養育費、途中で増額できる?請求できる要件と手続き方法、増額請求を成功させるポイントとは

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  • 「教育費がかさんで養育費を増額してもらいたい…」
  • 「養育費増額を請求する方法とは?」

子どもが小さいときに離婚した場合、途中で養育費を増額してもらいたいと思うことがあるでしょう。実際のところどのようなケースで養育費の増額が認められるのでしょうか。こちらでは養育費の増額が認められる要件や金額、請求手続きの方法について詳しく解説していきます。

一方で、養育費の増額が認められないケースもあります。養育費の増額請求を成功させるには、事前の準備や専門家への依頼がカギとなります。子どもの福祉のために、離婚後の養育費の増額についてしっかりと調べ、手順を踏んで相手に請求していきましょう。

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途中で養育費を増額できる?

そもそも、一度決めた養育費の金額を増額することはできるのでしょうか。こちらでは養育費を途中で増額できるのかということについて解説していきます。

正当な理由による事情の変更があれば増額が可能

正当な理由による事情の変更があれば、養育費の増額は可能です。というのも離婚時に話し合いで決めた養育費の金額を変更できないと、従来は夫婦で負担するはずだった子どもの費用を一方の親が多く負担することとなり不公平です。

また離婚時に将来子どもに必要なお金を、完璧に予測することは不可能であるという考え方からも、一度決めた養育費でも増額・減額が認められています。子どもに関する理由だけでなく、子どもを引き取って育てている側の親、つまりは養育費を受け取る側(権利者)の事情や、養育費を支払っている側(義務者)の事情も考慮されます。

子ども自身が請求できる場合も

子どもを養育している親だけでなく、子ども自身も養育費を請求することができます。養育費の根拠として、民法第877条には「直系血族および兄弟姉妹は、互いに扶養する義務がある」という規定があります。離婚したとしても子どもと離れて暮らす親とその子どもは直系血族なので、規定に基づいて子ども自身が「扶養料」として請求できます。

子どもが20歳を超えた場合でも、経済的・社会的に自立していないケースでは、大学や大学院の学費、留学費用などを扶養料として請求可能です。

養育費を増額できる要件

では具体的に、どのような場合に養育費を増額できるのでしょうか。

子どもの教育費が増えた

子どもの教育費が当初の予想よりも増えた場合、養育費の増額請求が認められる可能性があります。主に次のようなときに該当します。

  • 部活動での出費が増えた
  • 高額な塾や習い事を始めた
  • 通学している学校の授業料が値上がりした
  • 私立の学校に入学した
  • 大学(院)に進学した
  • 子どもが留学したいといっている

子どもの私立への進学や大学への入学、そのための塾や習い事を始めた場合に増額が認められやすいでしょう。

子どもの医療費が想定外に増えた

子どもが病気やケガにより医療費が想定外に増えた場合にも、養育費増額請求が認められます。子どもに重い病気や障害が残ると、高額な医療費や入院費、介護費用などがかかります。高額な医療費が発生する場合は、長期的な増額ではなく一時的な増額が認められやすいでしょう。

障害が発覚したり、入院・治療・リハビリなどで長期的に金銭的負担が増える場合は、いくらをいつまで増額するか話し合って決める必要があります。

権利者の収入が減少した

養育費を受け取る側の収入(権利者)が減少した場合も、増額が認められる可能性が高いです。子どもにかかる教育費や医療費に特段の変化がなくても、一緒に暮らしている親の収入が減ると、相対的に子どもにかかる費用負担が増大します。そしてそのようなときには十分な教育環境を与えられなくなる恐れも生じます。

そのため権利者の病気やけがによって働けなくなった場合や、リストラにより収入がなくなった場合には、養育費の増額が認められやすくなります。また自身の事情だけでなく、子どもの病気により看病が必要になった結果、収入が減少した場合も、増額が認められる可能性が高いです。

義務者の収入が増加した

養育費を支払う側(義務者)の収入が増加した場合も、受け取る側との公平性の観点から、養育費の増額が認められやすくなります。例えば昇給や転職、起業などによって収入が増えたようなケースです。このような理由による増額請求をする場合は、事前に相手の収入について確認する必要があります。

社会情勢の変化で生活を維持できなくなった

社会情勢の変化により、これまでの生活を維持できなくなった場合、養育費の増額が認められる可能性があります。例えば増税や物価の上昇、コロナ禍によるものなどです。ただし社会情勢の変化は、義務者の生活にも同様の影響を及ぼしている可能性があります。

相手方の生活水準が下がっている場合には、養育費の減額請求が認められない可能性も。そのため、社会情勢の変化による増額が認められるか否かは、他の要件よりもさらにケースバイケースということになります。

いくら増額できる?

では一体、いくら養育費を増額できるのでしょうか。

基本的に算定表が基準

養育費の増額を決める基準となるのは、裁判所が公表している「養育費算定表」です。離婚時に養育費の金額を決めるのに参考にしたという方も多いのではないでしょうか。養育費算定表は権利者・義務者双方の雇用形態別の収入、子どもの年齢などによって養育の金額を算定できるもの。

増額を希望する場合も、調停や裁判などで基本的に養育費算定表をもとに、現在の金額との差額分を請求するのが一般的。ただしケースによっては、算定表の金額を超える増額が認められる可能性も。とくに調停では増額したい理由を説明し、調停委員の理解を得られれば、相手方を説得してくれることもあるでしょう。

離婚時の養育費の相場を知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「離婚時の養育費の相場が知りたい!ケース別の相場や増額方法、請求方法とは?」

交渉では任意の増額も可能

調停や裁判以外の任意の交渉では、養育費算定表の金額以上の増額も可能です。話し合いで双方が納得した場合には、養育費の金額を自由に決められるからです。その場合にもなぜ増額して欲しいのかを明確に説明できるようにすると、理解を得られやすいでしょう。

養育費増額請求の手続き方法

実際に養育費を請求する場合、次のような手順を踏んで交渉することになります。

直接相手と交渉する

いきなり内容証明郵便を出したり調停を申立てるという方法もありますが、相手と直接話し合いができるような状態なら、まずは個人間で協議して増額を求めるようにしましょう。話し合いで解決できれば、裁判所手続きにかかる費用や手間、時間などを節約できます。

弁護士に交渉を依頼

相手と直接会うのはちょっと…という方は、弁護士に交渉を依頼するという方法がおすすめ。養育費や離婚問題に詳しい弁護士なら、適正な増額金額を算出してくれ相手と直接交渉する必要もありません。また調停などと比べて早期に解決できる可能性が高いでしょう。

ただし弁護士に依頼した場合は、弁護士費用がかかるというデメリットがあります。実際の費用は依頼先や依頼内容、得られた養育費の金額などによって変動します。着手金+成功報酬として増額分の10~15%ほどの費用がかかるのが一般的です。

内容証明郵便を出す

直接交渉するのが難しい場合や、増額請求に応じてくれないような場合には、内容証明郵便で増額請求するという方法があります。内容証明郵便とは、郵便局が文書の内容や発送日、受け取った日や差出人、受取人を証明できるサービスのこと。

内容証明郵便には、次のような内容を記載するといいでしょう。

  • タイトル「養育費増額請求書」
  • 養育費の増額を希望する旨を明記
  • 増額を希望する理由
  • 増額希望額(月額)
  • 養育費の受取人(差出人)の住所・氏名

縦書きか横書きかで、1行の文字数や用紙一枚当たりの行数が決まっています。内容証明郵便に法的な効力はありませんが、多少なりとも相手にプレッシャーを与えられます。とくに相手と話し合いができない場合には、内容証明郵便で増額請求することで、こちらの本気度を示すことができるというメリットがあります。

合意書の作成

養育費の増額に関して協議がまとまった場合、その内容を合意書にまとめてください。合意書を作成すると気には、相手が養育費を支払わないときに裁判所で手続きしなくても強制執行が可能な「強制執行認諾文言付き公正証書」で作成することをおすすめします。

合意書には養育費の金額や支払い方法、いつから増額するかの他に特段の事情がある場合の条件についても記載してください。作成年月日と双方の住所・氏名・捺印を入れて、各1通ずつを保管する形になります。

養育費(増額)調停を申立てる

直接交渉ができない場合や交渉に応じない場合には、「養育費(増額)調停」を申立てるという方法があります。調停では調停委員が双方の希望や意見を聞き、法的に有効な解決案を提示し、その他穏便な解決に向けた手続きの進行を行ってくれます。

間に調停委員が入ることで、感情的にならずに意見のやり取りができるというメリットがあります。調停を申立てるのは、養育費を支払う側の親の住所地または、当事者が合意して決めた家庭裁判所です。次のような書類を準備して、調停を申し立てます。

  • 申立て原本及び写し…各1通
  • 送達場所の届出書(書類の送付先や連絡先を記した書類)…1通
  • 事情説明書…1通
  • 進行に関する紹介回答書…1通
  • 対象となっている子どもの戸籍謄本…1通
  • 申立人の収入に関する資料(給与明細・源泉徴収票・確定申告書の写しなど)
  • 収入印紙…子ども1人につき1,200円分
  • 郵便切手…裁判所が指定する種類・枚数

詳しくは、裁判所のホームページ「養育費(請求・増額・減額等)調停の申立て」を参考にして下さい。

養育費の一括支払いをお考えの方は、こちらの記事を参考にしてください。

「養育費の一括支払い・請求について|メリット・デメリットや計算方法、注意点を解説」

審判を受ける

調停で相手が増額を拒否し続けた場合、審判という手続きに移行することがあります。審判では裁判所が主体となって手続きが進められ、増額を認めるかやいくら増額するかの結論は裁判所が出します。双方はその判断材料となる資料を提供することに専念し、出た結論に従って養育費を支払い受け取ることになります。

調停が不成立に終わった後は自動的に審判に移行するので、特別な手続きは不要です。増額開始時期は審判が終わったタイミングではなく、調停を申し立てた月からとなります。

養育費の増額が認められないケース

上記の要件に当てはまる場合でも、養育費の増額が認められないケースがあります。こちらでは、養育費の増額が認められない場合について解説していきます。

当初決めた養育費の金額が高額だった

離婚時に決めた養育費の金額が、算定表の金額よりも高額だった場合、増額を請求しても認められない可能性が高いでしょう。養育費の金額を決める目安が養育費算定表なので、それよりも高く受け取っていたということはすでに十分に貰っていたと判断されるため。

また諸事情により養育費の減額が認められるはずだったのに、減額を請求せずに支払っていた場合も同様です。多く受け取っていた分を返金する必要はないものの、増額請求は却下される可能性が高いと考えましょう。

養育費を勝手に減額されたときの対処法については、こちらの記事を参考にしましょう。

「養育費を勝手に減額できる?減額請求時のポイント&減額されたときの対処法を解説」

新算定表は増額理由にならない

新算定表が理由とした増額請求は、基本的に認められません。令和元年(2019年)12月に、養育費算定表の改定があり、同じ収入で算出した場合に、旧算定表よりも養育費の金額が高くなるケースが多くなりました。旧算定表を元に養育費金額を決めた場合、新算定表の方が高いことだけを理由に増額請求しても、却下されてしまうでしょう。

養育費の新算定表が高すぎるとお悩みの方は、こちらの記事を参考にしてください。

「養育費の新算定表が高すぎる…改定の理由と従来との変更点、支払えないときの減額方法とは?」

権利者の生活状況が変わった

 

再婚して子どもと再婚相手が養子縁組した

権利者、つまり養育費を受け取る側の生活状況が次のように変わった場合、増額を希望しても認められる可能性は低いでしょう。

受け取る側の収入が大幅に増えた

権利者が再婚して再婚相手と子どもが養子縁組した場合、養育費の増額は認められないでしょう。というのも再婚相手と子どもの養子縁組によって、再婚相手に一時的な扶養義務が生じるため。子どもの養育費については再婚相手が第一に負担すべきことなので、元配偶者に対する増額請求は難しくなります。

ただしこの場合でも、元配偶者の子どもに対する扶養義務が消滅するわけではありません。経済力不足などで再婚相手が十分に養育費を負担できないような場合には、元配偶者に対する増額請求が認められるケースも。再婚相手と子どもが養子縁組しただけで増額請求が認められなくなるという訳でないので、あきらめずに検討してみましょう。

再婚で養育費を減額できるケースと減額請求の方法は、こちらの記事を参考にしましょう。

「再婚で養育費を減額できる?減額請求の方法と勝手に減額されたときの7つの対処法」

権利者の収入が大幅に増えた

権利者の収入が離婚時よりも大幅に増えた場合、養育費の増額請求が認められないことがあります。養育費を受け取る側の生活水準が上がり、元配偶者の収入が離婚当時と変わらないのであれば、増額請求は認められないでしょう。逆に相手から生活水準が上がったことを理由で、減額請求される可能性も。

養育費の増額請求をする前には、義務者の収入や生活水準に変化があったのか・なかったのかを十分に調査してからにしましょう。

義務者の生活状況が変わった

養育費を支払う側(義務者)の生活状況が変わった場合、養育費の増額請求が認められなくなる恐れがあります。

再婚して扶養家族が増えた

義務者が再婚して専業主婦である妻を扶養することになった場合や、連れ子と養子縁組して扶養家族が増えた場合は養育費の増額が認められにくくなります。また再婚相手との間に子どもができた場合も同様です。逆に扶養家族が増えたことを理由に、養育費の減額を要求される可能性の方が高くなるでしょう。

養育費の増額が認められないのは、受け取る側の生活状況だけでなく、支払う側の生活状況が変わった場合もあり得るということを覚えておきましょう。

再婚で養育費を払わないようにできるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「再婚で養育費を払わないようにできる?減免ができるケースや請求方法、注意点を解説」

収入が大幅に減少した

離婚時に養育費を取り決めた時点より支払う側の収入が大幅に減少した場合、養育費の増額は難しいといわざるを得ません。リストラや転職による収入減少はもとより、病気やけがなどで働くことが難しくなった場合など、やむを得ない理由で収入が減少したと認められると、増額請求は却下されます。

また上記のような理由で収入がゼロになった場合には、現実的に養育費を支払えなくなるので、支払をいったんストップする可能性もあります。

養育費の増額要求を成功させるポイント

養育費の増額請求を成功させるには、次のようなことを実践していきましょう。

養育費の相場を知る

調停や審判など裁判所を通して養育費の増額を請求する場合、養育費の相場が大きな意味を持ちます。そのため、養育費の増額請求をしようと思ったら、養育費算定表で相場を知ることが必須です。養育費算定表は父母それぞれの収入に応じて金額が変動します。そのため元配偶者の収入を調査する必要が出てきます。

サラリーマンの場合、収入は手取りではなく税込みの金額で判定します。自営業者や高額所得者の場合は、確定申告書を確認するのがベストですが、専門家でないと正確に読み解くのは困難。さらに収入に変動がある場合や相手が働いていない場合、不動産所得や株式配当など本業以外の副収入がある場合などでは、実質収入を正確に判断するのに専門知識が必要です。

一定の事情変更に該当しているか

増額請求を成功させるには、上記のような一定の事情変更に該当しているかチェックしなければなりません。事情変更に該当していないと、裁判所に申し立てても増額が認められない可能性が高いからです。事情変更が認められるためには、次のような条件が必要です。

  • 離婚時に定めた扶養関係を維持することが相当でないと認められるほどに重要な変化であること
  • 事情の変化が離婚時に予測できなかったこと
  • 事情の変化が当事者の責めに帰する事柄に起因するものでないこと
  • 養育費を増額する必要があると認められること

増額の理由や金額を明確に

養育費増額請求を成功させるには、増額の理由やいくら増額したいかを明確にすべきでしょう。子どもの現状や子供の将来のためにどうしても必要だということを明確にしましょう。親権者のエゴではなく、子ども自身が強く希望していることを伝えるのも大切。

相手の理解をさらに得られやすくするには、実際にかかる費用の詳細を資料で提示できるようにするのがポイントです。親であれば子どもの夢は応援したいはず。親としての情に訴えるのが、増額請求を成功に導くカギになるでしょう。

事情の変更がわかる証拠を示す

事情の変更により養育費の増額を請求する場合には、元配偶者や裁判所に認めてもらうために事情の変更が分かる客観的な証拠が必要です。例えば収入が以前と減ったことを口で伝えただけでは、それが本当のことか分かりません。しかし収入額を証明できる資料を提示して、過去(離婚時)よりも収入が下がったことを判断できれば、増額が認められやすくなります。

また病気やケガが理由の場合は、医療機関の診断書や受診明細書などが証拠となります。必要に応じて自分の現在の家計や収入をすぐに提示できるよう、まとめておきましょう。

支払時期の延長も検討

養育費の増額が認められない場合でも、支払時期の延長によりトータルで受け取る養育費を増やすことができます。毎月の養育費を増額できない事情がある場合は、支払時期の延長を検討してみてはいかがでしょうか。

例えば子どもの大学進学に伴う養育費の増額を検討している場合、双方の経済状況次第では、毎月支払う金額を変更せず、20歳までだった支払時期を大学卒業まで延ばすという方法です。

養育費を何歳まで支払うかの考え方については、こちらの記事を参考にしましょう。

「養育費は何歳まで支払う?支払期間の考え方や変更・減額方法を解説」

決めた内容は公正証書にする

話し合いで養育費増額の合意ができた後は、公正証書として書面を作成することをおすすめします。「言った言わない」のトラブルを防げるだけでなく、養育費の確保がしやすくなるからです。

公正証書とは公証役場で法務大臣が任命した公証人が作成する公文書のこと。当事者双方が出向いたうえで作成するので信頼性が高く、原本は公証役場に保存されるので相手に偽変造されるリスクもありません。さらに「強制執行認諾文言付き」の公正証書にすれば、養育費が途中で支払われなくなっても、裁判手続きを経ずに相手の給与等を差し押さえできます。

養育費を強制執行する・されるデメリットについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「養育費を強制執行する・されるデメリットとは?強制執行の基礎知識とデメリット回避方法」

弁護士に相談する

養育費の増額を成功させるには、弁護士に相談するのがおすすめ。養育費増額請求が可能な事情の変更があったのか判断してくれるだけでなく、相手の収入調査も依頼可能。相手と直接交渉する場合は、あなたの代わりに弁護士が行ってくれます。

調停や審判に移行する場合は、提出書類の作成や必要書類の準備、裁判所とのやり取りも依頼できます。とくに子どもの毎日の世話や仕事で忙しいという方にとって、大きなメリットとなるはずです。万が一交渉が不成立になった場合でも、その後の対処法についてアドバイスを受けられます。何より養育費の適正金額を増額請求できるので、交渉が成功する確率が高まります。

養育費に関する弁護士費用については、こちらの記事を参考にしましょう。

「養育費に関する弁護士費用が知りたい!ケースごとの相場・払えないときの対処法とは?」

まとめ

養育費は、正当な理由による事情の変更があった場合に増額できます。例えば子どもの教育費・医療費が増えた場合や養育費を受け取る側の収入が減った場合、逆に支払う側の収入が増えた場合などです。最初は相手と直接交渉することから始め、場合によっては内容証明郵便を送付したり、調停を申立てることも可能です。

一方で離婚時に決めた養育費の金額が相場よりも高めだったり、新算定表を理由にした増額請求はできません。また支払う側の再婚や収入の減少、受け取る側の再婚により再婚相手と子供が養子縁組した場合や、離婚時よりも収入が増えた場合は、増額請求が認められない可能性が高いでしょう。

養育費の増額請求を成功させるには、事情の変更に該当するかどうか確認し、養育費の相場をチェックすることも大切。増額の理由や金額を明確にし、それを証明できる資料を準備しましょう。さらに養育費問題に詳しい弁護士に依頼するのもおすすめ。相手との交渉や法的手続きを忙しいあなたの代わりに行ってくれます。

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