アルコール依存症の相手と離婚したい!離婚の可否やスムーズに離婚方法、ポイントなどを徹底解説

アルコール依存症の相手と離婚したい!離婚の可否やスムーズに離婚方法、ポイントなどを徹底解説
アルコール依存症の相手と離婚したい!離婚の可否やスムーズに離婚方法、ポイントなどを徹底解説
  • 「アルコール依存症の夫と離婚できる?」
  • 「アルコール依存症の配偶者とスムーズに離婚する方法が知りたい」

自分の夫や妻が一日中お酒を飲み仕事や家事に支障が出ている…という状況では、離婚を考えるのも当然です。しかし配偶者のアルコール依存症を理由として、離婚することは可能なのでしょうか?こちらの記事では、アルコール依存症についてや、アルコール依存症の相手と離婚できるかについて詳しく解説。

また具体的に離婚するための方法や、離婚を後悔しないポイントも紹介していきます。夫や妻がアルコール依存症だと、配偶者だけでなく子どもにも大きな影響を与えます。これからの人生を切り開いていくために、正しい判断と適切な方法を取っていきましょう。

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アルコール依存症ってどんな病気?

まず、アルコール依存症はどのような病気なのかということについて解説していきます。治療のために病院に連れて行こうか迷っている方は、参考にしましょう。

アルコール依存症とは

アルコール依存症とは薬物依存の一種で、長期間の飲酒によってアルコールを摂取せずにはいられなくなる精神疾患の一つ。厚生労働省では「アルコール健康障害」という名前で、1日平均で純アルコールを約60g以上摂取する人を多量飲酒として問題視しています。

多量のアルコールを摂取し続けていると、肝臓をはじめとする内臓の疾患になる確率が上がります。それだけでなくがんに罹患する割合が増加したり、脳血管障害や糖尿病、認知症や高血圧などの病気になるリスクも生じます。またアルコールによって、事故やケガを引き起こすリスクもあるでしょう。

現在アルコール依存症等の患者は、2016年の調査で外来と入院の数を合わせると約12万人。潜在的な依存症患者の数は、約57万人といわれています。

参考:アルコール健康障害に係る参考資料|厚生労働省特集|厚生労働省

アルコール依存症の診断基準

アルコール依存症の診断基準はいくつかあり、日本を含めて世界ではWHO(世界保健機関)が定めたチェックシートがよく使われています。アルコールを飲む頻度や一回の量など、当てはまるものにチェックを入れると、項目に応じて評点が出ます。これによりアルコール依存症の疑いがあるかどうかが分かるという仕組みです。

実際の医療機関での診察では、WHOの「ICD-10」という診断ガイドラインが用いられています。2020年以降は、下記の3項目のうち2項目が当てはまると、アルコール依存症と診断されます。

コントロール障害 飲酒の開始や終了、飲酒量をコントロールするのが難しい
飲酒中心の生活 アルコールを飲んでいる時間や酔いをさます時間が増え、それ以外の興味を失うようになる
生理学的特性
  • 以前と同じ量では酔わなくなる
  • 酔うためにより多く摂取する
  • アルコールを抜いたり減量したときに離脱症状が出る
  • 離脱症状を和らげるために飲酒してしまう

単にアルコールが好きという場合や、たくさんアルコールを飲むからといって、必ずしもアルコール依存症と診断される訳ではありません。

アルコール依存症のチェックリスト

厚生労働省ではアルコール依存症かどうかを早期にチェックするために、「CAGE(ケイジ)」というチェックリストを提供しています。自分や自分の配偶者が当てはまるかチェックしてみましょう。

Cut down:お酒を飲む量を減らさなくてはいけないと思ったことがありますか?

Annoyed by criticism:お酒を飲むことを非難され腹を立てることがありますか?

Guilty feeling:お酒を飲むことに対して罪悪感がありますか?

Eye-opener:迎え酒やいら立ちを抑えるためにお酒を飲むことがありますか?

 

参照:市民のためのお酒とアルコール依存症を理解するためのガイドライン|厚生労働省科学研究費

上の4項目のうち1項目でも当てはまれば、お酒の飲み方を見直した方がいいでしょう。そして2項目以上当てはまる場合は、アルコール依存症を疑うように推奨しています。アルコール依存症は「否認の病気」と言われ、当事者は自分のお酒の飲み方には問題がないと考える傾向があります。

アルコール依存症による家族への被害

アルコール依存症は本人の健康や生活に影響が及ぶだけでなく、その家族にも様々な被害が出ます。とくにアルコール依存症の場合、本人からよりも家族が電話やメールでの相談をすることが多いといわれています。それだけ、アルコール依存症患者の周りの家族が困っているということの現れでしょう。

具体的には、次のようなことに悩まされる可能性があります。

  • 攻撃的な行動や暴力、暴言など
  • 自己中心的な行動
  • 酒運転などの反社会的行動
  • 妄想や妄言に基づいた行動
  • 仕事に行かなくなる
  • 家事や育児をしなくなる
  • 酒代が家計を圧迫する
  • 身体を壊してしまう
  • 子どもへの悪影響

実際お酒を飲み過ぎる配偶者とは、夫婦関係が悪くなりやすいのが一般的。お酒を飲みたいばかりに嘘をついたり暴言を吐いたりすることで、周囲との人間関係が悪化していきます。その一番の被害者が家族という訳です。

アルコール依存症は基本的に治らない

アルコール依存症は否認の病気ということで本人に自覚させることは難しく、それでいて毎日の飲酒は決してやめません。たとえ病院に行くことを了承したとして、自分の意志だけで治療を開始したり、継続することが極めて困難な病気です。

というのも薬物中毒と同様、依存症患者の脳は報酬系(お酒を飲んだときに活性化し快感をもたらす神経系)の神経機能障害を起こしています。いわゆる「依存脳」と呼ばれるもので、これは何年お酒を断ったからといって治るものではありません。

そのため一度アルコール依存症になってしまうと、上手にお酒と付き合いながら飲酒するということが不可能に。アルコール依存症を再発させないためには、一生お酒を一滴も飲まない他ありません。依存症患者にとっては、大変辛く厳しい道のりになるでしょう。

アルコール依存症は法的に離婚理由になる?

では夫や妻がアルコール依存症になったとき、それが法的な離婚理由になるのでしょうか?日本で夫婦が離婚するには、協議離婚・調停離婚・裁判離婚という3つの方法があります。このうち協議離婚と調停離婚は夫婦が合意すれば離婚が可能です。しかし一方が離婚を受け入れないと、最終的には裁判で判断してもらうしかありません。

そして裁判では、法律上の離婚原因「法定離婚事由」がないと、離婚が認められません。民法第770条では、法定離婚事由を次のように定めています。

 配偶者に不貞な行為があったとき

 配偶者から悪意で遺棄されたとき

 配偶者の生死が三年以上明らかでないとき

 配偶者が強度の精神病にかかり、回復の見込みがないとき

 その他婚姻を継続し難い重大な事由があるとき

参照:民法|e-GOV法令検索

アルコール依存症の相手と離婚したいと思った場合は、上の法定離婚事由に該当するかが離婚できるかどうかのポイントになります。

依存症は法定離婚事由に該当しない

アルコール依存症は一見すると、法定離婚事由の4番目「強度の精神病」に該当すると思われがちですが、残念ながらこれには該当しません。というのもアルコール依存症は精神医学の分野で厳密に精神病とみなされていないため、法律の世界でも強度の精神病には該当しません。

民法の強度の精神病に当てはまるのは、統合失調症や重度の双極性障害、偏執病や初老期精神病などです。夫や妻がアルコール依存症と診断されただけでは、法定離婚事由と認められないので気を付けましょう。

相手が合意すると離婚が可能

上で少し説明しましたが、相手がアルコール依存症と診断されても協議離婚や調停離婚なら、離婚することが可能です。これらの離婚方法では夫婦双方が離婚を了承すれば、役所に離婚届けを提出するだけで離婚が成立するからです。

とくに協議離婚は裁判所の手続きなしに離婚ができるので、余計な時間や費用がかかりません。まずはアルコール依存症の相手とよく話し合い、離婚することを了承してもらいましょう。そのうえで財産分与や子どもの親権、養育費などの条件について話し合いましょう。

夫が離婚に応じない理由や対処法、離婚手順については、こちらの記事を参考にしてください。

「夫が離婚してくれない…応じない8の理由と同意を得る方法とは?離婚手順も詳しく解説」

診断されてしまうと離婚が難しくなる

夫や妻がアルコール依存症かもと思い、病院を受診して「アルコール依存症」と診断がついてしまうと、逆に離婚が難しくなる可能性があります。というのも夫婦には「相互扶助義務」があり、夫婦の片方が扶助を必要な状態になったような場合は、もう一方がそれを助けなければならないため。

アルコール依存症という病気になった配偶者を、見捨てるような離婚は認められず、夫婦として完治を目指して協力しなければならない立場になるからです。そのため、アルコール依存症かもしれない相手と離婚を考えたら、病気と診断される前に動かれることをおすすめします。

「婚姻関係の破綻」が認められると離婚が可

アルコール依存症だけでは離婚することは難しいですが、その他の事情から「婚姻関係を継続し難い重大な事由」があると認められると、法的に離婚が可能です。婚姻関係を継続し難い重大な事由とは、下記のような夫婦関係が修復できないほどに破綻している事情のことを指します。

  • 配偶者による暴力がある
  • 暴言やモラハラ行為を受けている
  • 長期間の別居

相手のお酒が原因で暴力や暴言が日常的にあるようなケースや、モラハラ被害があるケースなどです。またアルコール依存症の相手と一緒に暮らせないという理由で、長期間の別居をしている場合も、婚姻関係の破綻が認められれば離婚できます。

「悪意の遺棄」が認められると離婚できる

アルコール依存症が原因による「悪意の遺棄」が認められると、離婚できる可能性が高いでしょう。悪意の遺棄とは法定離婚事由の2番目、「正当な理由なく同居及び夫婦間の協力扶助義務を履行しないこと」です。具体的には次のような行為が該当します。

  • お酒ばかり飲んで仕事や家事をしない
  • 仕事ができる日数が極端に少なく収入が激減した
  • 給料をすべてお酒につぎ込み、生活費を渡さない
  • 家でお酒が飲めないからと黙って家を出る

お酒を飲むために、もしくはアルコール依存症のせいでこのような状況になっている場合は、悪意の遺棄という離婚理由で離婚できる可能性があります。

アルコール依存症の相手と離婚する方法

アルコール依存症の相手と離婚したいと思ったとき、どのような方法を取ればスムーズに離婚できるのでしょうか。

離婚の話し合いはお酒を飲んでいないとき

まず相手に離婚を切り出すときは、必ずお酒を飲んでいないときにしましょう。飲酒している状態で離婚の話をしても真剣に受け取ってもらえないばかりか、後になって「覚えていない」と逃げられる可能性があるからです。とはいえアルコール依存症の場合、お酒を飲んでいる時間がそもそも長く、なかなか素面でいる状態がなかったりします。そのようなときは事前に「話があるからお酒は飲まないで」と伝えましょう。

話し合いの場では、アルコール依存症という病気を離婚したい理由にするのではなく、お酒に対する姿勢や家族との向き合い方など、それに付随する問題が起こっていることを伝え、離婚したいという気持ちを話すべきでしょう。

相手によっては「お酒は止めるから離婚したくない」という言葉が出る可能性が高いです。ラストチャンスを与えるかどうかはあなた次第ですが、一度許してもらえると二度目もきっと大丈夫と思ってしまうのが人間です。初志貫徹の気持ちで臨みましょう。

離婚を納得させる言葉が知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚を夫や妻に納得させる9つの言葉|拒否する理由や心理学的交渉術を知ってスムーズな離婚を」

暴力・暴言がある相手からは逃げる

お酒を飲んで暴れたり暴力をふるうような相手からは、速やかに逃げてください。離婚の話し合いなど悠長なことは言っていられません。身を寄せられる場所が近くにある場合は実家に行く、公的な施設に保護してもらうなどして身の安全を図りましょう。

毎日のように暴力や暴言を受けていると、身体だけでなく心にも大きな傷を負ってしまいます。正常な判断能力がなくなり、自身がうつ病やパニック障害になってしまう恐れも。暴力がない場合でも「言葉で言われるだけだから」と我慢せず、早めに行動を起こしましょう。

DV夫と離婚する手順や相談先は、こちらの記事を参考にして下さい。

「DV夫と離婚したい…早く安全に離婚するための手順・相談先・気になるポイントを徹底解説」

離婚前提の別居を検討

もし配偶者が離婚に合意しない場合は、離婚前提の別居を検討してください。物理的に距離を置くと、双方が冷静に考える時間が持てます。また別居期間が長引いて夫婦間の交流がないとなれば、夫婦関係が破綻しているとみなされ、離婚が認められる可能性があります。

お酒を飲んで気性が荒くなる相手から逃れられる別居ですが、1人になって冷静に離婚について考えてくれる可能性もあります。ただし別居するときは、必ず相手に理由を伝えてから別居するようにしましょう。黙って家を出てしまうと悪意の遺棄とみなされる恐れがあるからです。

別居に必要な準備や注意点については、こちらの記事を参考にしましょう。

「別居に必要な準備をシチュエーション別に解説!別居に関する注意点とは?」

第三者を入れて交渉する

夫婦だけで離婚の話し合いが難しい方は、第三者を入れて離婚の話し合いをするという方法があります。ただしどちらかの親族や知人が間に入ると、どうしても片方だけに肩入れしてしまって話がまとまらない可能性があります。

第三者を介するときは、必ず双方に利害関係のない人を間に立てましょう。離婚条件などの取決めには、法律の知識が欠かせません。そのため離婚問題に詳しい弁護士に依頼するという方法もおすすめです。弁護士に依頼すると対立が明確化するというデメリットがある一方で、直接交渉が難しい相手と顔を合わせる負担がなくなります。

家庭裁判所に調停を申し立てる

夫婦間の話し合いで離婚がまとまらない場合、家庭裁判所に「夫婦関係調整調停(離婚調停)」を申し立てるという方法があります。申し立て場所は相手方の住所地を管轄している家庭裁判所です。裁判所の調停委員を介して、離婚そのものや離婚条件について話し合います。

調停の場では互いに顔を合わせずに済むので、DVやモラハラがある場合におすすめです。原則月1回の調停が数度開かれ、双方が合意すれば調停成立として離婚できます。話し合いがまとまらない場合は「不調」となって終了です。

離婚調停の期間や短くする秘訣は、こちらの記事を参考にしましょう。

「離婚調停の期間を短く有利にするには?長引く原因や疑問を解決して新たな一歩を」

離婚裁判を起こす

協議や調停で離婚できないときは、離婚裁判を起こす必要があります。上で説明してきた通り、離婚裁判をするためには法定離婚事由がないと離婚を認めてもらえません。自分のケースが該当するかの判断は、弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

離婚裁判は、平均半年~2年の時間がかかります。弁護士に依頼せず裁判を起こすことは難しく、ある程度の費用や時間がかかることを覚悟しましょう。裁判をより短い期間で終わらせるには、離婚原因を客観的に証明する証拠の確保が欠かせません。

離婚裁判にかかる費用が気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚裁判の費用を徹底解説!金額の相場や払えないときの対処法、注意点とは?」

アルコール依存症の相手と離婚するポイント

アルコール依存症の相手とはいえ、元々は結婚しようと思ったほどの人です。そこで離婚を後悔しないため、離婚に失敗しないための秘訣・ポイントを紹介していきます。

治療の余地がないか検討

アルコール依存症の相手と離婚を決意する前に、依存症の治療の余地がないか検討しましょう。依存症の程度が軽く、本人の意思や治療の進捗次第では依存症治療がうまくいく場合も。離婚せずに治療を助けることで、夫婦生活を継続できる可能性があります。

とはいえアルコール依存症の治療は、専門の医療機関で長期に渡って行われるが一般的で、克服するのは相当困難です。愛情だけで解決できる問題ではないため、離婚せずに依存症に付き合っていける覚悟があるか、慎重に考えてみましょう。

子どもへの影響を過少評価しない

アルコール依存症の親が家庭内にいることで、子どもへの影響を過少評価しないように注意しましょう。というのもアルコール依存症は夫婦間だけでなく、子どもにも大きな影響を与える可能性があるため。前後不覚になる程酔っぱらっている親の姿は、不信感を与える原因になります。

また酔っぱらった父親が母親に対し、子どもの前で暴力をふるったり暴言を浴びせたりするような状況は、「面前DV」として、子どもに対するDVの一種です。子どもの心に深い傷を与えるだけでなく、その傷を抱えたまま大人になると「アダルトチルドレン」として生きづらさを感じる原因に。

「離婚すると子どもに苦労をかけるから」と離婚を躊躇する人もいますが、アルコール依存症の家族がいることによる悪影響も決して無視できません。実際子どもへの影響を心配し、アルコール依存症の夫や妻との離婚を決意する方もいます。

子どものために離婚は…という方は、こちらの記事を参考にしながら後悔しない選択をしていきましょう。

「『子どものために離婚しない』は本当?離婚の判断基準や子どもの本音を知って後悔しない生き方を」

弁護士に相談する

アルコール依存症の相手とスムーズに離婚するには、弁護士に相談するのがおすすめです。飲酒時の問題行動の程度によっては、法定離婚事由に該当する可能性があります。離婚の可否や離婚条件の内容の精査など、それぞれのケースに応じたアドバイスが受けられます。

アルコール依存症の人は自分が依存症だとなかなか認めてくれません。そのため離婚を切り出しても、それに応じてくれないケースも少なくありません。なるべく時間をかけずにスムーズに離婚するためには、弁護士の協力が不可欠です。まずは相談に行き、法的に離婚できるかどうかについて聞いてみましょう。

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離婚原因の証拠を確保

アルコール依存症の相手と離婚したいときは、離婚原因となる証拠を確保するようにしましょう。5つある法定離婚事由の内容を参考に、アルコールの問題だけでなく男女問題があるときは、浮気や不倫の証拠を確保するようにしましょう。

酔っぱらって暴力や暴言があるときは、ケガの写真や診断書、暴言の録音や暴力の様子が分かる動画などが証拠になります。またお酒のために家計が苦しくなったことを証明する家計簿や預金通帳、お金の流れが分かる書類も残しておきましょう。

これらの証拠は離婚時に、慰謝料を請求するときも必要です。別居してしまうと証拠を取りにくなるため、なるべく同居しているうちに集めるようにしましょう。

離婚慰謝料の請求を検討

相手の不法行為が原因で離婚する場合、離婚時に慰謝料を請求できる可能性があります。

請求できるケース

離婚時に慰謝料を請求できるのは、不貞行為や暴力、モラハラなどがあった場合です。離婚時の慰謝料とは、離婚原因となった行為そのものや離婚によって生じた精神的苦痛に対する損害賠償のこと。離婚原因ごとの慰謝料相場は以下の通りです。

離婚原因 慰謝料相場
不貞行為 100万~300万円
DV・モラハラ 50万~300万円
悪意の遺棄 50万~200万円
婚姻を継続し難い重大な事由 100万から300万円

金額に幅があるのは、次のような要素によって変動するためです。

  • 婚姻期間
  • 子どもの有無・人数・年齢
  • 離婚原因
  • 不法行為の回数・期間・悪質度
  • 夫婦の年齢夫婦の年収や資産
  • 反省度合い
  • 精神的苦痛の大きさ

慰謝料を請求する場合は、それらの行為を客観的に示す証拠が必要です。

離婚慰謝料の相場や金額をアップさせるポイントは、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚慰謝料の相場が知りたい!離婚理由や婚姻期間による相場・金額をアップさせるポイントを解説」

請求できないケース

ただしすべての離婚で、慰謝料が請求できるという訳ではありません。離婚原因がアルコール依存症だけだった場合は、病気になったことそれだけで不法行為とはいえないため、慰謝料を請求することはできません。また離婚原因で最も多い「性格の不一致」でも慰謝料請求はほとんど認められないでしょう。

子どもの親権獲得

親のアルコール依存症は、子どもの健全な発達や発育にとって悪影響を与えます。また子どもの世話にも、様々な支障をきたす可能性が。そのため、子どもの親権獲得にアルコール依存症は影響するのは当然のこと。

子どもの親権や監護権を、アルコール依存症の配偶者に渡したくないという方は、次のような証拠を準備することをおすすめします。

  • 子どもの前で泥酔していることが分かる写真や動画
  • 酔って子どもを虐待していることが分かる写真や動画
  • 子どもがけがをしている写真・カルテ・診断書
  • 保育士や教師など第三者の証言

ただアルコール依存症の程度は人それぞれ。依存症が軽度で子どもの養育に問題がないと判断されると、アルコール依存症の母親が親権を獲得することもあります。

父親が親権を取れる確率やポイントについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「父親が親権を取れる確率は?重視されるポイント・親権獲得のためにすべきことを解説」

まとめ

アルコール依存症患者は、日本国内で潜在的な部分もあわせると約60万人いるとされています。アルコール依存症には明確な診断基準があり、専門的な医療機関で長期間に及ぶ治療が必要。アルコール依存症は本人の心身に被害を及ぼすだけでなく、その家族にも悪影響があります。

アルコール依存症そのものだけで法的な離婚理由にはなりませんが、お酒を飲んだことによる暴力や暴言、悪意の遺棄や婚姻を継続し難い重大な事由があれば、離婚が認められる可能性が高いでしょう。アルコール依存症の相手と離婚するためには、お酒を飲んでいない状態で話を切り出し、場合によっては別居も視野に入れましょう。

アルコール依存症を疑われる相手と離婚したい場合は、病院で診断がつく前に行動するのがおすすめ。スムーズに離婚したい場合は、不法行為の証拠を確保し、離婚問題に詳しい弁護士に相談しましょう。離婚だけでなく、慰謝料請求や親権獲得も有利に進められる可能性があります。

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