料の相場が知りたい!離婚理由や婚姻期間による相場・金額をアップさせるポイントを解説」

周囲の助けを借りる

自分一人でどうしたらいいか分からないという方は、周囲の助けを借りながら解決していきましょう。自分の親族や友達など身近な人に相談するのはもちろん、専門のカウンセリングを利用するという方法もあります。とくに夫婦問題に詳しいカウンセラーに相談できれば、不倫後の考え方や再構築の方法をアドバイスしてもらえます。

多くの不倫問題に取り組んできた専門家であれば、あなたの悩みに応じた対処法を提案してくれるはずです。

離婚カウンセリングの注意点については、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚カウンセリングは役に立つ?相談内容や注意点、メリット・デメリットを解説」

相手と話し合う

不倫されてどうしたらいいか分からないときには、相手としっかり話し合ってください。自分の気持ちを伝えることであなたがどれだけ傷ついているか認識し、深く反省してもらえる可能性があります。相手がしっかりと反省してくれれば、夫婦関係をやり直すことも可能です。また話しているうちに苦しさが和らぎ、気持ちが落ち着くという効果もあります。

自分の心が決まったら…不倫発覚後の行動指針

配偶者の不倫が分かった後でどうすべきか自分の心が決まったら、選択した道を進むために次のような行動を起こしていきましょう。

再構築を目指す

夫婦関係の再構築を目指す場合は、次のような再発防止のための工夫が必要です。

不倫された側の心構え

まず不倫が発覚した後で、夫婦関係を再構築するのは簡単なことでないという自覚を持ちましょう。夫婦双方が同じ方向を向き、互いに努力し続ける姿勢が不可欠です。どちらかが再構築に後ろ向きだと、夫婦関係を修復するのは困難です。

不倫された側の心構えとしては、いつまでも相手を責め続けないことが重要です。いくら不倫されたからといって事あるごとに相手を非難し続けていては、家庭に居づらくなってしまいます。不倫相手との関係を復活させるきっかけになる可能性もあります。

夫婦で話し合って再構築を決めた後は、過去の不倫を蒸し返さず相手を信用することを心がけましょう。

不倫相手と関係を絶ってもらう

再構築に当たっては、不倫相手と関係を絶ってもらうことが必要です。きちんと不倫相手と話し合い、慰謝料請求などのペナルティを科した後は、配偶者と一切の連絡を絶ち合わないことを約束してもらってください。「合意書」「示談書」などの書面を作成し、署名捺印したうえで互いに保管するという方法がおすすめです。

書面のテンプレートは以下の通りです。

 

「示談合意書」

甲(○○○○(不倫された人))と乙(○○○○(不倫相手))は、甲の配偶者丙と乙との間の○○年〇月頃から○○年〇月頃までの間の不貞行為(以下、本件「不貞行為」という。)に関し、次のとおり合意した。

第1条 乙は、甲に対し、本件不貞行為があったことを認める。

第2条 乙は、甲に対し、慰謝料として金○○万円を支払う義務があることを認める。

第3条 乙は、前条の金員を〇〇年○月〇日までに、○○銀行○○支店の甲名義の預金口座(口座番号○○○○)に振り込む方法により支払う。振込手数料は乙の負担とする。

第4条 乙は、丙に対する求償権を放棄する。

第5条 乙は、直接あるいは通信手段を用いるとを問わず、今後、丙に接触しないことを約束する。

第6条 乙は、前条の義務に違反した場合、違約金として1回あたり、金○○万円を甲に支払うことを約束する。

第7条 乙は、本件不貞行為に関し、みだりに口外(通信手段を用いた情報の公開を含む)しないことを約束する。

第8条 甲と乙は、甲乙間において、本書に定める者のほか、何らの債権債務関係がないことを相互に確認する。

本示談成立の証として、本示談合意書を2部作成し、各自1通を保持する。

○○年○月○日

(甲)住所
氏名              ㊞

(乙)住所
氏名              ㊞

誓約書を交わす

不倫した配偶者と交わした約束は、「誓約書」という形で書面化しておきましょう。これは不倫の事実を認めて二度と同じ過ちを繰り返さないという決意を示すのに有効です。また違反した場合のペナルティを含めれば、再発予防になります。具体的には次のような内容を記載します。

  • 不倫相手と関係を解消すること
  • 今後一切不倫相手と連絡を取らないこと
  • 夫婦関係の再構築を誓うこと
  • 上記のないように違反した場合には、慰謝料を支払い即時離婚する
  • 離婚時の条件(財産分与・養育費など)

誓約書は2通作成し、それぞれで保管します。尚夫婦だけで作成すると、後の法的有効性が問題になる可能性があるので、法律の専門家に作成を依頼すると間違いないでしょう。

本音で話し合う

不倫によって亀裂が入った夫婦関係を修復するには、お互い本音でぶつかり合うことが大切です。これまで夫婦間にどのような問題があったかを明らかにしたうえで、双方が協力してそれを解決できるように努力しましょう。

また日常的なコミュニケーションも不可欠です。コミュニケーション不足を実感している場合は特に、今まで以上に相手とコミュニケーションをとるようにしてください。

適度な距離感を心がける

再構築を急ぐあまり、急激に相手との距離を近づけようとする人がいます。しかしそれは逆効果です。かえって相手が居心地悪さを感じたり、あなたに対して嫌悪感を抱く原因になります。コミュニケーションをしっかりと取りつつ、過度に相手を束縛したり監視したりしないよう、適度な距離感を保って接するようにしましょう。

慰謝料を請求する

配偶者や不倫相手に慰謝料を請求したいと思った場合は、次のような対処が必要です。

不倫の証拠を集める

まずは不倫の証拠を確保することから始めてください。法的に有効な証拠がないと、相手に言い逃れされてしまったり、慰謝料の支払いを拒否されてしまうためです。慰謝料の話し合いがまとまらないと、最終的には裁判所で決着をつけることになります。

その場合でも、客観的に見て不貞行為(性的関係)があったと分かる証拠が必要に。法的に有効な不貞行為の証拠は、以下の通りです。

  • 性交渉中の写真・動画
  • ラブホテルや相手の自宅に2人で出入りしている様子を撮影した写真・動画
  • 性的関係があったことが分かる(匂わせる)メール・LINEのやり取り
  • 不倫相手との交際や性行為について書かれたブログ・SNSの投稿
  • 当事者が不貞行為を認めている音声・書面
  • 探偵による調査報告書

上記以外でも、複数の証拠を組み合わせることで不貞行為を証明できる場合があります。

  • 2人でラブホテルや相手の自宅に出入りしていた様子を見かけたという第三者の証言
  • ラブホテルや旅行先で使用したと思われる領収書・クレジットカード明細
  • 避妊具や性行為で使用する道具を購入した領収書・クレジットカード明細
  • 不倫相手の家の最寄り駅等で使ったSuica、PASMOなどの利用履歴
  • 配偶者との会話や目撃した行為、日常の行動などを継続的に記した手書きの日記・メモ
  • ラブホテルや不倫相手の家に滞在したことが分かるGPS・位置情報サービス
  • 不倫相手を妊娠させた場合にそれを示す証拠(妊娠や堕胎を証明できるもの)

不貞行為はどこからの行為か知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「『不貞行為』はどこからの行為?不倫・浮気との違いや当てはまるケース、法的に有効な証拠を解説!」

請求する相手を決める

次に慰謝料を請求する相手を決めます。離婚せず再構築を目指す場合は、配偶者には請求せず不倫相手にだけ請求するケースがあります。離婚をする場合は配偶者のみ、配偶者と不倫相手の両方に請求できます。まずは夫婦関係をどうしたいのか決めたうえで、慰謝料を請求する相手を決めていきましょう。

請求要件を満たしているか検討する

同時に慰謝料の請求要件を満たしているかの確認も必要です。不倫による慰謝料を配偶者もしくは不倫相手に請求する場合、次のような要件を満たさなければなりません。

不貞行為もしくは不貞類似行為があった 性的関係や不貞類似行為(口淫・手淫・裸での抱擁・前戯など)がある
不貞行為を証明する証拠がある 法的に有効な証拠
慰謝料請求権の時効が到来していない 不貞の事実を知ったときから3年、または離婚した場合は離婚を知った時点から3年で時効が到来する
不倫発覚時点で夫婦関係が破綻していない 慰謝料は不倫に伴う精神的苦痛に対するものなので、不倫発覚時点で夫婦関係が破綻していないことも条件となる

発覚前に家庭内別居状態・夫婦関係が冷え切っているときには請求できない可能性がある

双方に自由意思に基づく合意があった 不倫関係が強要や脅迫によるものでない
不倫相手に故意や過失があった 故意(あなたの配偶者が既婚者だと知っていた)または過失(知るべきだったのにあえて知ろうとしなかった)ことも問題になる
請求相手の住所氏名が分かっている 住所や氏名が分からないと慰謝料を請求できない

離婚時の慰謝料を払わないとどうなるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時の慰謝料を払わないとどうなる?3つのリスクや払えないときの対処法を教えます」

慰謝料の相場を知る

不倫慰謝料を請求する前には、慰謝料の相場を知ることも大切です。一般的に離婚する場合の慰謝料相場は50万~300万円、離婚しない場合は30万~100万程度と言われます。また性的関係を証明できるかでも、相場が変わってきます。証拠に基づいて性的関係が認められる場合には100万~300万円、性的関係が認められないものの平穏な婚姻関係を害したと認められれば10万から100万円程度を請求できます。

いずれの金額もあくまでも目安となるので、詳しくは不倫問題に詳しい弁護士にご相談ください。

離婚しない場合は「求償権」に注意する

離婚せずに不倫相手にのみ慰謝料を請求する場合、「求償権」に注意が必要です。求償権とは、不倫相手が共同不法行為者であるあなたの配偶者に対して請求できる権利のこと。本来なら不倫(不法行為)をした2人が責任を負わなければならないところ、一方が自分の責任の範囲を超えて慰謝料を支払った場合、その超えた分を配偶者に請求できるという権利です。

例えば慰謝料の金額が200万円と認定されたとしましょう。あなたが不倫相手から200万円の慰謝料を受け取った場合、不倫相手はあなたの配偶者に半額の100万円の支払いを請求できる権利があります。離婚しない場合は家計からお金が出ていくケースもあります。

このような事態を防ぐには慰謝料の取り決め時に求償権の放棄を内容に含めましょう。ただし求償権の放棄と引き換えに慰謝料の減額を求められる可能性があるということに留意してください。

離婚を検討する

夫婦で話し合っても再構築が難しいようであれば、離婚を検討します。

不倫の証拠を確保する

離婚をする場合でも重要になるのが証拠の確保です。不貞行為があったことを証明できれば、相手が拒否していても裁判を通じて強制的に離婚を成立させられます。というのも民法第770条にある法定離婚事由に「配偶者に不貞な行為があったとき」と決められているからです。

上でご紹介した不倫の証拠を確保したうえで、ポイントをおさえた証拠の残し方を実践しましょう。

妻の浮気で離婚を決意したときのポイントは、こちらの記事を参考にしてください。

「妻の浮気で離婚を決意したら…親権・慰謝料など損をしないために取るべき行動」

離婚条件を検討する

次に、具体的な離婚条件の検討に入ります。離婚時には、夫婦共有財産を分ける「財産分与」や「慰謝料請求」、子どもの「親権」とそれにまつわる「養育費」「面会交流」といった内容を決める必要があります。相手に離婚を切り出す前に、自分なりに離婚条件を精査するといいでしょう。

なるべく早期に離婚を実現するには、離婚条件の譲歩も必要です。自分の中で譲れない条件を明らかにしたうえで、譲歩できる範囲を決めておくと交渉がスムーズにまとまります。離婚条件で有利にするためには、相手の収入や相手名義の財産についても事前に調べるようにしましょう。

離婚の仕方や手続き方法については、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚の仕方と手続き方法|後悔しないための離婚条件とを切り出す前にすべき離婚準備を徹底解説」

弁護士に相談する

相手に慰謝料や離婚を請求するときには、弁護士に相談することをおすすめします。どのような準備がいつまでに必要で、どのように手続きを進めるべきかのアドバイスが得られます。実際に弁護士に依頼すると、不倫相手への慰謝料請求や配偶者との離婚の交渉も任せられます。

話し合いで合意に至らなかった場合には、調停や裁判といった法的手続きに移ります。必要書類の作成や裁判所とのやり取りを代理人として対応してもらえます。とくに離婚問題に詳しい弁護士のサポートを受けられると、適正な条件でスムーズに離婚できる可能性が高まります。

離婚時に依頼したい弁護士の選び方については、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時に依頼したい弁護士の選び方|相談前・相談時のポイントと費用に関する注意点を解説」

生活の見通しを立てる

離婚するにあたって、離婚後の生活の見通しを立てていきます。離婚後の生活費を確保するための仕事についてや住む場所、子どもを連れて離婚する場合は子どもへの負担も考慮して協力してもらえる人を確保しておきましょう。

相手の不倫が原因で離婚する方は、慰謝料請求や財産分与で引っ越し費用や離婚後の住居費用を確保するという方法がとれます。専門家の助けを借りながら、慰謝料請求や財産分与を有利に進めていきましょう。

離婚を切り出すのに適したタイミングについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚を切り出すのに適したタイミングは?切り出す前の注意点とケース別対処法」

別居を検討する

冷静に離婚の話し合いができそうもないときや、相手にDV・モラハラの傾向がある時には、離婚前の別居を検討しましょう。同じように離婚を切り出した後に一緒に暮らすのが苦痛になった方や調停・裁判に進む場合もまた別居した方がいいです。

たとえ相手が離婚に応じない場合でも別居期間が長期化すると、それだけで法定離婚事由に当てはまる場合があります。加えて別居によって無駄な喧嘩が減ったり、冷静に夫婦関係について考えるきっかけになることも期待できるでしょう。

別居に必要な準備に関して詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

「別居に必要な準備をシチュエーション別に解説!別居に関する注意点とは?」

まとめ

不倫されたけど嫌いになれないのは、まだ相手を愛しているから、離婚への不安からの他に、執着や依存が原因という場合があります。同時に自分が大切にされていないと感じたり、自分に原因があったのではと感じ、いつまた不倫されるか不安になり苦しいと感じるようになります。

自分がどうしたらいいか分からない方は、結論を急ぎ過ぎず自分の気持ちや今この瞬間を大切にしてください。事実と憶測を分けて考えて、今後再構築すべきか離婚した方がいいのか、慰謝料請求についても検討します。周囲の人や専門家に相談するのも有効です。

自分の進むべき道が決まったら、そのために何をすべきなのか明確にしましょう。慰謝料請求や離婚請求をする場合には弁護士に依頼するのがベストです。まずは無料相談を利用して、どのような方法で手続きを進めたらいいのかアドバイスをもらいましょう。

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